芙蓉千里 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.10
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本棚登録 : 554
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005323

感想・レビュー・書評

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  • 日本からハルビンの妓楼へと売られてきた少女二人の物語。一気に読ませる大河ドラマだ。
    芸妓を目指すフミの力強さがいい!
    彼女に絡む二人の男では、わたしは黒谷派。
    いかにも運命の男、という感じより、他に運命の人、忘れられない女性がいるんだけど、だんだんフミに癒されていって…という穏やかな関係のほうが最近好きなのだ。
    が…うっかり続きのあらすじを読んでしまってがっかり。すごくおもしろかったけど、たぶん続きは読まない…

  • 長らく積んであった本ですが、
    それを後悔してしまうほどに面白かったです!!

    舞台は、日露戦争後の満州ハルビンが舞台。
    「大陸一の売れっ子女郎になる」という夢を抱いて
    この土地にやってきた少女フミ。
    そして女郎を忌み嫌いながらも売られてしまった親友のタエ。

    フミとタエの固い友情、そして彼女達の芯の強さ…
    思わず応援したくなっちゃうんですよね~><
    「酔芙蓉」の女郎達は皆、美しく逞しくて、
    女性とはこんなにも強いものなのかと悲しくなってしまう程。

    フミが幼い頃に出会った、危険な香りのする男・山村や、
    華族出身の青年実業家・黒谷との関係もドキドキさせられます。

    女郎屋が中心となるだけに、なかなか悲惨な描写もありますが、
    フミの明るさ、打たれ強さに救われる感じですね。

    続編を読むのが楽しみ!!

  • 2012.12.31 推薦者:大佐(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-253.html

  • 電子書籍にて買い直し予定。

  • 角川文庫に移っても、ちゃんと少女小説であることに安心した。あいかわらず主人公は激動の時代や運命に翻弄されてるが、そこを懸命に生きていく様にあこがれる。少女の心を持ったちょっと大人の女性が対象かな。

  • 読み始めたら止まらない、人を惹きつけてやまない大河ロマンここにあり!

    まさにそんな感じ。
    舞台が哈爾濱なので、聞きなれない地名や、私の語彙力からはうまく想像しきれない(すみません;)建物のイメージなど吹っ飛ぶくらいの吸引力。
    須賀さんの作品に出てくる女性はみなそうですが、芯が一本通ってて、スッゴクかっこいいんです!

    芙蓉千里は、大陸一の女郎になる!と意気込むフミと彼女とともに売られてきたタエを中心に描かれていくんですが、このフミ、生命エネルギーに満ち溢れてます。ちょっと短気だったり啖呵切るところも、自分の選択に責任をもてるところも本当にかっこいい。
    そして、控えめにみえるタエ、こっちも実は頑固というか強いですよね。フミとために女将に啖呵切ったとこ、素敵です。

    強くあろうとする少女たちの成長物語、読了感がさわやかで続きが楽しみ。

  • 7月1日~10日

    「大陸一の売れっ子女郎になる」夢を抱いて哈爾濱にやってきた少女フミ。妓楼・酔芙蓉の下働きとなった彼女は、天性の愛嬌と舞の才能を買われ、芸妓の道を歩むことになった。夢を共有する美少女タエ、妖艶な千代や薄幸の蘭花ら各々の業を抱えた姉女郎達、そして運命の男・大陸浪人の山村と華族出身の実業家黒谷…煌めく星々のような出会いは、彼女を何処へ導くのか!?…女が惚れ、男は眩む、大河女子道小説ここに開幕

  • IIから読んでしまいました。
    やっと話がつながりました。
    主人公がとても魅力的です。
    色々と迷うことはあれど、いつも目標に向かってまっしぐら。
    ここぞというときの決断力。
    時代が時代なだけに殺伐としていて、不幸なこともたくさんあるけど、どんなときでも幸せを求めて努力している姿はとても読んでいて清々しいです。

  • ジャケ買いしてしばらく手をつけてなかったのを後悔したくらい面白かった。本編後のタエの話に最後の最後で涙。登場人物の描写が丁寧で、すぐに映画化できそうだなぁ、と思っていたら案の定漫画化するんですね。「さくらん」が好きな人には迷いなく奨められる一作。
    強い女の子の弱い部分を書くのがうまい作家さん。久々に作家括りで揃えたいと思えた。素敵な出会いに感謝。

  • かっこいい!!
    一気読みしてしまいました。

    次が文庫で出るのいつだろう?
    早く読みたい。

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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