- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041851043
感想・レビュー・書評
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小学校高学年のとき学級文庫に置いてあって、クラスの中でちょっとしたブームになった「火の鳥」。
私も含めて、ちゃんと内容を理解できていた子は少なかったと思う(笑)けど、なんだか強烈に惹きつけられるものがあって、みんな奪い合うようにして読んでいた。本当に取り合いになって、ケンカになって、先生に怒られた子もいたくらい。
未来編とか黎明編とか他のも読んだはずなのに、なぜか圧倒的に印象に残っているのがこの鳳凰編。
30歳を過ぎた今でも、読むたびに感銘を受ける。
文字数が多く内容も濃いので、読むのにすごく頭を使う。
なんにしても深い。すごく深い。
今でも、完全に理解したとは言えない。恐れ多くて。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鳳凰編というよりも自分の中では我王編という感じ。我王にも茜丸にも何とも言えない気持ちが込み上げる、それだけです。
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我王や猿田という人物がでてくると「業の深さ」ってものを感じちゃうおね!火の鳥とっても好きだお我王や猿田という人物がでてくると「業の深さ」ってものを感じちゃうおね!火の鳥とっても好きだお2012/10/09
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猿田の血縁はどの巻にも出てくるけどホントそう思うおねー 一番人間臭いキャラクターだお!火の鳥いいおね!猿田の血縁はどの巻にも出てくるけどホントそう思うおねー 一番人間臭いキャラクターだお!火の鳥いいおね!2012/10/11
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鳳凰編が一番好きです。
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鳳凰編。
来世紀になっても古びていないであろう名作中の名作。
これでもかというくらい理不尽な目にあう我王。
澄んだ瞳がどんどん濁っていく茜丸。
2人の仏師を通して人間の欲や苦しみや命が紙面にてんこ盛りされています。
我王が泣くシーンは各所ありますが、それぞれが感動的。 -
最初、あまりにも暗い設定で好きになれないなぁと思った。最後まで読んでみたら面白かった。茜丸とブチが可愛かったです。
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■書名
書名:火の鳥 (4)
著者:手塚 治虫
■概要
鳳凰編
奈良時代。権力に翻弄され苦悩する2人の仏師、茜丸と我
王の宿命の戦いを吉備真備と橘諸兄による奈良東大寺の大
仏建立を絡めて描く。火の鳥は、我王には彼の悪行のせい
で子孫達が持つ事になる宿命を語り、怒りを奮起させる事
で彼の腕をより上達させる。一方、悪党だった頃の我王に
腕を傷つけられた過去を持ち、その事実を暴露して、我王
に罰を与え都から追放する事で栄華を得た茜丸には、二度
と人間には生まれ変わることができないという残酷な運命
を、彼の死の直前に告げる。
苦しみに耐え続けながらも生き続け、最後にはそれを肯定
する我王と、権力の庇護を得て慢心に陥ってしまった茜丸
の対比。人間の名誉と愛を望む醜さ、そして真の幸福とは
何かといった深い題材を取り上げている。
(From wikipedia)
■感想
今まで読んだ火の鳥シリーズの3冊の中では、一番面白かったです。
無欲な人間が強欲におぼれていく姿と、強欲な人間が無欲になって
いく対比が面白いです。
面白いのは、ほとんどのマンガがそうですが、強欲から無欲なる人間
が受ける罪より、無欲から強欲になる人間が受ける罪の方が重い
ということです。(後者は、どんなマンガでも絶対的に"死"が罰にな
りますよね。。。)
こうしないと物語が成り立たないのでしょうが、これは少しかわいそう
な気がします。
行っている行動は、どっちもどっちであるにもかかわらず(むしろ
、強欲から無欲に移行した人間の行動の方がひどい)、後々、地位
や権力におぼれる人間の方が受ける罪が大きいというのは如何なもの
なのでしょう?
まあ、"受ける罪が大きい"と私は言っていますが、実際、両腕がなく生
きる事と死ぬことのどちらが大変かは、それぞれの価値観に基づくと
思いますので、一概には言えませんけどね。
生きること、死ぬことは何かを作者なり考え、マンガで表現したらこう
なったのでしょうが、この結末には賛同しかねます。
ただ、一つのマンガとしては面白いです。
■気になった点
・生き物はどんなちっっぽけでも生を受けたからには、何かしらの
役目を持っているはず
・人間が仏になるのなら、生きとし生きるものはみんな仏だ -
聖武天皇の時代、とことん不幸な上に残虐だった我王と、我王に右手を切られたが後に大仏の設計に携わるまで出世した仏師・茜丸の話。
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ずっしりと読みがいのある一冊です。
手塚治虫の引き出しはいったいいくつあるのでしょうか。
鉄腕アトムやリボンの騎士で手塚治虫を図ろうと思うと大間違いです。
4巻のテーマは輪廻転生。
人は死んでも生まれ変わる。
動物も、虫も、ミジンコも。
人が生きること、死ぬこと、生まれ変わることの意味。
そして、自分自身が人として生きていることにどんな意味があるのか・・・。
漫画という枠を超えた一冊だと思います。
読んで良かったです。