- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046532770
感想・レビュー・書評
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前から気になっていたけど、なかなか手にしなかった。こないだ図書館で見つけて読みました。おもしろかったです。何だか遠野へ行ってみたくなりました。
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土地柄、山に関わっている話が多い。
地図見比べつつ、読み進んだのですが、妖に囲まれた中で、ぽつんと人間の居住が許されているような感覚でした。
それが、とても怖くて恐ろしいけど、魅力的。触れてはいけない怖さに感じる魅力です。
「うしおととら」好きとしては、オマモリサマや東の長を思い浮かべずにはいられない遠野という場所。
いいね。 -
原作の方を読んでいたものの、
うぉう、なんだコラ読み難しぃぃぃぃ
……とゆことで、ほったらかしていたところ、
読みやすくまとめられていた本を発見。
良い本ダナ!
原作での話の順番を無視して、関連性のある話を連続してまとめられているところも優しいポイント。
とにかく読みにくい原作を、読みやすいように、と心を砕いているような感じ。
うん、愛を感じる!
これで原作にも再チャレンジできそう。 -
途中まで。
原典は知らないが、なんとなく勝手にホラー話だと思い込んでいたので、不思議な話がメインで、わかりやすい妖怪もそんなに出てこない。そしてわずか1~2ページで終るものが多い。
逆に言うと、たくさんエピソードがある。 -
淡々と、お話がつづきます。
地元の人が、おそらく囲炉裏端などで話してくれたお話なんだろうと思います。
遠野の不思議な魅力を、柳田國男は愛しました。
そして、平成になっても、遠野は不思議な魅力を持っていることを京極夏彦が、感じさせてくれました。
遠野物語は、いろいろなところで、話を聞くことはありましたし、アレンジされたものは読む機会もあったように思います。
が、
柳田國男の原著は、読んだことがない私には、初めて読む遠野物語でした。
比べることができないので、言い切ることはできませんが、おそらく、原著の持っている魅力は失われていないのではないかと思います。 -
原典である「遠野物語」にほぼ忠実な現代文約。とても読みやすく、気軽に民俗学の醍醐味を味わうことができる。
京極さん流の脚色を期待していたが、そこはちょっと当てがはずれた。
ことさら退屈ではないが、原典以上の何かがあるわけではない。
「遠野物語」の世界観を、京極さんのネームバリューで世に広く知らしめることが、この本の価値であると思う。
「願わくはこれを語りて。平地人を戦慄せしめよ。」は歴史的な名文。 -
日本の物語。語り継がれて行って欲しいし、海外にも広まって欲しい。音楽の世界ならよくあるけど、本がこんなふうにremixになってくれるの、新しい。面白い。若い人に読んで貰いたい
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京極夏彦の現代語訳がぴったりの作品であったと思う。東北には一度も訪れたことがないが、本来はこの作品に書かれているような伝承あるいはそれを想起させるものが、数多くの残る土地なのだと思う。原発事故は、そういうものを受け継いで大切することを忘れさせ過大に経済成長を追い求めた結果なのではないかと思った。オリジナルはまだ読んだことがないので、これを機に読んでみたい。
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遠野物語は煩雑で、まとまらないイメージ。
それが、このremixを読んだら一掃された。順番がばらばらだったのね、という発見。 -
柳田國男に興味を持ったのは、私の妻の出身地である筑波山周辺には男言葉と女言葉の使い分けが見られないと指摘したことを知ったからである。流石、柳田先生、あなたの見識は鋭い。でも、もう少しそのことを早く私に伝えてくれていたら・・・・
柳田國男『遠野物語』は色々な小説でその息遣いを感じさせてくれる。例えば、恩田陸の『蒲公英草子』『光の帝国』『エンド・ゲーム』(『蒲公英草子』のみ図書館所蔵;なかなかの作品なので一読をお薦めする)は副題に「常野物語」とあるくらいに柳田『遠野物語』を意識している。
さて、本書は柳田『遠野物語』を原書とするならば、その現代語訳本と言えるかもしれない。明治の遠野郷が蘇るようである。京極ならではの工夫もみられ、原書の掲載順序を入れ替え、まとまりを作って読みやすくしている。柳田文学の入口として、私は敢えてこの京極版『遠野物語』から入っていくことをお勧めします。
教育学部 J.K
越谷OPAC : http://kopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1000906305