メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1918
感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943449

感想・レビュー・書評

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  • SFは、それこそ中学生の頃にライトノベルでライトなSFを読んだきり。メタルギアシリーズのゲームをプレイしたこともなく、前知識は<スマブラX>のゲストキャラとしてのスネークと、隠し無線でのオタコンとメイ・リンのみという状況からの入りでした。しかもノベライズなんか全然好きじゃないっていう。しかし、いやはや…めっちゃおもしろい!圧倒的な知識量に複雑な妄想世界を整理して理解して表現。しかも、ただのノベライズ感が皆無。睡眠時間削って一気に読みすすめた。本当におもしろかった!読んで良かった!またじっくり読み返したい〜

  • そもそもゲームのノベライズという分野が初。しかもゲームはほとんどやらない。のでさすがに結構読みづらくはあったけど、伊藤さんのこのゲームに寄せる愛、とか他の作品に発展したであろう着想の元、みたいなものに触れられた気がした。

  • メタルギアソリッド4のノベライズ本にして、ノベライズ本にあらず。ゲームの焼き増しではなく、これはまさに伊藤計劃の作品だ。もちろん素晴しいゲームシナリオがあるからこその作品ではあるが、それをすばらしい小説に仕上げたものがこの作品。自ら生きること、その意味を深く考えさせられる作品。ベースにはもちろんメタルギアソリッドの物語があるのでだ、そこにはどうしても伊藤氏の「生」や「死」への想いが重なる。それは氏の他の作品にも見られることだ。自らの死を意識した上なのか、作品の重みや言葉の重みが違う。

  • 突然シリーズものを最終回から読み始めたので、まったく入り込めなかった部分もあるが、にしても問題意識はいつもの伊東さんだな、と確認。

  • ゲームのノベライズって、どうなの?
    って思うでしょ?
    これはちがう!
    さすが伊藤計劃!すごい本になってます。
    ゲームは一度挫折したけど、もう一回やってみようかな…

  • 「少しでも気を緩めれば、ぼくはたちまち絶望のうちへ崩れてしまいそうだ。もちろん、どうすればいいかは判っていた。過去に二度も大切な人を失って、慣れることはできなくとも耐える術は学んでいたからだ。単純にも目蓋を閉じて呼吸を整えれば、気持ちはある程度落ち着けることができる。肉体に気持ちがついてくるのだ。それはある意味で残酷な、人間の肉体と精神に備わる身も蓋もなさだった。そんな自分の心身を、束の間ぼくは激しく憎んだ。」

    「世界はささやかな物語の集合体なんだ」と終わる世界。この置いていかれる悲しみはどうしたらいいのだろうか。僕らには国家、組織、規範、時代に囲われた『内』なる自由しかない。いや、それすらも充分にはないのかもしれない。闘う必然性も術もないまま、ぬるま湯に浸かって肥え死んでいくだけのこの世界のつまらなさからどうやったら抜け出せるのだろうか…。

  • ゲームのノベライズと聞いただけで敬遠していましたが、伊藤計劃さんの本を読みたくて購入。ストーリーを全く知らなかったため分かり難い箇所もありましたが、十分楽しめました。綿密な世界構成と確固たる信念を持って行動する主人公たちの描写が素晴らしい。思考放棄の危険性、意識と無意識、戦争等「虐殺器官」や「ハーモニー」にも通じるテーマがこの物語にもたっぷり詰め込まれていました。

  • これ以上ないくらい素晴らしいノベライズ!
    伊達にメタルギアファンの作家が紡いだ物語ではない。

  • 伊藤計劃さんの本がよみたくて、中身を何も見ずにかりました。最初に読んでいると「前ふり」というか「前提知識」の多い内容だな~とおもっていたのですが、ゲームのタイトルの小説化だったのですね。
    読み進めていくうちに、全体が把握できましたが、最初の2章くらいはちょっと大変だったかな?という気もします。ロールプレイングゲーム的な感じではありましたが、伊藤計劃さんの世界観がある作品だと思いました。

  • シリーズの筋書きについて細かく補完はしているものの、やっぱりゲーム未経験者には辛い部分が少々。
    とはいえやっぱり読ませます。だってゲームしてみたくなりましたもの。
    ナノマシンとか、意識とか、影響を受けたのであろう部分が出てくるとちょっぴり泣ける…

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著者プロフィール

1974年東京都生れ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。『ハーモニー』発表直後の09年、34歳の若さで死去。没後、同作で日本SF大賞、フィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。

「2014年 『屍者の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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