車谷長吉の人生相談 人生の救い (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 411
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022646934

感想・レビュー・書評

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  • ぜんぜん相談の回答になっていないのがいいのかなと思った。

    「私は「うれしいひなまつり」という歌が好きです」
    というのが面白かった。

  • なかなかに突き抜けた人生相談。車谷さんにかかると、人生とは苦しいに決まってるのだから、嘆いても仕方ない。生きてるだけで儲けもの。食べられるだけ稼いだら、あとは困った人を助けることにつかい、貧乏するのがいいのです。といった方向に持っていかれる。まったく同じ設問で、ほかの回答者で何冊か読みたいところ。人選は、受けての方の趣味次第で。/嘆くというのは、虫のいい考えです。考えが甘いのです。覚悟がないのです。この世の苦しみを知ったところから真の人生が始まるのです。p.14/生が破綻した時に、はじめて人生が始まるのです。p.23/その結果、重大なことが起きれば、その責任はあなたが取ればいいのです。いやなことに黙って耐えるよりは、ずっと気持ちが楽になるはずです。人間世界には、楽な道はありません。p.44/不幸な人はしばしば、他人から思いやってもらうことを願いますが、その願いは、ほとんどの場合、かなえられません。ひとりぼっち(孤独)を決意する以外に、救いの道はありません。p.58/またなるだけ黙って生きていくのが良いと思います。p.94/人生はさまざまなことがありますが、自分が阿呆になることが一番、大事です。これはなかなか納得してもらえないと思いますが、かなり気持ちが楽になります。阿呆なこととは、たとえば詩や小説を書いてみるとか、流行のおしゃれやお化粧をして町の中を歩いてみるとかすることです。p.174/

  • 悩める者を対してさらに深いところへ誘い込むような車谷ワールド。
    すごい人だ。

  • 最初は新鮮さに驚いたが、一冊続けて読むと、さすがに表現の重複も多く、単調さが勝ってしまう。

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著者プロフィール

車谷長吉

一九四五(昭和二〇)年、兵庫県飾磨市(現・姫路市飾磨区)生まれ。作家。慶應義塾大学文学部卒業。七二年、「なんまんだあ絵」でデビュー。以後、私小説を書き継ぐ。九三年、初の単行本『鹽壺の匙』を上梓し、芸術選奨文部大臣新人賞、三島由紀夫賞を受賞。九八年、『赤目四十八瀧心中未遂』で直木賞、二〇〇〇年、「武蔵丸」で川端康成文学賞を受賞。主な作品に『漂流物』(平林たい子文学賞)、『贋世捨人』『女塚』『妖談』などのほか、『車谷長吉全集』(全三巻)がある。二〇一五(平成二七)年、死去。

「2021年 『漂流物・武蔵丸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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