恋する殺人オーディション (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048655880

作品紹介・あらすじ

アナタの1票が、彼女の生死を決める。
始めますよ。プロデュースに最適な殺人を。

大型アイドルユニットのメンバーを集めるためのオーディションに向かった七沢明日菜。しかし彼女が目覚めると、そこは天井や壁を大量のモニターが埋め尽くす密室だった。そして、彼女と同じように状況が分からない少女たちが……。不安におびえる明日菜たち。
すると突如、モニターのスイッチが入り、プロデューサーと名乗る男が告げる。「ではオーディションを始めます。選考はネットによる人気投票。合格は5人。そして落選者には死んでいただきます」。
はたして謎のプロデューサーの目的とは!? そして明日菜たちの運命は!? 狂気の特番がいま幕を上げる。

感想・レビュー・書評

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  • アイドルが売れるには自分たちが支援した、応援したというファンとの関わりがあることが大事なのであり、つまりファンとの「共犯」関係が必要であるという話は納得した。
    それでも、類稀な才能を持った六人の中から一人を殺すなんてもったいない。
    確かに明日菜含め五人は話題が出るかもしれないが、イコールで人気が出て売れるのかどうかは疑問が残ると思う。
    どっちも勝たず負けずの痛み分けのモヤモヤしたラストは正直、嫌いじゃない。
    そういえば何で美織は現役東大生という肩書があるのにわざわざ容姿で応募したのか。それが疑問。
    少なくとも、ミステリーではない。
    アイドルが選挙で(アイドル)生命を左右されるのは、正直シャレにならないくらいリアリティーがある。

    本筋とは逸れるが、明日菜のカメラアイが羨ましい。

  • 容姿部門、歌唱部門などで選ばれた中から一人落選させる意味がそもそも違和感。黒幕が変態。

  • 各々、歌、ダンス、美貌等等の取り柄を持った少女達が一大プロジェクトであるアイドルオーディションの最終選考、と告げられて運ばれた先はモニターだらけの異様な空間。そこで告げられたのはオーディションの選考方法、視聴者投票、そして投票最下位の者が殺されるというシステムだった。

    …殺人をチラつかせる異様なゲームに突如参加させられる、という設定はまあもはや飽和状態の感もあるのであまり驚かない。
    各メンバーのキャラクター設定や腹の読み合いなど、やっぱり主人公は性格が清廉潔白というか優等生というか、という、プリキュア然りセーラームーン然り…みたいな「お約束」な空気があって、こういう行動取るヤツはやっぱり脇役だな、みたいな「テンプレ気味キャラ付け」な部分を感じたりもして、それが王道でもあるしなんか捻ってあってもいいのかもと思ったり。的な。
    星3.5くらい。

    オーディション内でのデビュー曲云々のところで調べたら「ミライノート」は同名のアイドルソングが現実にもあるんだなと、へー。と。

  • オーディションに向かったはずが、気が付けば
    モニターがある密室。

    死刑囚を死刑にするとき、数人の人間が一緒になって
    それぞれのボタンを押して、罪の意識を分散させる。
    それが何千何万ともなれば、さらに罪の意識は薄れ
    ただのイベントとなり下がるわけです。
    すごすぎるやり方ですが、その後の事を考えると
    まったくもってお勧めできないやり方。
    いつまでも評判が憑いて回るわけです、し。

    部門別に1位になった6人が、必死に頑張って
    デビューと生還を争うわけです。
    しかし主人公は、ものすごく純粋培養。
    何を言われても諦めないその姿勢は、なかなかにすごい。
    アイドルと言われると、こんな感じ、と
    思えるような性格でした。

    土壇場はあるのか、犯人が誰だか特定できるのか。
    どういう方向になるのか、と思ったのですが
    落ちがまたすごかった…。
    終始貫徹、は、ここで使わなくてもよろしいかと。

  • アイディアは悪くなかったと思う。
    ただ、主人公である七沢明日菜のキャラクターを優等生にしすぎたために、どこか嘘っぽさが漂ってしまったような気がする。
    まだ十代の少女たちが理由もわからずに拉致監禁される。
    それだけでも十分に不安を抱くだろうに、落選者は死亡すると聞かされてパニックにならないほうがおかしい。
    立ち直りも、明日菜の優等生ぶりも、黒幕の薄っぺらな動機も、やけに作り物めいていた。
    有り得ない物語であっても、それでも上手く騙してほしい。
    少しでも物語の中に入り込めるように、うまく嘘をついてほしい。

  • 「アナタの1票が、彼女の生死を決める。」
    大型アイドルユニットの最終選考。ネットによる人気投票の結果、落選者には死が待ち受ける。
    非常に悪趣味な題材だが、内容はあっさり目。
    途中はすごく面白かったのにラストは肩透かし。

  • なんの前情報も得ないまま読んだからか、楽しめた。

    彼女なのか、彼女なのか。誰なのか。
    そんな風に疑いながら読んでいたので最後まで本当に楽しめた。おお、と思うところも、あれがこうなるのか、と思うところも。

    とても楽しかったけど、誰にも好感も嫌悪も抱かないままだったなー。アイドルたちの集まりの割に、誰にも魅力を感じなかった。

  • シチュエーションとしては悪くないけど、思ったより心理戦が面白くないし、オチに至る流れがあざといね。
    あと、あそこまで引っぱっておいてあのオチはない。ここまでの流れはなんだったの言いたくなる。ハッピーエンドが全てではないけど、これはない。

  • 【アナタの1票が、彼女の生死を決める。始めますよ。プロデュースに最適な殺人を】

     大型アイドルユニットのメンバーを集めるためのオーディションに向かった七沢明日菜。しかし彼女が目覚めると、そこは天井や壁を大量のモニターが埋め尽くす密室だった。そして、彼女と同じように状況が分からない少女たちが……。不安におびえる明日菜たち。
     すると突如、モニターのスイッチが入り、プロデューサーと名乗る男が告げる。「ではオーディションを始めます。選考はネットによる人気投票。合格は5人。そして落選者には死んでいただきます」。
     はたして謎のプロデューサーの目的とは!? そして明日菜たちの運命は!? 狂気の特番がいま幕を上げる。

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著者プロフィール

『空ろの箱と零のマリア』『Fランクの暴君』(ともに電撃文庫)『恋する殺人オーディション』(MW文庫)など、多くの著作を持つ実力派作家。

「2019年 『利他的なマリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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