iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな! (アスキー新書 185)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 262
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048704342

感想・レビュー・書評

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  • タイトルのようにアップルのiPhoneとグーグルのAndroidで
    今後のスマートフォン市場はどちらが優勢になっていくのかを
    述べた本ではなく(冒頭で両者が対立しないことを述べている)
    アップルの戦略とグーグルの戦略に対して
    日本のキャリア・メーカー・コンテンツプロバイダーが
    今後どのように戦略を立てて行くべきかを述べた本。

    著者はi-modeの産みの親であり独自の進化を遂げた
    日本のケータイ事情を知り尽くしているので
    とても面白く読めたし分かりやすかったです。

    それにしても2000年代前半の勢いが失われ
    現在の海外メーカー製のスマートフォンに日本のガラケー市場が
    完全に取って代わられようとしているのが悲しく感じられる反面
    まだまだ日本の技術力を持ってすれば挽回可能だとも
    思わせてくれました。

  • 単に夏野剛さん ( @tnatsu ) の著書という事で、手にとった本。

    iPhone vs アンドロイド って、
    夏野さん、今はiPhone中心で推してたはず?

    って、思って読み始めたところ、
    別に対決ネタではありませんでした。

    そもそも見ている視点、視座が違うという話から、
    今までの国内、グローバルのキャリア、メーカーの考え方がよくわかります。
    ある程度知っては居ましたが参考になります。

  • グラフがあると解りやすいものね。

    両者の戦略として、『どこで儲けるか』の違い。に始まり、
    日本の携帯技術と市場規模の数値10年分からの考察。
    何故しぼんだのかについての考察。
    等を前半に書き、

    ドコモとそのビジネスもでるの失敗について後半に書かれている。
    最終にドワンゴと西野さんについて書かれている事が役に立ったかな。

    これからこうだというものではなく、過去から現状までを書いているようだった。

  • i-modeの開発に携わった夏野氏の本。

    iphoneとAndroidは思想の違いから競合しないことに始まり、
    今後の日本のキャリア・メーカー・CPがどのようにしていけばよいか
    について書いてあった。

    AppleとGoogleのビジネスモデルの違いも知ることができる。

    日本のキャリアが土管化しないためには、この両者と協力しながらも対抗していくことが必要だろう

  • まず夏野さんから、タイトルに反してiPhoneとAndroidは対立していない、という前書きから始まる。

    それぞれのマーケティング戦略、iPhoneはデバイスからサービス、コンテンツまで丸ごとユーザーに提供するのに対し、Androidは広告を販売するための拡大が目的である、ということ。確かに、Appleとグーグルはお互いをリスペクトしてキレイな競争を求めていて、潰し合いのようなシェア争いは全く望んでいないだろうなあ。

    そのくだりの後に、論考は日本へ。ガラケー黄金時代はなぜ終わったのかを語る。しかしiモード立役者の夏野さんなので、安易にガラパゴスという言葉は使わない。海外でスマホがヒットしたのは、やっとネットに繋がるPCが揃ってきた背景があるのであり、実はガラケーの個別の機能がどれだけ優れているのか。また、Appleはiモードのプラットフォームを参考にしている、など、日本の優れていた点が語られる。

    その流れで、経営者への辛言を含む、日本への提言で締めくくられる。

    全体的には、夏野さんが二時間しゃべったことを本にした、という印象。だが、やはり他では中々見かけない論考なので面白かった。

  • iPhone4Sが出た日に、丸善で購入し機内で読了。
    iOSとアンドロイドの分析は見事だけど、日本のキャリアーやメーカーはどうすべきかは明確でなく、SHARPガラパゴスに期待と書かれているだけでも見方が外れているのがわかってしまうのが、ドッグイヤーの怖さ。
    ちなみに私は、iPhoneがあれば他はいりません。

  • 対立構造ではなく、狙う領域が違うことは本書でも冒頭から語られている通り。本筋は、乗り遅れたキャリアとメーカーが今後どう戦っていくかについて。オチとしては新規サービスの創出であり、ブルーオーシャンを開拓するという方向性だが、どうにもしっくりこないな…。筆者の論としても土管屋になってもいいという示唆もあるし。もう一押し何かほしいところ。

  • 最近のスマホブームについて、個人的には、携帯オペレーターが新たなビジネスモデルを構築したというより、売れる端末を発見したから昔ながらの手法で端末を売りまくっているように見えている。ネットワークは大丈夫なのか、プラットフォームは作れるのか、独自のサービスは提供できるのか、など重要な議論がどこまでなされているのか、傍からみて心配なことではある。
    著者の指摘するような、日本のオペレーター、メーカーの勝ち目はどこまであるのか、かなり難しいような気もするが、確かに携帯業界がグローバルで勝負できるようになるか、最後のチャンスを迎えているのは確かなような気がする。

  • アップルが囲い込んでいるユーザーは忠誠心が高く、長くアップルの製品を使い続ける優良顧客。つまりその一角を囲いこむ戦略。一方Googleは、インターネットへの接触時間を増やしGoogleの利用時間も増え、広告の表示機会も増えるというビジネスモデル。もしこの世界で生き残るのなら、アンドロイド前提での独自の戦略ですすむべきと説く。

  • もう1ヶ月以上前になると思いますが、Twitterで著者の夏野さんが
    読者の感想をリツイートしていて、存在を知り、気になり早速本屋で購入しました。

    仕事でケータイの着メロ・動画配信サイト、ニュースサイトの構築などケータイコンテンツビジネスをやっていたので、とても参考になりました。

    タイトルのiPhone vs. アンドロイドについては、序盤から否定しています。
    著者は、対立していないという見解だからです。なので、この本は、その比較の本ではありません。

    サブタイトルとしてついている「日本の最後の勝機を見逃すな!」についての本です。
    今までガラケーで築いてきたエコシステムが出来た背景から海外の状況、そしてスマートフォンの誕生。
    出遅れた日本のケータイキャリア・メーカーの今後の進むべき道について書かれた本です。

    なので、単にケータイユーザの方がタイトルをみて読むと後悔するかもしれませんが技術者やケータイビジネスに携わる方は読むと勉強になると思います。

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著者プロフィール

1988年、早稲田大学政経学部卒業、東京ガス入社。95年、ペンシルバニア大学経営大学院卒業。96年、ハイパーネット取締役副社長。97年、NTTドコモ入社。榎啓一、松永真理らと「iモード」を立ち上げる。2001年に米国の経済紙『ビジネスウィーク』にて、「世界のeビジネスリーダー25人」に選出される。執行役員を経て08年にNTTドコモを退社。現在は慶應義塾大学特別招聘教授のほか、ドワンゴ、セガサミーホールディングス、トランスコスモス、グリー、USEN-NEXT HOLDINGSほか多数の企業で取締役を兼任。

「2018年 『誰がテレビを殺すのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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