- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061311411
感想・レビュー・書評
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遠藤周作『海と毒薬』
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(1998.08.31読了)(1997.08.15購入)
内容紹介
2度目のデイトの時、裏通りの連込旅館で体を奪われたミツは、その後その青年に誘われることもなかった。青年が他の女性に熱を上げ、いよいよ結婚が近づいた頃、ミツの体に変調が起こった。癩の症状である。……冷酷な運命に弄ばれながらも、崇高な愛に生きる無知な田舎娘の短い生涯を、斬新な手法で描く。
☆遠藤周作さんの本(既読)
「沈黙」遠藤周作著、新潮社、1966.03.30
「死海のほとり」遠藤周作著、新潮社、1973.06.25
「イエスの生涯」遠藤周作著、新潮社、1973.10.15
「切支丹の里」遠藤周作著、中公文庫、1974.04.10
「フランスの大学生」遠藤周作著、角川書店、1974.05.30
「キリストの誕生」遠藤周作著、 新潮社、1978.09.25
「スキャンダル」遠藤周作著、新潮社、1986.03.05
「深い河」遠藤周作著、講談社文庫、1996.06.15 -
ミツは幸せだったのか、不幸せだったのか。1人の人を愛し抜けたのは幸せ、となるのかもしれないけど、私は、決して幸せではないと思う。ミツは献身的だし素晴らしい人なんだけど、吉岡の気持ちの方が分かってしまう。私は、ミツより吉岡に近いからだからかも。
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初めての遠藤周作作品。
昭和の時代背景をすごく感じるが、ストーリーは現代にも通じるものがある。
男女の関係を周囲に人間との関わり含め、その心理描写が素晴らしいと思う。 -
最後になぜかボロボロ泣いてしまった。。
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ミツ‥。
事実がどうであれ、その人が思ったことがその人にとっての真実になる。
私は色んな人と人生を交差させながら、何かしら意味があることをしてきたのだろうか。自分の人生の意味はどこにあるのだろうか。
後味良く人生を生きたいと思うのは、傲慢かなぁ。
もやもやしてしまう読後感でした。 -
これはある意味聖書を越えた聖書ではないでしょうか?吉岡さんの悔恨、苦悩が、私達ほとんどが心のうちに持つ煩悩だと思いました。
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出だし軽妙、後からずしんと来た。はじめて読んだ周作の本。
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何度か読みました。
重い~
けれど読んでしまう。。。。 -
かわいそうなミッちゃん。誰にも愛されることなく死んでしまった。吉岡はクズ。だがそこがいい。少年らしい残酷さのまま大人になってしまうのね