- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739436
感想・レビュー・書評
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タイトル通り「再生」にまつわる短編12編。前向きな話ばかりなので救われます。あざとさもちょうどいい感じ。
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"東京地理試験”の前の話までが、酷かった。
またかよ・・・・・・って感じで、かな〜〜〜〜〜りうんざりしながら読んどったのですが、(女性キャラの喋り口調、やっぱりステレオタイプやし)、テーマが恋愛より社会問題系にシフトした後からは、面白かったです。
常々、言っとりますが、石田は格好よくてキレイで恵まれてる人らの話より、どんぞこであがいて微かな希望に辿り着くタイプの方が合ってます。
間違いなく。
今作では年配の方が主人公の話のがよかったです。
序盤に目を瞑れば、最近の石田にしては当りなんじゃないでしょうか。
てか、甘めのハッピーエンドに持っていくトコは、相変わらずだよなあ。 -
妻を自殺で喪い息子を一人で育てるサラリーマン。家族を捨て、後悔の念にさいなまれるラジオディレクター。定年退職後、新たにタクシー運転手を目指す元トラック運転手。前触れもなく彼から別れを切り出されたキャリアウーマン。不況下で中小の広告代理店に入社し不安を覚える新入社員。単調な日々の仕事にうんざりする契約社員…。彼らの平凡な日常に舞い降りた小さな奇蹟とは
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4年ぶりの新刊!!
死んだ妻に逢いたくて…
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2009/05/24-2009/05/27
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購入場所:セブンアンドワイ
読書期間:2009年5月14日〜2009年5月20日 -
石田さんの新作。
人生からのリスタート(再生?)を描いた短編集。
池袋やいつもの恋愛調のものとはちょっと変わった雰囲気。
今現代ならではの小説ばかりです。
同じような感じなら「約束」の方が好きだったかも。
そのなかでも「ツルバラの門と東京地理試験」がお気に入りです。 -
終身雇用の崩壊、派遣切り、うつ病。
新聞紙面を賑わし、もはや「当たり前のこと」となってしまった現代の歪みに生きる<市井の人々>を主人公に据えた短編集だ。
あとがきで、それぞれの物語にはモデルがある、と著者は述べているけれど、どうにも、「彼らの経験した物語」を語る、ということ、「現代社会の問題を切り取る」(これは石田衣良の最近の顕著なテーマだと思う)ということに主軸が置かれているせいか、登場人物が非常に薄っぺらく感じる。キャラクターに魅力がない。
「彼ら」が抱えている現状を語ることに懸命になりすぎるあまり、「彼ら」について語られていない。登場人物が、社会を語るための駒にしかなっていない。
その悩みも、怒りも、嘆きも、そこからの解放も、もっと個人的なものとして、練られて然るべきなんじゃないだろうか。
こういう感想、最近の石田作品を読むたびに感じてしまう。昔は楽しみだった彼の新刊が、それほど手を伸ばしたいものではなくなってしまったことが残念だ。