切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041020517

感想・レビュー・書評

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  • 刑事犬養隼人シリーズ、ドクターデスに続いて2冊目。シリーズとしては4作目なのかな。シリーズではあるけど、順番通り読まなくても内容にはほとんど影響なし。先が気になるストーリー展開でどんでん返しも読んでて気持ちいい。エピローグ良いです。

  • 正直オチは残念でしたが、、、
    それでも途中までの目まぐるしい展開、臓器移植に対する問題提示が素晴らしかった。
    特に医療職をしているからかもしれないが、臓器移植に関してはとても考えさせられた。人はどこまで医療行為を受けるべきなのか、お金と医療の切っても切れない関係、など私が日々悶々と考えていることを小説内にすっきりとまとまって問題提示されていたため、日々の関わる患者さんを思い浮かべながら読んでいた。
    ましてや人の生死に関わる価値観なんて人それぞれだし答えなんかないのだから、医療の限界が徐々に変化している現代は見てみぬふりをしている部分もあるのだろう。

    4作目も医療をめぐる物語のようなので、読んでみようと思う。

  • 一気に読み進めてしまいました。面白かったです。また、脳死・臓器提供についても考えさせられる作品でもあり、学びとなるところが多かったです。

  • ようぺが主題歌の映画の第一弾、読んでみたくて図書館で借りました。
    なかなか読み進めるのがなんとなーく難しくて、でも主人公の刑事さんは好き。犬養さん。

    切り裂きジャックをもとにした殺人犯が登場。
    殺して内蔵も全部持って行ってしまう犯人。
    そもそも切り裂きジャック知らなかったよ私。

    犯人は医療関係者だと踏んでいたけどなかなか捕まらず、捕まえたら実は奥さんを庇っていたとは。
    臓器移植とか脳死判定とか色んな社会問題も書かれていて、人の死について考えされられる作品が最近は多いな。

  • 途中まではめっっっちゃ面白かった。
    現代に現れた切り裂きジャック、臓器移植の闇、脳死の判定の不安定さ、読み応えのある内容で続きがきになるって思いながら仕事してた。
    ...むしろそこに力を入れすぎてて、犯人のトリックと動機に、思わずしょーもな!!って言ってしまった。
    最後がこれなのはきつい~~~期待値が高かっただけにきつい~~~
    エピローグは泣いてしまったけど。。
    うえーん残念だったよ。。

  • もし自分が脳死になったら、自分の臓器でつかえるようなものがあるなら使っていただきたいと思う。
    ただ自分に移植が必要ならそこまでして生きる権利が自分にあるか、となるとちょっとな…と二の足を踏むいうのは殆どの人がそうなんじゃないかな。

    また、家族やまだ若い自分の子供がドナーになる事を願ってたとしたら、受け入れられるだろうか。
    ある日突然目を覚ます可能性があるかもしれない。
    目覚ましい医学の進歩によって脳死も治療可能になるかもしれない。その可能性を全て捨てて、動いている心臓を身体から取り出すことをよしとできるか…。

    まぁ、私、子供いないんですけどね。

  • 現代に蘇った切り裂きジャック。
    その昔、1888年、ロンドンを恐怖のどん底に落としたあのジャックが蘇ったのか?

    都内の公園で、臓器を全てくり抜かれた女性の遺体が発見された。続く第2、第3の事件。
    果たして、彼女たちの関係を繋ぐものとは?

    やがて浮かび上がる仮説。彼女たちは、1人のドナーから臓器を移植されたレシピエントたちではないのか...
    臓器移植を巡る各界の議論も、社会派ミステリーの味を見せます。

    犯行動機が見えないなか、犯人とジャックとの息詰まる攻防に、ハラハラドキドキの連続です。

    他作品ともリンクし、古手川刑事や葛城刑事たちが登場するのも良いですね。
    最後に、中山七里氏お得意のどんでん返しも、見事です。
    すっかり騙されました。

  • 展開が気になって、一気に読み切りました。ドクター・デスを映像で見ていたので、読みながら綾野剛さんが浮かび面白く読めました。雰囲気ドンピシャですね。

  • テンポが良くてどんどん読んでしまった。

    見てる世界は自分が見たい世界なんだなーと感じた。人の善意を受け入れることの難しさと、他人からは見えない苦しみをわかってもらえない哀しさと。

  • ミステリーが好きなので読んでみました。犯人を当てるのは無理だと分かっていても、予想しながら読み進めるのが面白かったです。臓器移植について倫理観やプライバシーをストーリーに上手く絡めている点も流石でした。個人的にはもう少し大きなどんでん返しを期待していました。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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