未来の科学者たちへ

  • KADOKAWA
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041081471

作品紹介・あらすじ

(目次)
序章 こんなに楽しい職業はない(対談)

第1部 研究者の醍醐味--世界で自分だけが知っている
1章 1番になるよりも誰もやっていないことを(大隅)
2章 研究は「おもろい」から(永田)

第2部 効率化し高速化した現代で
3章 待つことが苦手になった私たち(永田)
4章 安全志向の殻を破る(大隅)

第3部 「役に立つ」の呪縛から飛び立とう
5章 「解く」ではなく「問う」を(永田)
6章 サイエンスを文化に(大隅)

終章(対談)

感想・レビュー・書評

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  • 2人の生命科学者が考える、科学者のあり方、今の科学者の現状、若い科学者へのメッセージなどが、わかりやすい言葉で語られている一冊。

    経済を最優先とするかのような社会の動きを反映してか、科学者の世界でも、経済性が優先されている現状。
    もともと「好奇心」を原動力に発展してきた科学は、「役に立つこと」を目的とはしていなかったが、経済性が過度に優先されるようになった結果、「すぐに役に立つこと」を求められるようになり、基礎研究はおざなりにされ、科学者の研究対象は、小粒で、つまらないものになってきている。

    この点に関して、自分は科学者ではないですが、同じ課題意識を持っています。
    企業にいても、似たような時代の流れを感じるので。
    このことに対し、自分ができることは多くないと思いますが、少しでも科学者の状況の改善に貢献できるよう、考えることだけはしています。
    いずれは、何か一つぐらい実現したい。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000060170

  • 研究のおもしろさ

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50263171

    この世の理を見出す科学研究の魅力を、第一線を走ってきた二人が伝える!
    (生命融合科学分野 大塚正人先生推薦)

  • 何のために研究をするのか
    研究者を志す息子に渡した

  • 大隅さんは、東大卒、オートファジーの仕組みの解明でノーベル生理学・医学賞受賞。永田さんは、京大卒。やはり京大出身の永田さんは、「おもしろい」を大事にしている。
    ・ディスカッションに喜びを見出す。
    ・迷ったら「おもしろい」ほうを選ぶ。
    ・流行の研究を追わないと決めていた。
    ・一番乗りを目指すのではなくて、人のやらないことをやる。
    ・「役に立つかどうか」を気にしすぎる傾向がある。科学は技術と結び付けられてしまっているが、科学を文化にしたい。スポーツ選手の活躍は、「何の役に立つのか」という突っ込みがはいらない。それは文化になっているから。科学もそうなるといい。

  • この世の理を見出す科学研究の魅力を、第一線を走ってきた二人が伝える!
    (出版社HPより)

    ★☆工学分館の所蔵はこちら→
    https://opac.library.tohoku.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=TT22182366

  • この本を読んで、大学で若者が豊かな学びができるような、自分が本当に面白いと思えることが研究できるような、そんな環境を整えてあげたいと思った。

    著者である二人の研究者は、今の若者に「もっとこうあれ!」とエールを贈る。
    一方で、今の教育システム、研究者を取り巻く環境に危機感を抱き警鐘を鳴らす。

    現実には、みんな、毎日を生きるために必死で、今日一日のことで精一杯である。
    ずっと先じゃなくて、我が子や孫が大人になる、少し先のことを考えることさえ難しい。
    それでも、考えないとダメだと思う。考えて行動を起こさないと。
    日本の政治家や官僚は何もしてくれないだろう。未来の日本に向けて舵取りしていくはずの人たち、あなた達はちゃんと進路が見えていますか?
    一市民に出来ることはほとんどないかもしれない。でも、考えることは、考え続けることは出来る。
    そして機会があれば、小さなことでいい、何か一つ、自分の思い描く未来につながることをやってみよう。
    私のアクションはただ終わるかもしれないが、誰かのアクションは大きな動きになるかもしれない。
    だから、みんな、考えることを続けよう!

  • 科学を文化に。この言葉に全てが込められている。憤せずんば啓せず、悱せずんば発せず。こんなに知らなかった自分を知る。

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著者プロフィール

1945年福岡県生まれ。東京工業大学栄誉教授、同大科学技術創成研究院細胞制御工学研究センター 特任教授。大隅基礎科学創生財団理事長。東京大学教養学部基礎科学科卒業、同大大学院理学系研究科博士課程単位取得後退学。アメリカロックフェラー大学研究員、基礎生物学研究所教授などを経て、2009年より東京工業大学へ。2016年、オートファジーの仕組みの解明により、ノーベル生理学・医学賞を受賞。文化勲章、日本学士院会員。

「2021年 『未来の科学者たちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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