絶対城先輩の妖怪学講座 二 (メディアワークス文庫)

  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048919623

作品紹介・あらすじ

東勢大学文学部四号館四階、四十四番資料室の妖怪博士・絶対城阿頼耶の元には、今日も怪奇現象の相談者が訪れる。長身色白、端正な顔立ちながら、傍若無人で黒の羽織をマントのように被る絶対城は、資料室の文献による知識と巧みな弁舌で、数多の怪異をただちに解決へと導く。夏休み。絶対城と礼音は織口准教授の誘いで、とある田舎の集落を訪れる。そこで二人は、古代より続く奇怪な風習に巻き込まれるのだった。四十四番資料室の怪人が紐解く伝奇ミステリ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 妖怪を信じているわけだはなく、そのありようを絶対城は研究しているんだよね。その妖怪を上手いこと絡めて事件が成り立っている。最後の神社の大蛇と百足の話は、礼音と絶対城に絶体絶命の危機が迫って、なかなか盛り上げてくれるなあ。礼音と絶対城の掛け合いはとても面白い。

  • 短編でも最後には色々小ネタがつながっていて見事だと思います。

    後半はハラハラしましたが面白かったです。
    少しずつ、登場人物も増えているので次の展開も楽しみです。

  • 今日も元気に、サンプルとして生きて行く。

    連続短編か? と思ったのですが、違いました。
    いや、事件としては個々なのですが
    ちまちまとしたものが、最後の最後に繋がってました。
    演劇の小道具は、確実に使うのだろう、と
    想像できるものではありましたが…w

    今回も主人公は猪状態です。
    これだけ進めたら、これはこれで幸せ?
    最後の、先輩のばかじゃないか発言ですが
    目の前でされたら、まぁこうするかも?
    自分になったら逃げますが、主人公ですし。

    しかし先生。
    貸しを作ったというのに、倍になって借りた、な
    状況になっています。
    いつか、出し抜けるのでしょうか??

  • ・礼音に対する絶対城先輩の心をこめた罵倒が今夜も鳴り響く。
    ・トラブルを妖怪のせいにしておさめてしまう一団の話の第二弾。
    ・今回は基本的には「海の怪異」ってことらしい。
    ・見越し、船幽霊、夜行さん、大百足、大蛇、いくち。の五編。
    ・絶対城先輩がちょっとカッコいいとこを見せてくれる。
    ・新キャラ? 海洋生物学専門の気弱そうな女子学生、星川。礼音のライバル? になるかも?
    ・たとえば京極夏彦さんの作品と方向性は近いが、テイストは異なり、こっちはおどろおどろしい感じはほぼなくあっさりと軽くてドタバタしてる。その分読みやすくてよい。
    ・妖怪は自然発生だが霊は人工的なもので深みが違うらしい。
    ・妖怪は概ねの場合、人間が自然と折り合いをつけるために、そのズレを埋めるために発生したのかなと思っているので絶対城先輩のやり方は本来のありように合ってるんだろうと思う。
    ・途中、ちょっと「七人みさき」の名前が出てくるけど、個人的には昔からあれがちょっと怖い。なんでかわからないけど。いつかメイン妖怪として出てくるだろうか? まあ、あれを妖怪と呼べるならやけど。

  • 「見越し」
    長野県などに伝わる怪異。
    零落し形は変わってしまったが誰もが見た事のある存在である。
    原因が分からず怯えている人程、詐欺の格好の餌食はいないだろうな。

    「船幽霊」
    全国に伝わる怪異。
    突如海中から現れる手に柄杓を渡してはならない。
    冷淡かもしれないが、環境や生態系を崩さないためにも決められた事以外に勝手な事をしてはならないのでは。

    「夜行さん」
    徳島県などに伝わる鬼。
    よく知る動物の名前が伝わる間に変化し他の伝承と混ざり生まれた存在である。
    居るはずがないという思い込みから、怪異の類に結びつけ考え用とするのは珍しい事ではないかもな。

    「大百足」
    滋賀県や石川県、群馬県などの伝説。
    身体を引き千切られようが蠢き続ける兵士たちを百足に例えた伝説である。
    現代に存在することはないと思われるが、小さな小さな村であれば村特有の知られていない祭り事があるかもしれないな…。

