哀しい予感 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800010

感想・レビュー・書評

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  • じんわりと悲しくて、じんわりと優しくて、なんだかあったかい。
    吉本ばななさんの綴る言葉は美しい。
    何度でも読みたくなる、そんな一冊です。

  • よしもとさんの小説は、死とか、家族とか、恋人とか、そういう一貫性があって、とってもこの世界に浸れる。哀しい予感もそんな本だった。とても心細くて哀しいけれど、愛に溢れていて、主人公の周りには、心強さがある。このあとのストーリーは読んだ者の中で続いていく。そこにはやはりたくさんの愛がある気がしている。姉弟から、恋人へってとても考えれないけど、このふたりならアリなんだと思う。現実の何処かに、このふたりがいる気さえしてしまって、やはりこの世界に浸り切っていると感じる。

  • なんでこんなに綺麗な表現ができるんだろう。家族を大切にしたくなって、一途な恋をしたくなった。

  • (1991.11.06読了)(1991.11.05購入)
    (「BOOK」データベースより)
    弥生はいくつもの啓示を受けるようにしてここに来た。それは、おばである、ゆきのの家。濃い緑の匂い立ち込めるその古い一軒家に、変わり者の音楽教師ゆきのはひっそりと暮らしている。2人で過ごすときに流れる透明な時間。それは失われた家族のぬくもりだったのか。ある曇った午後、ゆきのの弾くピアノの音色が空に消えていくのを聴いたとき、弥生の19歳、初夏の物語は始まった。大ベストセラー、そして吉本ばなな作品初の文庫化。

    ☆吉本ばななさんの本(既読)
    「キッチン」吉本ばなな著、福武文庫、1991.10.17

  • “するとしないでは何もかもが180度違うことがこの世にはある。そのキスがそれだった。”


    この言葉とそれまでの流れを読みたくて、何度も読み返しちゃう一冊。ぐっときます。


    テーマはともかく、彼女の文体と登場人物たちが私はたまらなく好きです。

  • 分類 913/ヨ

  • よしもとばななさんの本は実はあまり好きではないのだけれど、これは別です。えらそうにすみません。

    主人公と弟の関係がものすごく好みなのです。萌え、といってもいい。うん。

  • 読み始めると止まらなかった。

  • 中か高かに美術の先生に勧められ買った

    思いのほか展開が多かった
    描写が丁寧なのでちゃんと伝わる


    風景描写が素敵、ゆきのの美しさと哲生の魅力に酔ったり

  • よしもとばななが『吉本ばなな』だった頃の初期の作品。
    そういえば、あの頃はよしもとばななみたいな作風はとっても新鮮で、人気の作家だったよね~。
    あ、今もそうかっ。
    今じゃあ、よしもとばななに感化されてデビューした作家さんはたくさんいるけどね。

    おばが実はお姉さんで、弟が実は血の繋がってない人で。。。。
    そういう設定ってかなり過激だけど、読んでて全くそういう感じがしないの~。
    なんか、そういう成り行きがとっても自然で、で、それについて思うこと感じることも自然なんだよね~。
    なんとなくやさしい絵本を読んでるような、ほんわかした感じの漂う小説。
    題名が陰気くさいんだけど、結末はいい感じに終わってる。よかった~。
    これは結構イケル。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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