シャッター・マウンテン

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 71
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103920

作品紹介・あらすじ

北アルプス漆沢渓谷。地滑りで閉ざされたホテル。虫や鳥が大量発生、幽霊が目撃される中、ついに死者が!秘められた陰惨な過去が、さらなる怪異を呼び起こす!『ファントム・ピークス』の作者が遺した幻のホラー小説。

感想・レビュー・書評

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  • 北林一光さんの作品はもう最後と思うと残念です。3作とも表紙も素敵でした。
    私は「ファントム・ピークス」が1番好きですが、こちらもよかったです。こちらはホラー色強めです。幽霊もこわいけど、虫や動物の大群も、想像するとこわすぎます。
    自然の前には人間なんて、と思わされました。

  • 土砂崩れで麓から孤立してしまった山中で起こる数々の不可解な出来事や死に翻弄されるサスペンスホラー。
    山という自然の中での出来事だからか、恐怖心が増す。禍々しく、得体の知れない悪意に蝕まれていく様が怖い。。寝る前に読むんじゃなかった。
    エピローグがあって良かった。蝶が象徴的。
    パニックに陥りそうな状況の中、必死に働き続ける山で働く人たちの姿も良かった。。

  • 北林一光、最期の作品。

  • 死人が多過ぎです…

  • この方の一作目『ファントム・ピークス』はとても良かった。
    文章なのに風景描写がとても鮮明に頭に浮かび、
    しかしどこか現実的でない神秘的な雰囲気をかもし出す
    その文体が好きでした。

    しかしその後『サイレント・ブラッド』そしてこの『シャッターマウンテン』ときて、
    はっきり言って北林さんの面白さ・良さが感じられなくなりました。
    故人の作品に言っても仕方ないのですが、
    上述したように幻想的な現実を描く様子が好きだったのですが、
    『サイレント・ブラッド』以降は幻想的なSFになってしまったのが残念です。

    幽霊とか超自然現象とかXファイルのような要素は要らなかったように思います。
    個人的な意見ですのであしからず。

  •  比較的読みやすい。前半は結構ハラハラドキドキしながら読んだ。ただ後半になるにつれ、”まさか、幽霊オチ?”と思っていたらそのまま終了。ちょっと拍子抜け。 作者がすでに他界されていて本作は遺作であるとのことでそちらにびっくり。

  • 山に入るのが恐くなりそう
    オコジョや蝶々に出会ったらどうよ?

  • 人知れず起こった土砂崩れ。それは後に【漆沢大崩落】と呼ばれる大規模なものの序章だった。
     北アルプスの山々に来る沢山の人たち。梓平ホテルの利用者、山小屋に集う登山者、キャンプに来ている者たちで賑わいをみせていた。しかし、夏の天候は変わりやすく、信じられないほどの豪雨が降り注いでいた。雷鳴が轟き、更に激しさを増す中、麓への道が土砂崩れにあったと皆が知ることになる。時を同じくして、耳にする幽霊などの怪奇な話。
    最初にホテルに運ばれてきた怪我人を皮切りに、さらに不可思議な現象が加速度を増していく。死者が出るのも時間の問題だった。 
     この山の中で何が起こっているのか。

    __この著者の山の描写は繊細で、一目で景色が目に映る。ホラー+閉鎖的シチュエーション味の作風。前作、前々作もやはり山の風景がすばらしかったのを憶えている。(鬼籍に入られたのは残念な限りである。)
     まあ、山に登る意欲は持ち合わせていない。が、山の天候みたいに次に何が起こるかわからない時代。突然、次の日にはリュックを背負ってたりするかも。
    なにぶん移り変わりが早い気分屋さんなのでw。、

  • 故人となった作者のまさかの三作目。ファンとしては嬉しい限り。
    前作に増してホラー色が強くなっているし、内容的にも賛否両論な作品だと思いますが、山の様相の描写には引き込まれます。

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著者プロフィール

長野県生まれ。映画の宣伝プロデューサーを経て、執筆活動に入る。第12回松本清張賞の最終選考に残るも、癌を発症。惜しまれつつ他界。本作は前作「ファントム・ピークス」(角川文庫)に続く、最期の作品。

「2011年 『サイレント・ブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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