メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943449

感想・レビュー・書評

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  • 一人の蛇の話
    伝説の話
    そして
    悲しき運命に捕らわれながらも最後まで自分の責務(任務)を果たした。
    老兵の話
    感動します。

  • MGSの世界の素晴らしさが詰まっていて、涙なくしては読めなかった。
    それぞれの抱えた運命をどう戦っていくのか。小島秀夫と伊藤計劃の友情の証みたいだよね。

  • ゲームのノベライズ、しかもやったことも見たこともないゲーム。

    手に取ったのはひとえにこれが、伊藤計劃氏のものだったからに他ならない。
    そしてそれは、どんなノベライズよりも異彩を放っている。

    ゲームをしたことのあるものにはおそらくもっと、迫るものもあるのだろう。
    でも、そうでないあたしにも、これは来る来る!

    ヒーローであるボスのクローンとして運命づけられた、ソリッドとリキッド。
    そして同様に武器としてかりそめの命を与えられた、雷電。
    科学者のオタコン、吃音の天才科学者サニー、
    自分を賭して世界を変えた、ナオミ。

    世界観と武器と時代設定とマシンと、
    すべての造形の描写がじっくりとこだわり抜かれていて、重たい。

    想いってすごい。
    一言でいったらこれは、最良で最高のオタクの結晶なんだろう。
    作品の向こうにある、伊藤氏の想いとその運命に、泣きながら読了。

  • ゲーム版とは異なる、オタコン視点でのストーリー。
    伊藤さんの素晴らしい物語に圧倒。亡くなられたことが本当に残念。

  • METAL GEAR SOLID4は未プレイ

    メタルギアシリーズは話が複雑で理解するのが難しいところもあるのだが、この小説ではとてもわかりやすく全シリーズ補完されているのでメタルギアシリーズ未プレイの人でもまったく問題なく読めるようになっている。

    オタコンを語り手として書かれているので自分としては物語に入り込みやすかった。

    登場人物一人ひとりの「物語」をしっかり胸に受け止めることができたと思う。

  • ゲームはシリーズ中1,2はクリア済み。3,4は途中まで、というプレイ状況で読みました。伊藤さんの思い、小島監督の思い、登場人物たちの思いがたくさんたくさん詰まってます。読めて良かった。そしてもっと伊藤さんの書く本をこれからも読みたかった。
    この小説で色々感じたことを思いながら、ゲームも時間がかかってもいいから、ちゃんと最後まで見届けよう、と思いました。

  • 伊藤計劃氏によるメタルギアソリッド4のノベライズ。
    同『虐殺器官』、『ハーモニー』を読了したため本作を手に取りました。

    私はMGSを何作か少しだけプレイしたことがあっても、4は未プレイ。
    それでも、十分に楽しめる作品でした。
    伊藤作品らしさが随所に見られつつも、描かれているのはMGSの世界。
    ただのノベライズというより、伊藤計劃によるMGS。
    そんな雰囲気がありました。
    あとがきで執筆の背景を知りましたが、本作はとにかくすごいですね。
    ただその一言です。

    願わくば、MGSシリーズ全てをノベライズしてほしかった。
    シリーズ物として本作を読みたかった。
    読後はとにかく、その気持ちでいっぱいになりました。

  • メタルギア自体は全くプレイした事はないんですが。
    つか私に全く向かないゲームだと思うので(笑)
    伊藤計劃がノベライズってことで。
    ゲームの世界観は分からないけれど、小説としての世界観はものすごくナイーブで残酷。
    伊藤計劃の世界なんだろうなと。
    確かにあとがきにあるように「虐殺器官」の素地が含まれているというか。

    最近内紛が多く勃発したけれど。
    ツイッターという機能も虐殺器官になりえるんだなぁと思った。
    って、メタルギアの感想ではないのか?

    オタコンのビジュアルが意外に良かったので安心した(笑)
    気になったのでHPを見に行ってしもうた…。

  • すっかりゼロ年代至上の作家を称されるようになった、伊藤計劃によるメタルギア・ソリッドのノベライズ。小説他映画演劇において様々なジャンルあれど、至上の作品はどのジャンルの作品でも敬意に表すべき。ゼロ年代における最高の作家、つまりゼロ年代におけるシェイクスピアが伊藤計劃なのだ。

  • 僕自身は「メタルギア」の世界観を全く知らないんですけど… 伊藤計劃さんものなので購入しました。
    だからかもしれないですが、前半の過去の世界観、サーガを織り交ぜた展開は、実はついて行けなかったと言うのが本音です。でも、中盤当たりからドラマの動きの中心が絞られてきてからは、心地よく(笑)読み進めることができました。
    あとがきで伊藤さん自身が書かれているギミック、「オタコン」目線で物語を紡ぐ事。これはきっと「メタルギア」の世界観を知っている方に取っては、とても新鮮で俯瞰的に読む事ができるのかもしれないですね。でも、初心者にとっては、ちょっと厳しかったかな(もちろん、僕の読解力・暗記力の問題)。初めてこの世界に接する人にも楽しめる書籍であること、この使命感というか重責、そして伊藤さん自身の「メタルギア」に対する愛情が、逆に作用してしまっているのかなと感じました。ホント、申し訳ございません。小説の醍醐味である「感情移入」、読み手としての自分の置き所が難しかったです。
    とは言え、伊藤さんがお持ちになっていたと僕が感じている世界観はとてもよくあらわれていると思います。「ハーモニー」に受け継がれるモノ、「人」やそれを取り巻く環境が「デジタル化」される事の意味、「究極の平和」とそこに置ける「個人」の有り様と国家(という概念も無いのかな)など、楽しむ事ができました。
    本音を言えば、上下巻にわけて頂き、サーガの部分を「伊藤計劃」さんの文章として書いて頂けたら、もっとのめり込んだのかもしれません。もちろん、その時の状況は理解していますが。
    と言うわけで、僕としてはちょっと渋めの感想です。ほんと、吸いません、あっ、僕はヘビースモーカーなんですが(笑)、もとい、すいません。

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    webKADOKAWA紹介文より。
    ソリッド・スネーク、最後の物語。
    戦争経済に支配された世界と、自らの呪われた運命からの解放のため、伝説の英雄ソリッド・スネーク最後の戦いが始まる。全世界でシリーズ2750万本を売り上げた大ヒットゲーム完結編を完全小説化!

    スネーク、最後の物語(ミッション)。
    第30回 日本SF大賞受賞(『ハーモニー』)作家
    伊藤計劃による「メタルギア ソリッド4(ゲーム)」を超えた傑作(ノベライズ)、登場!
    暗号名ソリッド・スネーク。悪魔の核兵器「メタルギア」を幾度となく破壊し、世界を破滅から救ってきた伝説の男の肉体は急速な老化に蝕まれていた。戦争もまた、ナノマシンとネットワークで管理・制御され、利潤追求の経済行為に変化した。中東、南米、東欧――見知らぬ戦場に老いたスネークは赴く。「全世界的な戦争状況」の実現という悪夢に囚われた宿命の兄弟リキッド・スネークを葬るため、そして自らの呪われた血を断つために。
    http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200912000570

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著者プロフィール

1974年東京都生れ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。『ハーモニー』発表直後の09年、34歳の若さで死去。没後、同作で日本SF大賞、フィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。

「2014年 『屍者の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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