- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041800010
感想・レビュー・書評
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今さら読んだ「キッチン」がとても好きだったので、吉本ばななを借りまくった第三弾。
変わり者のおばさんのうちに行くことから始まる、主人公の生い立ちやこれからの話。
この著者の本を読んだ感想は、どの本を読んでも同じになってしまうような気がする。
違う内容の話でも、同じ、切なく、哀しい、けれど暖かい気持ちになって読み終える。
同じとわかっていても、この、他の本では出会ったことのない感覚を味わうために、この著者の本をこれからも読んでしまうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本を読むと、小さい頃に住んでいた家を思い出します。
そんな、懐かしい匂いのする小説です。 -
3回読み直しました。
おばさんは、たぶん、すごい細くて、綺麗な人やと思います。
私は、たぶん、目が可愛い女の子やと思う。
哲生とキスするところは、時間が完全に止まっているような、ほんとうにきれいな時間やったと思います。 -
マイペース
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何度でも読みたい本!!
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読んだのはハードカバーで。出たときに1回読んだだけだから、あらすじ読んでも残念ながら思い出せないなぁ。でも、この人はすごいな、と思った記憶があるから、面白かったのだろう。
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フルーツカレーが食べたくなる
ヨーグルト隠し味、リンゴと蜂蜜たっぷりの、甘いやつ
哀しいと愛しいはもとは同じだったかな -
いい小説、三行ほど読めばわかる。
それと同じに吉本ばななの本だ、とも。
静かで狂気に満ちた幸福な思い出。
透明な美しい時間の数々。
短くてあっという間に読めてしまうはなしだがひとつひとつさらりとした言葉が実に深い。
趣深い吉本ばななさん独特の“哀しい”表現。
弥生とゆきのの通じ合う関係。
弥生と哲生の信頼に満ち足りた愛の関係。
すべてが幸福で愛おしい。 -
いそいで読んだことを後悔。
もっとまったりした時間の流れの中で
時間をかけて読みたかった
そんな本です。
やよいの行動力が好きだな。 -
会社の先輩がお薦めしてくれたので手に取った一冊。
主人公の弥生がおばと過ごした時間。
19歳の弥生は家出をし、
変わり者で美しいおばの家に行く。
あまり親交のないおばだったが、
二人には二人だけが共有できる小さな思い出がある。
おばと過ごした時間こそが、
忘れていた何かを見つけ、
そして、それを今からへと繋げる。
「答えが何か?」
薄々分かっていても、
しばらく分からないふりをしてみたり、先伸ばしにしてみたり。
結局は自分のタイミングで納得する落とし所に落ち着かせる。
日常でもそんなことはよくある。
このお話で、面白いなぁと思えたのはそのタイミング。
自分であえて積極的にそのタイミングを早めてみたり。
他人からの不意討ちでそのタイミングが訪れたり。
主人公は、それを肯定的に受け止めるる。
人に対してもそう。
周りの人を肯定的に受け止める。
登場人物みんなを愛せるお話は
個人的に好きで、
楽しんで読めました。
何よりもこのお話は文章が美しい。
難しい日本語や綺麗な単語を使っているわけではなく、
ぶつぶつときれるように淡々と表現されているのに、
すごく美しいと思える。
この小説は吉本ばななが24歳のときの作品だそうだ。
高校の頃に文学史で習った
よしもとばなな。
確かに、
読者に媚びることなく伝える、
静かなエネルギーのある作品。
読んでよかった。