- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041050651
感想・レビュー・書評
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物語そのものより、章末の紹介が印象に残った。タイトルで謎かけをして、章末でネタばらし。
小川洋子はこう連想するんだ、という読み方が私にはしっくり来て、興味深かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小川さんが人や出来事にインスパイアされ紡ぎ出した10編の物語は、現実と狂気の境界線が曖昧な不思議で美しく奇妙な世界。どこかノスタルジックな香りのする文章で想像力を刺激され、遠い昔の記憶を呼び起こされた。元になった人物や出来事を知らなくても十分楽しめましたが、知っている人についての短編は、あの出来事がこういう短編になるのかという驚きと、味わいがあった。
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半分面白く、半分普通だった。
でも、全体的に、キレイな言葉遣いで丁寧に書かれていました。 -
実在の人物にインスパイアされて書かれた短編集。小川ワールドになるとこうなるのか。それぞれの短編の後にはその人物の簡易経歴が書かれている。
『カタツムリの結婚式』は短編も良かったけど、パトリシア・ハイスミスのエピソードに驚くというか笑った。ほんまかいなー。
『誘拐の女王』『さあ、いい子だ、おいで』『若草クラブ』は闇の部分というか。壊れていく。
最後の『13人きょうだい』は、ファンタジックな面やほのぼのした面もあるけど、自分の解釈だと最後の方でちょっと怖い話に覆ってしまった。13は不吉な数字とよく言われているし。
装丁、装画が良い。この短編集にピッタリ。装画はMARUUさん。 -
小川洋子さん…相変わらず良さが分からない。とても読みやすいけど、頭からスルスル抜けて行く感じ。頭の隅々にまで浸透せず、上滑りして行くというか…。
今作は実在の人物をモチーフにした10作の短編集。どこか不思議な世界に感じられるものが多い。
10編の中だと「手違い」が好きかな。一番画が頭に浮かんで。 -
小川洋子の最新作。
元ネタというか、モチーフになった人物や出来事が、各編の末尾に書かれているのだが、これが小川洋子的想像力を通すとこうなるのか……という不思議な気分になった。
『カタツムリの結婚式』(パトリシア・ハイスミス)、『十三人きょうだい』(牧野富太郎)が良かった。しかし紹介されているパトリシア・ハイスミスのエピソードは本当なんだろうか。気持ち悪くなかったのか???