- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061827486
感想・レビュー・書評
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全部後味が悪い!(*´∀`*)のはさすが北山さんといったところ(笑)。期待通りですwww
たまには「ちょいバッドエンド」だらけの短篇集もいいのでは・・・!
ザ・北山猛邦みたいな凝ったトリックは今回あまりなく、「ミステリー!!」と思って読むと物足りないかもしれない・・・。でも逆に言うと歯切れが良いのでさらっと読めます。
片山若子さんのイラストが素敵。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほとんどはメフィストで読んでいたのであった。
それにしても見事に全部後味わるっ。
「物理の北山」とは一味違った丁寧な仕掛けは嬉しいけど、いかんせん後味が悪いので再読をためらうw -
北山さんと片山若子さん(イラスト)の組み合わせが好きで、帯に惹かれて衝動買い。
レビューでは後味が…とかミステリーではない…というのが見られ共感しましたが、個人的にはそこがまたツボでした。
一番読後引きずったのが『終の童話』。3日くらい仕事中でも通勤中でも頭のどこかに過ぎるその世界観。誰かに読んで共感してほしい!って悶々としています(笑)
今回読んでみて、他の北山作品も読んでみようと思いました。 -
北山さんは『城』シリーズでもわかる様に世界観を含めてトリックを作ることに長けていて、今回の短編集はそんな北山さんの長所が存分に発揮されていると思った。音野シリーズも面白かったんだけど、やっぱり縛りが出てしまうので、このノンシリーズもの短編集、もっと出してもいいと思う。
(「終の童話」なんていかにも北山さんらしい世界観じゃあないですか。
『クロック城』とかを書いていたときに比べて文章もうまくなっていて、良いと思います)
ただミステリ的な「どんでん返し」は、ミステリ的には素晴らしいんだけど、ただいかんせん後味の悪いものが多くて…そこはちょっと残念だったかなあ。
もっと「キュン」とくるどんでん返しも読んでみたい。 -
読了後の感情としてはとても複雑です。どちらかといえば悪い。
【このミス】作品として読んだからかもしれません。正直、これはミステリーではないです。これはハッキリと言えます。
ではなんだろう、と考えれば当たり障りなく【サスペンス調?】と答えるかもしれません。
唯一、一番最初の作品【恋煩い】はミステリーぽいです。でも厳密にはミステリーではないんですよね。
二番目の【妖精の学校】は最後の数字の意味を調べました。そこでようやく納得し、嫌な気分を覚えました。
島のある場所は領土問題を抱えており、虚とは小島を影とは「この島はお前たちのものじゃない」と警告しにくる飛行機だと、推察されます。
じゃあ妖精とは? 子供による盾なのでしょう。いるだけでいい、とはそれだけで価値があるってことでしょうから。
全体的に妖精の学校のようなシリアスになりきれない不思議な雰囲気と、日常を纏わせた曖昧な空気を放っていて、一読したらもう良いかなというのが正直な感想。
大団円ではないにしろ、少しの救いがある作品が好みなので図書館で借りれば良かったと、後悔です。 -
短編集。ミステリーとファンタジー。微妙な少年少女の質感が、はっきりと描かれている。この作者にしか書けない作品。
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著者のことばにある「少年達の物語は、余白に続く。」
まさにそのとおりなんですよ。
泣けるとか、笑えるとかじゃない。
読後に余韻を残す。
あるいは波紋を投げかける。
単純にミステリの括りで片付けられない珠玉の短編集。
白眉は「妖精の学校」。 -
全体的にダークな感じでどれも面白かった。「終の童話」は映画にもできそう。
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まず、謳い文句ほどは覆りませんでした 笑
良い意味でも悪い意味でも安定している短編集です。
それがミステリとして見るとぬるい感じ、になってしまうかも。
わたしはこの安定感、世界観、文体は好きです。
5つともはずれ無しで、個人的には満足。
妖精の学校は、最後の数列を調べるとだいぶ印象が変わる。
それを含めて一番好きかな。
20° 25' 30" 136° 04' 11"