ジャンヌ・ダルク (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493377

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  • ジャンヌ・ダルクの19年の生涯を当時の世相やキリスト教の「権威」との戦いなどと共に追っている。

    現代よりも宗教による価値観がはるかに深く人々の言動に結び付いている15世紀の話であり、今を生きる人からは理解しがたいことが多い。しかし自分と異なる価値観の相手を「異端=敵」と見なしてなんとか排除しようとする考え方は残念ながら普遍的なものであることも伺える。

    彼女の「男装」が本書の中で度々重要な要素として語られている。性的な感覚と宗教的な価値観とが入り交じって当時の(今でも)人々のジャンヌ・ダルク像に大きく影響しているのが興味深い。

  • ジャンヌ・ダルクとはだれか◆ジャンヌ・ダルクの先駆者たち◆神の「声」を聞いた少女◆中世の政治と宗教◆戦場の乙女◆ジャンヌの最期

  • ジャンヌ・ダルクについて解説している。

  • ジャンヌのように単なる正統と異端の二次元論では捉えられないある種規格外の中世ヨーロッパの女性達に関する新書。それにしても、あの末路に心が痛んで感情移入するのでしんみり枠なのです。

    九州大学
    ニックネーム:天神(あまがみ)ルナ

  • フォトリーディング&高速リーディング。ジャンヌに関する基本書。

  • 読むの忘れていたので
    今から見ます

    ジャンヌダルクが生まれてきた時代の
    同じような異端の紹介を受けて、ジャンヌ
    がどのように受けとめられていたかを
    読み取って・・・もう一回読む(笑)
    難しい

  • [ 内容 ]
    「正統-異端」の枠組みを超えて、ヨーロッパの心性に影響してきたキリスト教のもう一つの地平「超異端」。
    その神秘の力を体現した女たちのエネルギー渦巻く中世に現れ、神話的存在となった処女戦士を、あらたな視点で描き出す。

    [ 目次 ]
    序章 ジャンヌ・ダルクとはだれか
    第1章 ジャンヌ・ダルクの先駆者たち?カリスマと聖女
    第2章 神の「声」を聞いた少女
    第3章 中世の政治と宗教?少女戦士はいかにして誕生したか
    第4章 戦場の乙女
    第5章 ジャンヌの最期

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ジャンヌダルクは時代の要求する正当や異端の分類を超えた超歴史的な神秘や謎を抱えて今に伝えているからこそ、今なお、フランス人に大きな影響力を持っている。
    修道女になることが中世において女性がカリスマとして君臨するためのパスポートであった。

  • 村松氏の「ジャンヌ・ダルク」と違い、ジャンヌがなぜ聖女とあがめられるようになったのか、その原因を精神世界やキリスト文化の面から考察している。これはこれで一つの見方として楽しめる。

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著者プロフィール

比較文化史家・バロック音楽奏者。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。フランス在住。著書に『ヨーロッパの死者の書』『キリスト教の真実』『女のキリスト教史』(以上、ちくま新書)、『ジャンヌ・ダルク』(講談社学術文庫)、『ローマ法王』(角川ソフィア文庫)他多数。著者のホームページhttp://www.setukotakeshita.com/

「2021年 『疫病の精神史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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