小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 790
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041102527

感想・レビュー・書評

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  • 書籍に詳しい知人が「創作やるならこれ読んどけ」とオススメしてくれたのでさっそく買ってきました。いやー、スゲー。
    「星を描くのではなく星を浮かび上がらせる」「人の視線の先を見る」「あえてルールのぎりぎりを狙う」「『隠す会話』のテクニック」「逸脱を恐れるな」「小説の『トゲ』とは何か」「クライマックスは二度用意する」「描写に困った時の虎の巻」…etc。何より「(アマチュアでうまくない人は)読書量が圧倒的に足りない」が真理すぎて何も言えなくなった。
    書く側の立場から言えば読んだだけで満足したらまったく意味がないと思うので、血肉にできるように本棚に置いておきます。

  • ・星をただ描くよりも、周りを黒く塗りつぶしたほうが、より鮮明に浮かび上がる
    ・強いキャラクターがいれば、ストーリーは成り立つ。このキャラクターなら必ずこうするだろうというくらい強い。
    ・小説の面白さは、変化を読ませることと、謎を解き明かすこと。
    ・決めたとおりの道筋を書き進めても面白くならない。筆が踊り進む方向に自由に膨らませることが、小説に幅をもたらす。

  • 他の方の本棚を見て、とても興味を持った一冊。ほとんど衝動買いで密林をポチりました。

    でも、開いてみて最初に感じたのは、『やべぇ、本格的か?』と。
    作家という仕事の背景、作家として生きることについていきなり第一回の講話が始まります。
    別に作家になりたいとかではないので求めているものが違うかな、と少し後悔しましたが、読み進めているとすぐにその作家云々の話は終わり、本題に入りました。
    というわけで、作家になりたい人だけではなく、『うまくなりたい』という人全般に向いている本じゃないかなと思います。

    内容は、感想として書けるほどあっさりしたものではなく、むしろ視点やキャラクター、プロットや描写など、みっちり書いてありました。色々書いてありますが文章自体がわかりやすくて、その上二色刷でポイントは赤字になっているため、いろんな意味で読みやすいです。
    どういう言い方したら近いんだろう、参考書というより教科書、という感じでした。こういう書き方本て他にも読んだことありますが、この本はよくも悪くもお手本的という感じでした。私の読解力に問題がある可能性もありますが、今まで見たものと比べて『講師』の個人的な好みや癖や自尊心みたいなやつがそぎ落とされていたもののように感じたので。
    内容に触れるなら、個人的に、一人称についてものすごーく目から鱗がぽろぽろした気分です。ああ、やってるやってるこれやってる!、と。

    読んでみて、勉強になるなぁ、というのも確かにありました。だけどそれ以上に、単純に面白かったです。昔懐かしいト○ビアの泉を眺めていたときのあの気持ちに似ているかも。

    読んだからって上手くなるわけじゃないですが、書きたいなぁ、と、素直に思える本でした。

    • inucchiさん
      本当に読みやすかったです。受講生をみんな似たような(意味合いや字面)名前にするものだからその辺はちょっとストレスでしたが。その辺もエンタメ文...
      本当に読みやすかったです。受講生をみんな似たような(意味合いや字面)名前にするものだからその辺はちょっとストレスでしたが。その辺もエンタメ文章書くのに必要なんじゃないの、と思わないでもなかったですが、私のようなあまり読解力に自信の無い人にもすんなり読めました。

      さっそくちょっと調べてみたですが、村田喜代子さん気になります。それと同時に、そんな本を出しているとは知らなかったです…。けっこうあるものなんですね、そういうの…
      2012/09/17
  • いつか作家になる夢
    例の世代間戦争を題材にする
    時代を過去の武家社会に置く

  • 大沢在昌が一年間作家志望の受講生に講義をし、「野生時代」に連載していたものをまとめたもの。
    作家という職業がどれだけ大変なものかがよくわかる。つくづく、好きでなくては(もちろん才能がなくてはいけないという大前提があるが)できない職業である。売れっ子といわれる作家はもちろん文学を創作している訳だが、この本を読んでいるとどちらかというと「職人」に近い職業であると感じた。講座では作品を生み出す技術を論理的に講義していく。その内容、創作の技術はなんとシステマチックなものかと驚かされる。「締め切り」という納品(?)日を守りながら、ユーザーである我々読者のニーズに応え、作品を作っていく。それ故、私には作家とは「職人」のようだと感じたのである。
    また出版業界の内側も垣間見ることができ、「本」「読書」に興味のある人には必読の書だ。

  • 著者による小説講座。
    実際に、生徒を前にして講義するという形式なので読みやすいし、こんなに手の内を教えちゃうなんて、なんて太っ腹なんだ。
    そして、プロでも、コレできて無い人いっぱいいるなと思った。

  • とてもわかりやすいです。
    物語がどうやって作られて・・生み出されているのかが。
    好きな作家の好きな作品があんなに面白いのはどうしてだろう・・なんて思ったりしたことがありましたが、謎も解けた気がします。
    これからの本の読み方もちょっと違ってくるかも?
    たくさん本を読みたくなりました。
    読まず嫌いを減らしたい気持にも。

  • 面白い作品を作り出すって大変なんだと改めて。
    没頭できる物語を生み出している人達マジ尊敬です。

  • これはよい

  • 小説講座の臨場感そのままに。大沢在昌による小説講座。

    読みやすい。エンターテイメント寄りの小説の書き方という印象。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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