堕落のグルメ ヨイショする客、舞い上がるシェフ (角川SSC新書)
- KADOKAWA/角川マガジンズ (2014年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047316416
作品紹介・あらすじ
バッシングの嵐が巻き起こったグルメ業界。いや待て、そもそもそこは「偽装、脅迫、出入り禁止…etc.」なんでもありの伏魔殿であることは、とうの昔からわかっていたじゃないか。本書ではグルメ業界の"不都合な真実"を著者の実体験に基づいてあらためて明らかにすると同時に、グルメを堕落させてきた"被害者面した"客たちの悪行をもぶった斬る。飲食店主そして客、双方の実態からグルメ再生のための細き道を導き出す!
感想・レビュー・書評
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著者は覆面グルメライターとしていろんな飲食店を評価し、そして一部の料理店より出入禁止されているらしい。いわば、炎上上等のマッチョ系評論家。「美味しんぼ」の海原雄山から権威を抜いた人物を想像すればいいのだろう。
日本の飲食店のタブーを紹介し、飲食店を駄目にする要因を店側、客側から暴露する。かなり著者の主観が入っている。特に関西人に個人的恨みがあるのか、後半で関西の店と客をひたすら叩きまくるのに唖然とさせられる。
「美味しい食材、健康によい食材をだしたい」なんてセリフは飲食店のセールストーク。儲けてナンボの世界で、そんなセリフだって言わせてあげよう。だけど、消費者も賢くなろう。そんなスタンスで楽しむ本だ。 -
○有名辛口グルメ評論家・ブロガーの友里氏の著作。
○有名店などにおける食材の偽装やエア行列、料理人のおごりなど、グルメの堕落する現状を著者なりの取材に基づき解説したもの。
○独特の切り口(辛口)での文体については、賛否あるかと思うが、その分析力や感性については、素直に評価すべきであると思った。特に、自腹で通っているという素人感覚は、大変参考になる。(簡単には行ける店ではないが。)
○一方で、弁護士や医者などの他の職業に関する記述は、想像やイメージで書かれているものであり、思い込みによる記述も多い。
○特に、関西の例など、少ないサンプルにも関わらず、全体がそうであるかのような印象をもたらすという点は、もう少し改めた方が良いと思う。 -
友里さんのグルメ批評本は、面白いです。
ただただ、やっぱり自分が簡単に行くことの内容な
高級店(有名鮨店、高級レストラン)だから
いまいち現実感が出てこないのねー。 -
この著者はグルメ評論家で公然とお店を批判するのであちこちで出禁になっているらしい。それを自慢げに書き綴り、さらに批判を続けている。関西の店は客を含めてレベルが低いとまで言い切る。海外に進出し、撤退した店にどうして逃げ帰りになったのを公にしないのかと批判する。なぜ、こんなに上から目線で店を批判し続けているのか、理解に苦しむ。読んでいてとても不快だった。
インタビュー形式の「店主の本音」だけはまあまあ面白かった。 -
ニセモノや嘘を知ると告発したい気持ちになる。それはわかる。ただ、どうもこの本の語り口は下品である。食い物にあれこれいう、という点とあわせて二重に下品な印象を持つ。
お店が嘘をいっていたり、インチキをしていることもあるだろう。けれど、そういうヤツがいた、脅してきたけど跳ね返した、という話ばかり聞かされても、ねえ。
関西人に対する執拗なまでの嫌味はちょっとだけ面白いが、しかし、いったい読み手に何を期待して書かれたのか、もうひとつわからない本。グルメ評論業界というのが歴然と存在するのだろうし、食べログを始めとしたアマチュアとセミプロの混じった気持ち悪い世界もあるが、食べ物の話は黙っておく(さらにいうと、目も塞いでおく)のが一番、だと僕は思う。じゃあ読むなって? アハハ。 -
グルメブームの裏にこういう見方がある、ということは情報を入れておいた方がいいと思います。
とはいってもこの本に出てくるような本格店にはとんとご無沙汰ですが。