世界は密室でできている。 (講談社ノベルス マG- 3)

著者 : 舞城王太郎

• 講談社 (2002年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[みみめめさんの感想 · 2014年9月5日]

この器用な文体！
人をからかっているように思えるほど軽く、やや突飛で、最初から最後まで絶妙なバランスで続けられるその文体。

ちょっとくらいなら、やれなくはないんだろうけど、ストーリーや展開として魅力を持たせながら、他のキャラクターを引き立たせながら、状況を伝えながら……と、実にコントロールされている。
なんかこう……冷凍マグロを武器にして戦場に立っているみたいな文体だと思った。
一発くらいやれなくはないんだろうけど、みたいな。

初舞城王太郎でした。

[灯油さんの感想 · 2014年5月31日]

一つ分かった。この人の小説は途中で読むの中断しちゃダメだ、置いてかれる。

とはいえ、既読の『九十九十九』や『煙か土か食い物』に比べれば置き去りにされた感は少なめでした。
正統派ミステリーに喧嘩を売るかのような展開は相変わらずですが、エログロがだいぶ抑えられ、青春小説のような爽やかな読後感を味わえました。

[toratoriさんの感想 · 2013年2月12日]

一応ミステリみたいだけど、トリックはやっぱり舞城氏らしいぶっとび。ルンババたちのやりとりは笑えます。最後はちょっと泣けるかも。

[>゜))))彡さんの感想 · 2012年11月10日]

この人頭おかしいすげーって感じ

[gtrさんの感想 · 2012年5月25日]

楽しかった。友紀夫とルンババで展開される軽快なボケ・ツッコミ、その特徴的な文体。密室のトリックは強引だけど、また中学生ってのがいい。なんかあの年代にしかない独特なノリみたいのが伝わってきて、狭い世界ながらも自分たちのノリで生きている、けど間違っていないシンプルな何かを求めているようなそういう純真なパワーが読んでて快い、きっと。終盤、"ルンババ12"の所以を叫ぶところはグッときた。

[enya314さんの感想 · 2012年4月27日]

あるサイトの評価が高かったので読んでみました。

最後まで読みましたが、引き込まれないまま後半の方まで行ってしまった。
どうも私には向かない文章でした。うーむ残念。

[xxnikomartxxさんの感想 · 2012年4月16日]

いやー、面白かった。久しぶりに一気読みしてしまった。

[shibugaki7さんの感想 · 2012年2月27日]

独特な文章だがそれがまた良かった。単純に面白い。

[koucoさんの感想 · 2012年2月12日]

相変わらず、良い意味でブチ切れた福井弁と暴力と破壊性は中毒になりそう。
狂ってるけど、実はすごく根源的な愛の話なんでしょう。
…という気分に毎回無理矢理させられてしまうところが、この人は純朴な気がする。

[あづにゃんさんの感想 · 2012年2月6日]

友紀夫がルンババの父と言い争う場面がすき。
涼ちゃんの死に方はかわいそすぎる。というか超痛そう。

著者プロフィール

1973年福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』でメフィスト賞を受賞しデビュー。2003年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』など著書多数。2012年『ジョジョの奇妙な冒険』（荒木飛呂彦著）の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』（漫画・大暮維人）の原作、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳、短編映画『BREAK』や短編アニメ『龍の歯医者』『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などを手掛けている。

「2015年 『深夜百太郎 入口』 で使われていた紹介文から引用しています。」