- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041050651
感想・レビュー・書評
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文鳥の話が怖かった。
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ちょっと自分にはあわなかったです...。
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不穏で懐かしくて見知らぬ場所で。
小川洋子さんが様々ないわくある人(物)をオマージュして書いた小説たち。
グレン・グールドからヘンリー・ダーガー、男子バレーボールアメリカ代表団にホットドッグ。
文章を読んでるときにはまったく関連性を想像できない、その"もと"をあかされるときのどきどき感よ。 -
予備知識なしで読んだものだから凝った作り込みに「翻訳本?」などと思ったりしたのだがそのタネ明かしは例えて言えばおもちゃ箱からの宝探し、インスピレーションをモチーフに描かれた短編集はどっぷりと至福の小川ワールドへと誘ってくれる。
なにかとこねくり回して難しくしてシュールな純文学でございます的な作品の多いなかここ最近の小川さんは実にシンプルでわかりやすい、その少しだけ揺らぐ心地良さは名人芸の域に入って来たか。
どれも良いのだが好みで言えばハイスミスのカタツムリとホットドッグのふたつ、2Hの鉛筆で書いたような硬質のフェティッシュは夏の夜の読書にぴったり -
2017.6.28
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リスティング多い。
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2017 7/2
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小川洋子さんの
不思議ワールド満載の短編集でした。
●誘拐の女王 (ヘンリー・ダーガー)、
●散歩同盟会長への手紙 (ローベルト・ヴァルザー)
●カタツムリの銀婚式 (パトリシア・ハイスミス)
●臨時実験補助員 (放置手紙調査法)
●測量 (グレン・グールド)、
●手違い (ヴィヴィアン・マイヤー)
●肉詰めピーマンとマットレス (男子バレーボールアメリカ代表)
●若草クラブ (エリザベス・テイラー)
●さあ、いい子だ、おいで (世界最長のホットドッグ)
●十三人きょうだい (牧野富太郎)
どの作品も、その分野で異彩を放つ人々や
目立った事柄を題材にしています。
題材にしたものから、
小川さんが感じ取った世界観や人生を
巧みな文章で書かれていました。
どの作品も、少々いびつで歪んだ世界があらわされています。
それぞれの主人公の繊細な感情もしっかりと書かれ、
深みのある短編集となっていましたが、
10編はちょっと長いかな。
どれも読後感が物悲しい。
うっすらと恐怖を覚える作品もあります。
「肉詰めピーマンとマットレス」の親子愛や
「十三人きょうだい」の叔父さんとの交流のように
ほのぼのとした温かさを感じる作品もあり、
どれも、小川洋子さんの魅力が詰まっていると思います。
タイトルは
それぞれの短編の主人公のことをさしているのでしょうか。
私には、ちょっと高度な内容のお話しでした。