年に一度、の二人

著者 :
  • 講談社
3.19
  • (5)
  • (10)
  • (52)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 131
感想 : 35
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062138703

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 年に一度しか会わない二人。最初の出逢いは一夜のアバンチュールでも、それからの1年間、出会えるか出会えないかわからない、それだけを考えながら日常生活を過ごし、やはり会わずにいられない、期待せずにいられない。切ない、です。

  • 2008.1/30-2/1
     一つめと二つめの話が似すぎている。最後の話は全員が香港でからみあうが・・・なんかどうもすっとしない感じ。

  • 来年の同じ日に同じ場所で会おうって約束する。オムニバスのようでいて、ラストでつながってた。

  • 香港の競馬場を舞台とした 3つの物語。不倫 と 結婚 と 出稼ぎラストに3つの物語の登場人物が同じ場所でつながるのだけど、途中でそれが予想できてしまう。どれもなんとなく深みが無い。「シャドウ」が一番重く書かれているのだけれどそれぞれの人間の心の動きが表面上の描写しかなされていない感じ。一つのずつをもっと深く掘り下げた方がよかったのでは…

  • 年に1度会う約束をした二人。
    たくさんお揺れる気持ちから2人の女はどういう結末を選ぶのだろう?
    はっきり結論が描かれていたわけじゃないけど、とても対称的だった。
    とても切なかった。

  • 舞台は香港のハッピーバレー競馬場。
    全3編からなる連作短編の構成であるが、「シャドウ」では人妻と香港在住の男性との恋が描かれている。次の「コンスタレーション」においてはOLと年下の牧草を研究している大学院生との恋が描かれている。
    最後の「グリーンダイアモンド」では地元香港に住むカップルの視点をも交えて前2編の登場人物達を集結させている。

    女性作家であるから女性心理の描写に長けている点は当然であろう。
    たとえば、「シャドウ」に出てくる医者の妻沙和子。世間一般的には何不自由ないといっても過言ではない境遇である。
    その彼女が不倫をする。まあ、それは女性作家お手のものであろう(笑)

    逆に、度肝を抜かれたのは宗太郎少年の心の動きの巧みさ。
    これは男性読者からして、物語の展開上と年齢(高校一年生)からして当然現れるべき心理描写が出来ている点に強く感服した。

    <br>詳しい感想は<A HREF="http://torakichi.jugem.cc/?eid=514">こちら</A>

  • 来年の同じ日に、同じ場所で。男と女は再会の約束をした−。7年間、秘密の
    逢瀬を重ねる主婦の物語「シャドウ」、1年後の約束に思いを募らせるOLの
    姿を描く「コンスタレーション」など、全3編を収録。

  • こうつながったか・・・途中までわからなかった。

  • 「そう望まれているだろうと思ってるんだ。しかし、それ、勝手な思い込みじゃないの?実家の近くに居るのが居心地がいいから、離れたくないだけだったりして」

  • オムニバス。十月の第三水曜日、香港のハッピーバレー競馬場で、と成り行きから約束を交わすカップルたちが2篇、最後の1篇ですべて繋がるお話。1年後に会う約束以外連絡手段がないなど、普通なら気が遠くなる。会えない間の甘美さや焦り、試練のとき残りの人生をどう生きるか、この約束が果たす役割は大きく、普段以上に考えさせてくれる。それは非日常への逃げ道でもあるのだけれど、日常への活力剤でもある。男同士の腹の探りあい、母としての思いやりの前に夫の無理解への疲弊を家庭の外で癒す女の弱さ、子の理解、いろんな感情がバランスよく積み重なってやがて昇華していくさまは見事。ボタンのかけ違いをゆっくり直していくような物語。

全35件中 21 - 30件を表示

永井するみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×