- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061844445
感想・レビュー・書評
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ここ一二年、野球を面白く感じるようになった。特に、日本シリーズとWBC。
大の大人が、全身の力を使って一発入魂の真剣勝負ですよ。観ているほうも、思わず言ってしまう、走れ、山田!走れ、松田! -
カープ関連ということで。高橋慶彦さんは、私が生まれる前後に活躍していた選手なのであまり馴染みが無いレジェンドという感じ。この作品自体もその頃のものなので、色々と時代は感じつつ、みんなが熱かったんだなあというのが感想。
ダメ男がぼろぼろ出てくるけども女性が強いので、読んでいると軽い悩みなんてどうでも良くなってくる。
慶彦さんは話に直接かかわったり関わらなかったりだけど、良い人なんだなあというのはしみじみ伝わった。
最後の短編のおじいちゃんには元気をもらったな。 -
あとがきに「男が醜く喘ぐ小説」と書かれていて、その通りで面白かった。カープのタカハシヨシヒコ選手を応援する普通の人々がメイン。一人称の地の文がとても上手いなと思う。よくある話を、オリジナリティのあふれる、いつまで経っても古びない小話にしているあたりがとても勉強になる。よかった。
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読み終わりました!連作短編なのでトイレで1話ずつであっという間に読めます。
タカハシって、表紙の絵を見ても判ります。懐かしいねえ。ちなみに広島の慶彦です。
という事はスポーツ小説?とは言えないなぁ。どの話にも慶彦は何らかの形で出てきます。何々、「野球を楽しむ普通の人を配した」って、いや、全然普通の人じゃないよ。出てくる人。
朝ドラもびっくりのありえない設定にありえないストーリー。でも、小説にリアル求めてもねぇ。
全12話ですが、どれもスピーディーでスリリングな展開でグングン読める。さすがにうまいね。
「幸福は、必ず秘密と嘘に支えられているものなのだ。」だって。言えてるねぇ。
著者:村上龍(1952-、佐世保市、小説家)
解説:吉本ばなな(1964-、文京区、小説家) -
高橋慶彦出てくるけど、内容は何にも関係ない。
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広島カープのタカハシヨシヒコが必ず登場する短編集。不思議とおかしかった。
「おまえ、いいな巨人戦も観れるんだろ?」
都市部っぽいカラッとした青年の性欲とセックスと、これまたカラッとした「走れ!タカハシ」の声援が気持ちいい。
「海へ行って陽焼けをしてきただけではだめで~」
男子学生が焼き鳥屋で広島カープのタカハシファンの女性に一目ぼれをして奇跡的な逆転勝利の興奮が冷めやらぬままセックスする話。単純だけどこういうのが一番アソコにくる。
どうやら青春小説として読んだようだ。中年の性欲もわからぬではないが、タカハシヨシヒコの恵まれた肉体(実物は知らない)や彼のダッシュ力とうまくかかるのは、やはり青年の失踪する性欲であるという気がする。 -
宿題で、PART4のみ読んだ
人間の欲って つながっているぞ?? -
広島カープの背番号2。ファーストベースにヘッドスライディングしてもそれが様になるプロ野球選手。
下の方に興味津々な思春期の男の子や、思春期を過ぎてもやっぱり下の事ばっか考えてる男や、熱狂的なカープファンの方々。
それぞれの事情も吹き飛ばす『走れ!タカハシ』の声援! -
面白かった。
特にお父さんがオカマになる話が好きだ。
テンポよく、飽きない展開。
バカバカしく、笑ってしまう表現やセリフ。
すごく人間くさい人物描写。
ただただ面白かった。
短編でこんなに書けることに脱帽。
村上龍の球種の多さに驚かされる。
おすすめの一冊。