この銀盤を君と跳ぶ

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 635
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041142868

作品紹介・あらすじ

2029年12月21日。2ヶ月後に新潟オリンピック開催を控えたこの日、全日本女子フィギュアスケート選手権の戦いの火蓋が切られた。今シーズンは、日本女子フィギュアの歴史を変える最高の選手2人が揃っている。十代とは思えぬ卓越したセンスと表現力で常に完璧な演技をみせる京本瑠璃。圧倒的身体能力で女子のジャンプの限界を突破し続ける規格外の才能・雛森ひばり。しかし、オリンピックに出場できるのはこの選手権で勝利したひとりだけ。はじめてスケート靴を履いてから磨いてきた技術、費やした時間、失ったもの――これまでの人生全てをかけて、少女たちの運命の戦いが始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 一Qさんの本棚から、まず間違いなく表紙の女の子がかわいかったから選んだであろう『この銀盤を君と飛ぶ』でやんす

    たまには一Qさんの高評価本も読む!たまには

    いつからフィギュアスケートって国民的スポーツになったんですかね?あれ、国民的スポーツで間違ってないよね?
    うちの奥さんも必ず見てるし
    うちの奥さん国民代表だし

    それにしても、ひっじょーに挑戦的な構成だったと思います
    ひっじょーに挑戦的なプログラムだったと思います(フィギュアスケートに掛けた表現を思いついたので井伊直弼違う言い直した!)
    まぁ全面的に成功してるとは井伊直政違う言い難いんだけどね

    具体的に井伊直虎違う言いますとね

    あ、なんかめんどくさくなってきたw

    いや、ちょっと頑張ろう

    えー2人の同い年の天才が出てきてね
    どっちも嫌われ者っつのがまず斬新
    でもって交互に2人を中心にした章立てなんだが、語り手がどちらもコーチなんよね
    これってね、すごく挑戦的だと思うんだけど、一方でフィギュアスケートが非常に日本で人気のあるスポーツだというところをかなり信じてるというか
    日本人の多くがフィギュアスケーターとコーチは「一心同体」というのをすんなり受け入れる土壌があることを疑ってない気がしたんよな
    なんでルールのところで細かい説明とかは最低限してるんだけど、フィギュアスケートの世界や試合の雰囲気みたいなところの描写をけっこうバッサリいってて、そこが不親切に感じちゃう人には合わないかもと思ったりもしましたね

    あと、細かいところで「敬語」とか色々あるんだけど本格的にめんどくさくなってきたのでもう井伊直親違う言いません

    うん、恐らく井伊家を絡ませなければめんどくさくなかったのかもしれない
    技術点は高い

    • ゆーき本さん
      ひまめろさん
      微力ながらサポートさせて板垣退助いや頂きます。
      ひまめろさん
      微力ながらサポートさせて板垣退助いや頂きます。
      2024/03/11
    • ひまわりめろんさん
      ありがとうございます

      みなさんのお力添えを頂きながら、一Qさん更生へ力を筑紫哲也違う尽くしたいと思います
      ありがとうございます

      みなさんのお力添えを頂きながら、一Qさん更生へ力を筑紫哲也違う尽くしたいと思います
      2024/03/11
    • 1Q84O1さん
      なんかふたりで話が勝手に進んで桝太一違うますやんか!
      なんかふたりで話が勝手に進んで桝太一違うますやんか!
      2024/03/11
  • あのさ〜、期待していた本がつまらなかったらヘコみません?
    楽しみに待っていた時間を返せー!って言いたくなりません?


    逆に、なーんにも期待していなかった本が面白かったらラッキー!ってテンションがあがりません?


    『この銀盤を君と跳ぶ』は後者です


    本作はフィギュアスケートをテーマにした作品
    スポーツは好きですが、フィギュアスケートは特に興味はないですw

    じゃあ、どうして借りたのよってね…
    どうしてでしょう…w

    分かりません!

    期待もしてないし、興味もなかったけどこれは当たりでしたよ!


    舞台は二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権
    残りひとつの五輪出場権をかけて二人の天才がぶつかる!

    で、この二人の天才がすごいのよ!
    二人揃ってものすごく人間性に難有り!w



    天才の入場〜♪


    青コーナー、フィギュア界のヒール
    きょうもとるりーーーーーーぃ!


    瑠璃はこれ以上ないくらい嫌われている
    病気じゃないかと思うレベルで初対面の相手に喧嘩腰で対応する
    呼吸をするように喧嘩を売る
    けど、根性と心の強さ、そして才能は認めないといけない
    瑠璃は誰よりもフィギュアと真摯に向かい合い戦ってきた



    赤コーナー、フィジカルモンスター
    ひなもりひばりーーーーーーぃ!


