黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション (5) (角川ホラー文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2009年1月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041053324
感想・レビュー・書評
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腕に黒いとかげの刺青をした美しい女盗賊「黒蜥蜴」と、名探偵明智小五郎の対決。(主に変装対決)
美しく、能力もあり、プライドも高い黒蜥蜴を追いつめる明智がだんだん憎らしくなってくる。そしてラスト。なんて劇的な…! -
結構昔に書かれた本だが、問題なく楽しめます。
今の本よりどぎつい表現・描写がないから物足りなさを覚える向きもあろうが、当方は品の良さに感心しきり。
今だ影響力を持つ作家はそうおりません、当方が何かせずとも大丈夫だが読み継がれていって欲しい日本の至宝の一人でしょう。 -
そんな昔に書かれたとは思えないぐらい読みやすい。
ハラハラして切ないです。 -
わくわく読めた。欲望を肥大化させた存在の黒蜥蜴が、おそろしいんだけど憎めない。
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黒蜥蜴がいじらしすぎて泣けるやら萌えるやら。
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『黒蜥蜴』 黒トカゲ と読む。物語に登場する女盗賊のことである。
80年以上も前に書かれた物語である。
とうぜんケータイ電話なんぞは出てこない。
もしこの物語の時代にケータイがあるとややこしくてしかたないなぁ。
ほとんどの事が秘密でなくなってしまい、できなかったことも平気でできる。
どうもあたしは古典的な推理小説を読むとそのようなことを考えてしまうことが多いようだ。
きっかけはやはりケータイでしょうね。
こりゃ、その昔わたしが純真な少年だったころにあこがれた超能力「テレパシー」とほぼ同じことを誰もが出来てしまうのだから。
ああ、ケータイの発明は人間の生活を根本から変えてしまったよなあ。
最近の小説はかならづケータイが出てきて、なにか事件が起きても、まづその被害者のケータイがどうだったかが話題になる。 場合によっては犯人への重要な手ががりにもなる。そうして警察の捜査もケータイという手段がおおきな前提条件としてはめこまれてしまう。結果主人公があまり移動をしなくなったりする。
わたしの好きなシーナ兄ぃがあんましケータイを使わないのはそういうところに理由があるのかもしれないなぁ。
というわけでエドガーアランポウの名作『黒蜥蜴』は、ケータイ電話への哀愁で感想が出来上がったのだ。 すまんこってすだ。 すごすご。 -
この手のはらはらさせてくれるスピード感のある作品も好きです。
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世の美しいものをコレクトする傍ら、奪うスリルを好む黒蜥蜴。明智へ宣戦布告をしてから、何回もの推理勝負をするのにはとてもドキドキしました。そして、結末にはなんともいえない明智と黒蜥蜴。K-20に続きこの作品も新しく映画化してほしいと思いました。