- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041033791
感想・レビュー・書評
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三葛館一般 913.6||MI
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=90181 -
3.5
5才の時、西アジアの小国アラルスタンでODAの技術者だった父と母を、ウズベキスタンの空爆によって一度に失ったナツキ。 その後引き取られた後宮で知り合い、友となったジャミラ、アイシャと共に、指導者アリーの暗殺で混乱極まる中、男達が見捨てて捨て去った国を立て直そうと立ち上がる。
謎の武器商人・イーゴリ、過激派AIMの幹部・ナジャフらと、周辺諸国の利権を巡る思惑がいり乱れる。
序盤、重めの物語の感触だったのだが、意外やマンガチックな展開。
ナツキの両親以外、登場人物が死なない(正確には二人生き返ってる笑)のも、扱っているテーマの割に明るい理由のひとつかな。
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後宮の女子たちが男さながらに奮闘、立ち上がるという物語。登場人物みんなキャラが濃くてかっこいいです(*´∀`*)ただ、私が中東の歴史・情勢を知っていたらもっと手に汗を握るドキドキハラハラ感を味わえたんだろうなぁと感じました(;´д`)2017.11.16読了
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幼いころ、紛争で孤児となった日本人のナツキは、中央アジアの小国アラルスタンの後宮に引き取られ育てられる。
あるときクーデターが起き、とっさの判断で臨時政権を打ち立てたナツキたち後宮の女性たちは、ゲリラや諸外国との紛争に対応しながら、異国民の自分たちを育ててくれたアラルスタンを守ろうと奮闘する。友情と裏切り、ゲリラにスパイ、紛争のさなかでも開催される外交アピールを兼ねた歌劇の練習、と息をつく暇もないはずなのに、彼女たちはなぜか楽しそうだ。
後宮の女性がひょんなことから戦いの表舞台で活躍する小説というと、すぐ酒見賢一著『後宮小説』を思い浮かべる。本書に登場する女性たちもさまざまな内憂外患に対して、軽やかに奮闘している場面が続くが、背景にある複雑な政治・国際情勢に加えて、地球環境問題まで語られるので、なかなか噛み切れない歯ごたえのあるシュークリームを食べさせられているようだった。
あらゆる要素を混ぜこむのはこの作者流のエンターテイメントだとわかっているが、もう少し単純なストーリーでもよかった。 -
アラル海にできた国で、色々な背景を持つ後宮の少女が活躍するお話。
話は都合よくテンポよく進んで行って、読みやすいです。歌の歌詞では、さほど感動できないかったのは、私の知識が足らないからでしょう。
最後の方はチョット都合よすぎかも。まあ、良しです。 -
中東の小国アラルスタン。ひょんなことから後宮の少女達が国家の運営を任されることに。一見ライトノベル風だがソ連崩壊後の中東情勢や最近の武器のことなどなかなか硬派。特に前半の電気もネットもない状況での息詰まる攻防は低汗握る。
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○世界第4位だつた、アラル海が環境破壊で消滅状態であること。
○チェルノブイリ事故によるモスクワへの死の灰を防ぐため、ベラルーシへ人工降雨を行ったこと。
小説ながら事実が盛り込んであり、
いかに自分が中東の歴史を知らな過ぎ
ということを知りました。