    ひばりは、気分屋で我慢が苦手
    自由奔放で行動が読めない
    理屈が通じる選手ではない
    ただ、スピード、パワー、バネ、持久力、すべてを圧倒的な強度で兼ね揃えた天才


    こんな問題児のふたりだけれど、フィギュアスケーターとしては本物
    オリンピックで金メダルを狙える逸材
    波乱続きの競技人生を送る問題児の彼女たちが、氷上で見せる運命の一戦は圧巻!

    氷上で誰よりも速く、高く、美しく舞い、一番輝く選手になるの瑠璃か、それともひばりか!


    勝利の女神はどちらに微笑むのか…

    • 1Q84O1さん
      mihiroさーん
      図書館の新着コーナーで見つけました!
      良い作品に当ってラッキーでしたよ(^^)v
      mihiroさーん
      図書館の新着コーナーで見つけました!
      良い作品に当ってラッキーでしたよ(^^)v
      2024/02/26
    • ultraman719さん
      コメント欄も良いコメントばかりで、ラッキーでしたね〜w
      コメント欄も良いコメントばかりで、ラッキーでしたね〜w
      2024/02/26
    • 1Q84O1さん
      ……。
      ノーコメントで!w
      ……。
      ノーコメントで!w
      2024/02/26
  • 何これ、最高すぎる…。
    素敵な作品に出会ってしまった。
    とにかく読んで欲しい!!

    女子フィギュアスケートの世界。選手二人のオリンピック出場をかけた挑戦に釘付け!
    圧倒的身体能力で女子ジャンプの限界を越え続ける雛森ひばり。卓越したセンスと表現力をもつ完璧主義の京本瑠璃。
    そんな二人に寄り添うのは、幼い頃からの友人とコーチ兼振付け師。
    四人の視点で見るオリンピック出場をかけた挑戦に息をのむ… 。

    極めて選手生命の短い女子フィギュアスケーターの厳しい勝負の世界が心の機微とともに描かれています。
    アイス競技連盟について、競技について知ることも多かった。

    選手はもちろん、選手とともに歩む誰しもに、その人だけの想いがあり、それぞれに語られるべき人生のドラマがある。
    視点を変えて描かれていますが、登場人物のだれもが主人公のよう。

    一人一人みんなの頑張りが報われて欲しくて、結末が知りたいけど知りたくない葛藤。
    涙が溢れてたまらん…。
    胸打たれました。
    これは是非読んで欲しい胸アツな作品!

  • Amazonの紹介より
    五輪に行けるのは一人だけ。二人の天才選手の人生がぶつかる、運命の物語
    二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。片や、運命が出会わせた師弟。片や、幼馴染みの選手同士。
    強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけてぶつかり合う。



    オリンピックにかける2人の選手。しかし、五輪への切符はあと1枚。
    後半での試合の描写は手に汗握りました。
    後半の試合に至るまでのそれぞれの選手の背景を知っているからこそ、並々ならぬ苦労を経ての結果に感動してしまいました。

    選手視点ではなく、この作品は選手の振付師視点で展開していきます。さらにそれぞれの振付師が交互に展開していくので、同じ場面でもどのように思っていたのか?や同じ時間軸でも、こっちの選手の動きはどうなっていたのかを把握することができます。

    とにかくどちらの選手も幾多の困難を経験していきます。選手本人ではなく、親の影響により、数奇な運命をたどります。それにしても選手の性格は癖がありすぎて、よくサポートできるなと感心してしまいました。なかなか素直にならない2人の選手。それをサポートする振付師。

    最初はなかなかうまくいかないのですが、段々と良好な関係になっていき、どんな状況でも守ろうとする振付師に段々と応援したくもなりました。

    それまでの過去があった分、大舞台となる試合の模様は、選手だけでなく振付師の情熱も厚く伝わってきました。
    過酷さがにじみ出ていた分、試合での華麗さも際立っていました。それがあった分、両者とも行ってほしいと願うばかりでした。

    果たして、どちらがオリンピックの切符を手に入れるのか?最後はちょっとした驚きもあって、感動もひとしおありました。
    フィギュアスケートに情熱を注ぐ登場人物たち。文章を読んでいくうちに段々と世界観に引き込まれていて、よりフィギュアスケートに注目してみたくなりました。

  • #読書記録 2023.12

    #この銀盤を君と跳ぶ

    主人公2人の人物・背景がかなりエキセントリックで、語り手と時間軸が頻繁に変わるので最初はちょっと戸惑うけれど、類稀な才能と過酷な運命を背負って、彼女たちは世界中を敵に回しても自分のスケートを貫く。
    中盤までスケーティングのシーンは無し。クライマックスの負けられない一戦で、満を持して2人の滑走の描写が解禁されるカタルシス。見応え十分だったよ。

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読了

  • とっても胸が熱くなった。スポーツ、コンテスト、大会系の小説が大好きな私にはとても刺さった!

