悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫)

著者 : 横溝正史

• 角川書店(角川グループパブリッシング) (1973年2月20日発売)

感想・レビュー・書評

[のばらさんの感想 · 2005年11月8日]

（この画像ではなく）今の文庫版のカバーがシリーズ通して統一されていて素晴らしい出来。
最近読み終わったこの作品を本棚に。最後のくだりが凄い。これに限らず金田一耕助は最後の締め方が魅力的。

[けいさんの感想 · 2005年5月15日]

王道ミステリ。というより、王道の礎となった作品群というべきですね。横溝正史は偉大だなあ。

[masoppu03さんの感想 · 2024年1月31日]

面白かった〜！！これで金田一耕助シリーズ6作目。
ミステリーって結構事件が起きるまで最初面白くない事が多いんだけど、横溝正史って第一章からめちゃめちゃ惹きつけてきて最後までずっと面白いの何なんだろう？独特の語り部目線？で本事件を陰惨さを語ってるから？？
シリーズとしては全体的に似てるんだけど、今回は都心の没落貴族ってことで、他とちょっと違って良かった。
最後の演奏のとこの伏線回収すごかった！ゾクってなった。
相変わらずエンタメ要素がたくさん詰まってて華やかで楽しかったです。次はどれ読もう？？たくさんあるからなぁ

[じんさんの感想 · 2024年1月30日]

途中から家族関係複雑になって家系図書かないと把握しきれなくなったw
しかし細かいところに散りばめられた要素を最後に全部回収していくの見事だったなぁ…
途中で意味深な言葉（ここで〇〇していればよかったのに…）みたいな台詞も、何に関連があるの！？ってわくわくさせられて楽しかった。
突拍子もないような話に思えて、それを納得させられてしまう所も凄いんだろうなぁ。

[樹智花さんの感想 · 2023年10月30日]

再読です。
金田一耕助シリーズの個人的偏愛作品。

犯罪悲劇の傑作です。
やはり横溝の作品構成力やストーリーテリング、読みやすい文体には感心してしまいます。

再読を重ねるにつれて、タイプライターの描写は本当に必要か、さまざまな事情があるとはいえ美禰子にとって犯人は父親の仇同然ですが（根本原因は母親と伯父にあるわけなんですけど）、そんなに素直に赦せてしまうのかなどはちょっと気になります。後者については、本当に複雑な背景があるので簡単には判断できないですが。

そんな野暮な感想は置いておくとして、やはり大傑作だと思います。

紹介される際に作品のおどろおどろしさが強調される金田一耕助シリーズですが、現代の民俗的なミステリと比べても、描写はかなりあっさりしていますよね。そのような雰囲気は確かに持ってはいますけど。

[まきかなさんの感想 · 2023年10月9日]

誰と誰がくっついて、誰と誰が兄弟で、誰と誰が殺されてってなりながら、やっぱり今回もたくさん人が死にました。経費使って良い旅館に泊まってみたい。

[sambo0217さんの感想 · 2023年8月23日]

横溝正史恐るべし。

点と点が繋がって線になって、はっきりとした絵になって、とんでもない結末が顕になる。

途中からは読む手が止まらず、仕事中もヤキモキするほど面白かった。

ぜひ皆んなにおすすめしたい。

[徳島文理大学 徳島キャンパス附属図書館さんの感想 · 2023年8月1日]

【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/757787

[くうふうさんの感想 · 2023年6月26日]

これ、推理小説だったんですね。もはや、横溝正史の作品は本人がいくら推理小説と言おうが、伝奇小説の範疇に入りますね。それにしても、この作品の持つおどろおどろしさは他の追随を寄せ付けませんね。あー、怖かった。ーーーーー毒殺事件の容疑者椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!

[WOOOさんの感想 · 2023年6月3日]

読むのは2回目だけど、ドキドキ感を持って読めた。何度読んでもドラマとして面白かった。結末としては、おぞましいものだけど。昔、ドラマを見た時にフルートの音楽を聴いたけどそれが思い出されて、印象的な音楽と物語が胸に残る作品。

著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史（まさし）。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」（46）で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」