絶対泣かない (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970058

感想・レビュー・書評

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  • 古い作品なのに、女性観に時代の違和感を覚えることがないことに驚いた。
    色々な職業の女性の短編集。さらりと読める本。本棚に並べたい一冊。

  • 様々な職業の女性の短編集。憧れや偶然で選んだ職業も、周りとの比較や、当初のやりがいを見失い、劣等感や不全感で前に進めなくなる様子。山本さんの作品なので、正直、いくつかの作品はさらりとしすぎて物足りなかったかな。

  • 2019年1月13日に紹介されました!

  • 2019/01/03 古本購入 再び読書開始

  • 背筋がぴんと伸びた。社会人二年目の年に出会えてよかった本。あとがきや最後の手相観の方のエッセイまで、丸ごと素敵だった。

    *

    「自信というダイヤモンドを彼女が持っているのと逆に、私は卑屈という生ゴミを胸の中に持っている」

  • 裏表紙からめくって、著作一覧に『きっと君は泣く』とあるのを見て笑う。それに対しての『絶対泣かない』なのか。だけど泣かないわけにはいかなくて、本作の登場人物は数人を除いてほとんどみんな泣いています。1人10頁ちょい×15人、さまざまな職種の女性たち。読んでいるこちらも涙を誘われる良い話が続いたかと思ったら、どう解釈してよいかわからず呆気にとられてしまう話もあり。あとがきの「どんなにつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身」という言葉は胸に響く。涙はためずに、泣きたいときは泣けばいいのだ!

  • なぜ秘書がタイトルなのか。
    わたしは花屋の方が好き。エステも好き。銀行も好き。

  • フラワーデザイナーに始まり体育教師、デパート店員、漫画家、営業部員、専業主婦、派遣・プロファイリング、看護婦、女優、タイムキーパー、銀行員、水泳インストラクター、秘書、養護教諭、エステティシャンまでの15の職業それぞれで働く女性たちが描かれている小説集。
    あとがきの後には手相観のエッセイもあり異業種の様子を覗き見れて面白かったです。

  • 15の職業のなかで奮闘する女性たちを描いた、お仕事小説の短編集。

    とくに印象に残ったお話は…↓↓↓
    「アフターファイブ――派遣・ファイリング」
    正社員より派遣さんの方が仕事がデキる~っていう職場は、意外と(?)多いもので。
    たしかに最終的な責任は負わないかもしれないけど、だからって「派遣はいいとこ取り」みたいな言い方はないんじゃない?って思った。
    双方言い分があるだろうけど、派遣に分が悪い感じで終わったので、ついつい肩を持ってしまったわ。( ̄へ ̄;)ゞ

    「気持ちを計る――タイムキーパー」
    ラストシーンが良かったw
    話し合ってみたところで、苦手な相手とだって分かり合える~なんて保証はもちろんないけど、それでもまずは話してみないと分かんないよなぁって考えさせられた。
    なんとなくだけど、「こんな時、私が男だったら…」と性別のことを考え出すのは、圧倒的に女性の方が多いような気がする。

    「女に生まれてきたからには――エステティシャン」
    も~すごい共感!ヾ(>д<;)
    容姿にコンプレックス(今回でいえば毛深さとか)があると、それを改善するために金がかかる。そこからして既に生まれながらの美人より損してる気がする。
    でもちょっと待て!!
    たしかにナチュラルボーン系の美人はいる。いるけど、そういう子たちが陰でまったく努力していないか?美にお金をかけていないか?というと、やっぱりそういうわけではないんだろうなぁとも思う。
    綺麗だからって、幸せが約束されるわけじゃないし。
    周りの目が気になるのも本当だけど、やっぱりその人自身がいちばん美醜にこだわってるのかもしれないなぁと思って…我が身に振り返って、反省。

    全体的にとても読みやすいし面白かった。(^ω^)
    小説を読んだくらいでその職業を知ったつもりになることはできないけど、さまざまな職業の裏方を垣間見られたようで良かった*

  • いろんな職種のエピソードではあるが、同じ女性として共感ポイントが多かった。仕事で辛いことがあったら、また読んで元気を出そうと思える一冊。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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