    それぞれ2人の天才を側で支え、信じ続けた2人指導者の目線で語られる。2人の天才は沢山傷つき、困難を乗り越えながら、少しずつ精神的にも成長していく。
    最初は、なんて最悪な性格なんだと嫌な気持ちになったけれど、どんどん彼女たちを応援したくなって、2人ともに勝って欲しいと思うようになった。
    最終決戦は手に汗握りながら、ページを捲る手が止まらなかった。
    読んだ後、タイトルを見返して、また胸が熱くなる。

  • 環境と、身体と、心と、人と、タイミングと、すべて揃っていたとしても難しい世界なんだなぁ。

  • 天才同士の氷上の戦い。手に汗握る展開と二人の競技に対する熱量がすごい。
    天才ゆえに人格に問題はあれど、それぞれの葛藤や苦悩が細かく描かれているので、自然と応援したくなった。ラストも若干予想は出来たものの、綺麗に収まるところに収まって良かった。

  •  2030年、新潟オリンピックを目指す天才少女が2人。

     オリンピックの切符は残り1枠。

     その1枠を争う日本選手権の3日間が幕をあける。

     よくテレビで見る、女子フィギュアスケートを描いたお話なのですが、世界を取るために、彼女たちには残酷なものがつきつけれていることを改めて知ることになります。

     そう、それは

     年齢と体の成長。

     私は、成長すればより選手として輝くものだと勘違いしていました。

     浅田真央は15歳であそこまで強かったんだから年を重ねて成長すればもっと強くなるだろうと思っていました。

     しかし、彼女は体が成長すればするほどトリプルアクセルを失敗するようになりました。

     実は成長すればより技術が上がるだろうと思われるはずの当たり前がこの競技では邪魔になることがあるということ。

     そしてその成長のせいで煽りを受けやすいのがこの女子フィギュアスケートだということになります。

     何が言いたいかと言うと、どんなに凄いフィギュアスケートの選手でもピークを迎えるのは基本的に早いし、そのピークも長くは続かないということです。

     まだまだ人生なんてこれからよ?という時にピークを迎える女子フィギュアスケートは精神も未熟なときから一線で争わないといけないということから、見た目はめちゃくちゃ華やかですが、物凄くシビアな世界だなと思いました。

     人々を魅了するはずのフィギュアスケートも競技となると採点がわかりやすい技の難易度に左右されてしまうので、難易度の高いジャンプを跳べるほうが絶対的に有利だし、フリーの基礎点がほぼ支配する世界になるので。

     この数字の暴力が超えられない壁として出てくるし、実際私達がテレビで見ているフィギュアスケートもまさにこの基礎点が全てになってるよなぁとも思いました。

     ただ、本作品の凄いところだなと思うのは、そうした華やかなフィギュアスケーターの裏方部分にもスポットライトが当てられているところです。

     本作品には尖った性格の持ち主の天才とも呼ぶべき才能の2人のフィギュアスケーターの2人が登場しますが、この作品のメインでその少女たちを語るのは、私達が知らないフィギュアの裏方部分の2人。おそらく、この2人がメインヒロインと言っても過言ではないと思います。

     片や振付師、片や共に歩んだ友達。

     この二人から語られる、オリンピック代表枠を賭けた大会の当日までの2人少女たちの生い立ちやトラブル。

     2人の少女の生い立ちが語られて、大会3日目のフリーが始まるという展開に、あなたはどちらも応援したくなるはず。

     フィギュアスケーターの2人を支えてきた人たちの想いを乗せて、それぞれの最高のフリー演技が始まる。

     今まで見てきたフィギュアスケートの裏の部分も見えて、選手だけじゃなく、いろんな人が選手に関わっていることもわかり、これからのフィギュアスケートの見方も一味違うものになる予感しかしない作品。

     そう、フィギュアスケーターはきっと

     「この銀盤を君と跳ぶ」

     関わった人々の想いをものせて。
     

  • ブクログレビューやX(旧Twitter)でのポジティブコメント、装画の美しさをきっかけに手に取った。

    ⭐︎以下、所感
    ・装画が素晴らしく、物語の魅力を惹きたてるのに一役買っている。
    ・帯も読者の購読欲をかきたてる。
    ・美しいフィギュアスケートにおける生々しい世界が描かれていて、勉強になった。
    ・自分が、青春小説のターゲット層から確実に外れた年齢になってしまったからなのか、あまり刺さらなかった。もしくはスポーツに熱く打ち込んだ経験があれば、もっとじっくり読めたかもしれない。

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著者プロフィール

2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど、メディアワークス文庫にて人気シリーズを多数刊行するほか「命の後で咲いた花」などの単行本も刊行。講談社タイガでも「君と時計と」シリーズ(全4巻)を刊行。恋愛青春小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を集めている。

「2021年 『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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