天国までの百マイル (朝日文庫 あ 28-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022642486

感想・レビュー・書評

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  • 話としては、どうかな?と思うところもあるのだけれど、全体的に良かった。一番心を打たれたのは、母親の態度と言葉。子を思う母親の偉大さに涙がでました。息子、安男と母親の会話がいい!

  • あったたかった。

  • 温かい本だった。それぞれの立場での考えに納得。
    母が子を思っての言葉が深い。

  • 貧しさから脱しようと一生懸命だった日本を否定するつもりはないが、物質的な豊かさを手に入れた代わりに心の豊かさを失ったと言われる今の時代。互いを思いやるという人間関係の原点であろう「家族」が核家族化や高齢化などの様々な要因によって薄っぺらなものになっているなぁと感じる事がある。
     どんな生き方であっても、どんな失敗や成功の中に今、生きているとしても、その裏に誰かの悲しみや苦しみや犠牲があって、自分が存在しているのだと、改めて思わずにはいられない。
     「貧乏なおまえに助けて欲しくない。金持ちのおまえに見捨てて欲しい。」子を持った親になった今、この一言が胸に響く。

  • 浅田次郎の作品には絶対的な「悪」が存在しない。
    どんな「悪人」でもちゃんとその心持を書くことにより、そこに暖かみを感じてしまう。

    この小説は特に、そんな作者のやさしさがよく現れている作品だと思う。
    文句なく、お勧め。

  • 浅田作品にどっぷりつかるきっかけとなった作品です。

    ベタな内容なのかも知れませんが、

    登場人物みんなが素敵で、

    何度読んでも飽きません。

    今年も、そろそろ読もうかなぁ。

  • バブル崩壊。主人公は事業に失敗して、お金も家族も失った中年サラリーマン。母親に、心臓手術を受けさせるために、ポンコツ車で100マイルの道を走るロードストーリー。

    この手の小説は苦手なんだけど、やっぱり泣ける。よくできた元妻、愛人、母親。そして、手術に奔走する医師たち。落ちぶれた主人公の周りにはいい人たちで溢れている。

    なんだか、親孝行したくなってくる。明日、実家へ遊びに行ってみるか。

  • 涙なくしては読めない優しさ溢れる作品。「愛されるより愛するほうが幸せ」だと言う深い愛を持つマリ。母に対する元妻の愛。心に響くものがあります。

  • This is 浅田次郎。

  • 全てを失った中年男性が運命に抗い天使に励まされながら神に出逢うという長期入院中に最も読みたい物語り。
    不安が安らいでライフゲージが増えたような気がする。
    マリの脳内キャストはマツコなんだな。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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