恩寵

  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 120
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739023

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすかった。
    独特の世界で話に引き込まれる。

  • ほしおさんのだと「ヘビイチゴ・サナトリウム」が好きだったんですが、今はこれが一番好き。刺繍とか植物とか書道とか、気になるキーワードが出てきます。何となく、「からくりからくさ」っぽい。

  • 手に職というのは羨ましいと思った。

    刺繍で食っていく、皆が凄いと言ってくれる、どんな作品だか見たくなってしまう…そんな文章です。

    現代の話と昔の話がリンクしていくのが唐突だったので、ん、と思ったが全体的に読みやすかったが、現代の話の方がスルスル読めた。

  • 会社を辞めてぶらぶらしている時に出会った一軒の家に住むことから始まる不思議な物語。
    才能って怖いってゆうか奇妙てゆうか。

    ここに出てくる登場人物はなにかしら秀でているものがあって。
    自分には無理なものもきちんとわかっていて。

    うらやましい。
    話にひきこまれて最後まで一気に読んでしまった。

    伏線がいっぱいはってあってちょこちょこ戻ったり。

  • 大切にされていた古いおうちがなんか久しぶりに通りかかったら壊されていたそういうのが すごく寂しいタイプの人におすすめかも

  • 一気に読んでしまった出てくる家や小物やエピドードが魅力的でとっても女子好みのおはなしでした梨木香歩が好きなひとには たまらないかとすべてがつながっていく物語で小さなところも見逃せません

  • なんだかほんわりふわふわした物語☆

  • 歯車でしかない閉塞した会社員生活に倦んで仕事を辞めた風里は、ふとした思い付きで散策した見知らぬ町に、印象的な古い家屋をみつける。抗い難い魅力に惹かれて、失業中でありながらもそこに住まうことを決めた彼女は、次第に、会社員生活に閉じ込められ忘れ去られていた自分を見つけなおす。
    一見、風里とはなんの関係もないような、書家の娘、葉の物語が織り込まれ、次第に大きな円が見えてくる。美しい植物に彩られて、えにし、というものが描かれている。
    この著者の作品をはじめて手にしたけれど、なんとなく梨木香歩に似た匂いがする気がした。

  • 会社を辞めてしまった風里が見つけた崖の下の古い小さな家。機縁を感じて都心のマンションから越してくる。家の目の前は公園の緑地だ。近くにある大学の植物園で標本つくりのバイトを始める。植物の標本つくりは心を癒し、素直な気持ちを取り戻していく。彼女にとって趣味だった刺繍が蘇る。

    この家と周辺の風景が不思議なめぐりあわせをつむぎだす。

    この世界に誕生するのは意味があること、過去と未来をつなぐ何かが自分。
    生きることを怖がらなくてもいい。そんな癒しが、さりげないミステリーの物語になっている。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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