- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041304075
感想・レビュー・書評
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★★★☆☆ 3.3
この叙述トリックは卑怯だろ、ってのが正直な感想。あんまり意外で最初は理解ができなかった。金田一耕助シリーズ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公は探偵小説家。終始この男性の一人称で物語は進みます。横溝正史の小説で一人称で書かれているものは珍しいのではないでしょうか。
探偵小説家の友人の妹宛に不審な手紙が来たことから、恐ろしくなった友人は、探偵小説家に、彼の屋敷に来てくれるように頼むのですが、そこで恐ろしい殺人事件が起きてしまいます。それも首なし死体の…!
その殺人には、絶対に取り出せないように厳重に金庫に保管していた刀が凶器として使われたのでした。ここのトリックは、私は全くわかりませんでした。
後半、金田一耕助が登場したところは驚きました。今回は、探偵小説家である「私」が主人公なので、金田一耕助は登場しないと思っていたのです。
結局、金田一耕助が犯人もトリックも見破るのですが…。
佝僂(くる)やら夢遊病やら、なんだかあんまり馴染みがないものが沢山出てきたので、それほど現実味が感じられませんでした。 -
さまざまな精神、肉体的疾患を持った人が旧家に集まるなか殺人事件が発生。犯人だけでなく被害者探しも重要なポイントかと思って読んでいたら、終盤はまさかの展開。ドラマなどで話が広まる前に自分の目で読むのがおすすめ。
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難しそうという第一印象に反してすんなり読めた
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それほどではなかった
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全てが後日譚や姉妹編、番外編という作品集なのですが、別に読んでいなかったとしても問題はないかと思います。幸いにも私はすべて読んでいたので読み始めからそれぞれの作品の雰囲気を想像することができましたが、読んでいなければ逆に驚きもあるかもしれません。最初の「赤いマント」はやたら怖かったですがなるほどの結末。雰囲気は「崩壊の前日」「蒼白い女」が好きです。でもやっぱりインパクトが強かったのは表題作。思わずラストまで読んでからもう一度読み返してしまいました。綾辻さんのこういう幻想的、怪奇的なものもやはりいいですね。
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戦後すぐの猥雑な活気に満ちた社交界の雰囲気が伝わる。前半は読み進め辛いが、後半金田一氏が出て来てからは展開が速い。
大掛かりな仕掛けが中心なので、分かってしまえば言葉を尽くした陰惨さも恐怖を煽る表現も白々しく、何度も繰り返し楽しめるものではない。
ただ「しょげ返る」やら「おめかし」やら昭和の物言いの不意に可愛らしいこと。現代の感覚からすると微笑ましく、作品の奇怪さ不気味さが少々和らいだ。 -
よくできたミステリ
仕掛けは十分だがもう少し短くまとまるとより引き締まったかも -
そこに至るまではおもしろかったのに、最後に急に安っぽくなってしまったのは残念。