ラヴレター (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.56
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本棚登録 : 2024
感想 : 249
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043441013

感想・レビュー・書評

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  • こんなに綺麗で素敵な話、他にありますか........?

    映画監督が書く小説ってどんなものなんだろうかと期待を抱いて読み進めた。この本、まぁ素敵で。読む人によってそりゃ感性が違うから一概にいいとは言えないけど物凄く私は好きだなって思った。
    神戸に住む女性が、亡くなった婚約者の以前住んでいた北海道の小樽に、彼宛ての手紙を出し、返ってくるはずのない手紙が届くところから物語が始まる。
    こう距離が遠かったり時間軸が行ったり来たりする物語がめちゃくちゃ好きなんですよね。淡々と時間が流れていくだけの話より自分がより感情移入しやすくて、その風景や匂いや独特の雰囲気、人物の心情とかを想像できる域が幅広くなると思ってるんですよ。一個人の意見なんですが。特に学生時代を懐古したりするのがいい。

  • 岩井俊二監督の小説初めて読んだ。亡くなった恋人の過去を辿る作品だった。

  • いい意味で虚無に突き落とされた。
    本当の意味で愛することについて教えてくれた本。
    本当の意味で恋することについて教えてくれた本。
    どんな人でも、心の中で優しく生き続けていくのだと思った。
    とても切ない。けれど、とてもあたたかい気持ちになった。
    主人公の2人のような出会いは今のご時世難しいだろうが、とても憧れるものだった。
    人と人との巡り合わせはいつも必然的で、すべての関わりは繋がっているのだと思う。
    その人に必要な出会いが、その時出会うべくして出会うのだと思う。
    その自分たちの繋がりをくれたきっかけもまた、必然的だったのだと思う。
    どんな出会いが、どんな関係が、どんな出来事が、今の自分を作っているのか。それは思いもよらないところで今もなお自分を支えてくれているのかもしれない。

  • 岩井俊二は映画しか見たことなかったけど、小説もまごうことなき岩井俊二だった。

  • 2019

  • ちょっとした間違えが奇跡を起こした。
    解説に書いてあった様に、悲劇とも取れるのかもしれないけど、私はやっぱり幸せな結末か生まれたのではないかなと思っている。

  • 繋がるはずのなかった人と人。2人を引き合わせたのは、暗澹な思い出と悲痛な別れをもたらした彼でした。交わらなければ知らなかった彼の思い。10年を経て、希有ゆえに分かってもらえなかったことも耐えがたかったことも、ひょんなことから彼の悪戯の真意を知ってふっと心が軽くなる。
    .
    初めは話がどう進んでいくか、全然想像もつかなかったけど、どんどん引き込まれてた。どうかそれぞれが一歩進めますように。

  • それぞれの登場人物の心の動きがはきはきしていて、いろんな人に入り込めて楽しい!
    ポップな文体がよい!

  • 映画鑑賞後の読書。映像に忠実やった。

  • たまたまBSで映画を観て、気になって読んでみた。

    現代はケータイ、スマホが普及しすぎて、この物語のようなことは考えにくい時代になってしまったかな、なんてことを考えた。手紙のやりとりとか、昔はローテク、アナログしかなかったんだよな、とケータイの普及する前に学生だったギリギリの世代としては少し昔を懐かしんだ。

    途中から観た映画では樹と博子が似ていたということがはっきり言ってなかったと思うけど、なんで中山美穂が一人二役やっていたか納得した。
    小説の形式として、一人称(藤井樹)と三人称(渡辺博子を描くシーン)がコロコロ入れ替わるのは珍しいような気がした。別に読みにくさは感じなかったけど。

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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