    「大蛇」
    人間を一気飲みにするほど巨大な蛇。
    海越え波越え時超えて、永久を生きたる蛇の王。
    人々の勝手な思惑で捕らえられ傷つけられてきた者の恨みなど相手がどうなろうと晴らし切ることは出来ないのではないだろうか…。

    「いくち」
    関東から関西にかけて幅広く伝わる妖怪。
    実在する生物が妖怪として分類されるが、実態は何か不明である。
    滅びたと思われていた生き物が人の手がかからぬ場所でひっそりと生きているというのはあり得る話かもしれないな。

  • 船幽霊面白かった。

  • 著者のあとがき、好きやわ~。ナルシストすぎず、堅苦しすぎず、すごい読みやすいと思います。
    それでいて作品への愛情が感じられて、いいと思う~。

    で、シリーズ二冊目を早速読んだのだけど、「挿絵不要派」の私なんやけど、
    「あっ、扉絵がかわいくなってる」
    と、思いました。(;^ω^)

    礼音ちゃんの服装が可愛い! (顔も)

    ほんで、扉絵裏見てさらに驚愕・・・。


    ら・・・ラブい展開もあるんか・・・!!


    冒頭でこういうのを見ちゃったので、作中の絶対城先輩と礼音の関係がびみょうに甘酸っぱく見えてきて、それはそれでたまらんかった。
    今後ラブ要素もありということで、認識しといてええんかしらね?
    いやいや、絶対城先輩については全然何もわかっていないので、彼の人生や過去が明らかになっていったら、ラブもアブもコブもいうてられへんでしょうね。

    著者のいうとおり、さびれた村(失礼)でのいけにえ儀式もののストーリーで、見せ場も多いし妖怪要素も多いしで、大変楽しかったです。
    こういうエンタテイメント小説、あったよなあとしばらく考えて、
    「そうだ、小野不由美氏か!」
    と、思いました。ゴーストハントシリーズがこんな印象やったな~。

    (で、今くだんのゴーストハントを調べたら、まんが化もされてるのね~。はやってるな~。
    私が最初に読んだのはもちろんホワイトハートの「悪霊がいっぱい!?」から始まるシリーズでしたけれどもね。
    そして当時中学生でしたけれどもね・・・・・・)

    でも、2年ほど前にリライト新装版も読み直したよ!


    ・・・まあ、ラブはさておき、一話完結の短編やけれども前後のつながりはかなり深いようなので、次々と読んでいこう。

    (2016.03.12)

  • 【図書館本】面白くなくはないんだけど、特に惹かれることもないので、ここでやめておこうかと思う。妖怪講座は読んでて楽しいけど、そこに至るまでのストーリーに興味を持てない。オカルト要素が不足してるのかな? ヒロインちゃんが某ゴーストハンターの助手と重なって仕方がないのは前巻感想でも書いたか。……まだまだ序章なんだろうけど、気持ちが乗らなくて残念。また機会があれば。

  • いい感じ。

  • 最初の本が売れたのでシリーズ化~絶対城は怪異に悩む学生をインチキと蘊蓄で言いくるめる日々を過ごし,礼香は相変わらず雑用係兼サンプルとしてこき使われていた。そんな中で波打ち際で揺れる人の手を見た男子小学生の悩みを聞いて,理学部で不要になった海洋生物投棄だと見破り,海にも興味を持っていく。大学の夏休み,研究旅行に出ていた織口準教授からの誘いを受け,海の近くの鄙びた村を訪ねるが,準教授はすでにいなくなっており,大蛇と百足に纏わる昔語りに関する祭りを調べようとするが,協力しようと云う村人はいない。村から脱出しようとすると,礼音が新しい生け贄だという…~ シリーズになって方向性が定まったようですが,この先,どうでしょう

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著者プロフィール

小説家。2008年に『ほうかご百物語』でデビュー。著作に『少年泉鏡花の明治奇談録』『金沢古妖具屋くらがり堂』『今昔ばけもの奇譚』『ゲゲゲの鬼太郎(TVアニメ第6期ノベライズ)』など。予言獣を扱った作品に『ほうかご百物語8』、『絶対城先輩の妖怪学講座 十』(いずれもKADOKAWA)、『アマビエを探しに』(『文芸ラジオ』8号)などがある。
○推し予言獣は「左立領」。中に二人くらい入っていそうなデザインが着ぐるみ怪獣愛好家としてはたまりません。

「2023年 『予言獣大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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