雪蟷螂 (電撃文庫 こ 10-3)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.81
  • (137)
  • (173)
  • (173)
  • (21)
  • (6)
本棚登録 : 1417
感想 : 162
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048675239

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 他のシリーズより大人めな感じ。
    紅玉いづきは異種族間の愛が得意ですよね。

    雪蟷螂の激情…素敵だな。

  • 今までの作品と比べたら、大人っぽくて
    ゆるやかな雰囲気を与えられた

    それでもどうしてだろう
    読み終わった私はホッと息を吐いて
    ヒロインの激情をとても羨ましく感じた…
    ああ、私なんかにはこんな激しくて愛しい
    物語は書けないと痛感しました

  • ミミズクやMAMAと比べて、登場人物の年齢が高く、おとなしめなかんじでした。淡々とした言動の中の激情がよく伝わってきて、面白い作品でした。

  • 著者のデビュー作『ミミズクと夜の王』から続く「人喰い三部作」のラストを飾る物語。
    『ミミズクと夜の王』が「魔物に食べられたい少女」の物語、『MAMA』が「人を食べた魔物と共にあった少女」の物語ならば、この『雪蟷螂』は「人を食べたい女」の物語だろう。
    3人のフェルビエ族の女のそれぞれの恋。そのどれも激しく、切ない。

    「人喰い」という一見暗い言葉がテーマになっているが、暗いだけでなく未来へ続く明るさも秘めている。
    この方は1冊の中でその世界や人を魅せるのが本当にうまいと思う。
    もっとこの世界観を読んでみたいと思わせる魅力にあふれている1冊。

  • やはり女性は強い。
    毎度のことながら意表をつくラストが良いし、前半部分とのつながりも驚かされる。
    でも時間の経過が分かりにくかった。

  • これはけして虚飾の婚礼ではない。

    いままでの戦争相手だった種族に、
    親愛のしるしとしての結婚。
    政略結婚。
    それは、悲しい物語。

    想い人を喰らうともいわれるフェルビエ族。

    あなたは恋人を食べるほど愛していますか。
    カマキリのように……。

    これが愛しい愛のかたち。

  • ”人喰い”3部作の第3作

  • 人喰い三部作の最後。憎しみと愛は紙一重。故に喰い殺したい程に愛している。とても良い題材だと思う。惜しむらくは一冊に押し込んだ事か…。上下巻に分けて各キャラのストーリーを掘り下げて欲しいなと。オーガの暴力的な中に猛々しい誇りのようなものが垣間見えて憎まれ役でありながら好感のもてるキャラになっているのは良かった。

  • 最近サボっていた読書を秋も近づいてきたということで再開。
    それに際して、まず読みかけのまま放置していたこの小説を読みました。


    紅玉いづきさんの人喰い三部作の最後を飾るこの作品。
    一作品目は、喰われることを望んだ少女と夜の王の物語。
    二作品目は、喰らうこと望んだ魔物と少女の物語。
    そしてこの三作品目は、喰らいたいほどの愛する激情を持った女の物語です。
    概要は

    長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。
    その戦に終止符を打つため、ひとつの約束がなされた。
    それは、想い人を喰らう”雪蟷螂”とも言われるフェルビエ族の女族長アルテシアと、永遠生を信仰する敵族ミルデ族長オウガとの政略結婚だった。
    しかし、その約束の儀は、世代を超えて交錯する人々の想いにより阻まれる。
    果たして、山脈の地に平和は訪れるのか。
    そして、極寒の地に舞う恋の行方は……。

    というものです。


    読んだ感想としましては、やはり紅玉さんはハイファンタジーの書き方がうまい。
    というか紅玉さんのようなハイファンタジーの書き方が好きですね。
    ハイファンタジーは何もかもが現実には無いものを表現できる一方、それ故に物語がゴテゴテしすぎるというか、味付けの濃すぎるものになったりします。もちろんそういうハイファンタジーが好きな人もいるし、物によっては自分もそういうゴテゴテしたものが好きだったりします。
    しかし紅玉さんの場合は、余計な説明などが殆どありません。
    そういうモノなんだ、そういう世界なんだという書き方をしていて、余計な雑念なく話を読み進めていけます。

    話の内容に関しては、正直それ程の面白みも感動も覚えませんでした。
    というか、この小説を自分の頭がそういう物だと捕らえなかった感じです。
    まるでどこかの伝記のような、知らない場所で起こった一端のような、何時かの時代に流れた歴史のような、そんな感じ。
    まぁ裏を返せば、驚くようなどんでん返しもないし、奇をてらったトリックを使ってるわけでもありません。
    登場人物たちの想いのままに、倒錯し絡み行き交って、もがいて見出し想う、そんな物語です。

  • 暴力的な恋慕と表現したらよいのだろうか。ルイとオウガの話も良かったけど、欲を言えば主人公とトーチの話を掘り下げてほしかった。しかし掘り下げない方が主人公らしさが表れるのかもしれない、とも思わされる。

全162件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

紅玉いづきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×