言い寄る

著者 :
制作 : 大久保 伸子 
  • 講談社
3.83
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本棚登録 : 550
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062140935

感想・レビュー・書評

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  • あぁ。
    私も、この手かもしれない。
    思い当たるふしがいくつかあるなぁ。

    何とも。

    でも好きだなぁ、田辺聖子さんは。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    愛してないのに気があう剛。初めての悦楽を教える大人の男、水野。恋、仕事。欲しいものは手にいれた、31歳の乃里子。でも、唯一心から愛した五郎にだけは、どうしても言い寄れない。田辺聖子「最高傑作」三部作。30年の時を経て復刊第1弾。

  • 良いと佐藤真由美さんが紹介していたので読んでみる(言われるがまま)。
    本当に面白かった。こと恋愛に関しては時代とか関係なく気持ちは同じ名なのかもしれない。ていうかすごく移入しやすい(笑)

  • 2011.09.05-2011.09.10
    40年近く前の作品とは思えない内容、テンポの良さ。田辺さんの著書は初めてだけど、なんだかハマりそうです。
    次は「私的生活」だっ。

  • 初めて田辺聖子さんの小説を読んだが、面白かった。文句なしにうまい!
    舞台は昭和40年代後半の関西。雑貨デザイナーの乃里子と、彼女をめぐる男達と女友達の、恋と情事の物語。
    出てくる登場人物が、誰も彼も尻が軽く、昭和40年代でこんなに男女間って進んでいたのか!?と驚くばかり。
    暗さがまるで無く軽やかで、最近の若い作家の恋愛小説に出てくる男女のようだが、そこはやっぱり田辺聖子の筆によるものは、この頃の作家のものとは訳が違い、品格がある。
    時代性か、男の浮気と暴力に寛容な傾向が見えるのが気になるが、その分、めいっぱい女も勝手なので、まあいいかと思ってしまう。

  • 30女の三人のオトコと友情のお話。

    カバーの通り色褪せない昭和初期の恋のお話。
    この時代なら後ろ指刺されかねない女性。オシャレ過ぎ、仕事をバリバリする女性。きっと田辺さんも自身の姿に近かった時代の先駆者を、自分自身が代わりに応援したかったのだろう。

    そんな女性像。40年経って普通のものになった。◯◯女子となんでも開き直らせ持て囃す今。それでもお局様という意識は残る。
    今と田辺さんの時代。人によっては、40年前の方が強く生きやすいかもしれない。

    時代は少しずつ確実にベクトルを進めるものだ。今じゃ考えられないこともまた次の世代では当たり前になるかもしれない。

    国によっては女性の生理や産む数、精子の弱さも孫の世代で変わり始めるだろう。
    そうしたら、そうしたら、皮肉にも地球温暖化も弱まっていくのかもしれない。。。


    印象に残ったのが、言い寄れる人間と
    言い寄れない人間がいる、ということ。
    あんまり好きじゃないからダメで元々で言い寄れて、本当に本当に恋焦がれる人は言い寄れないオトコ、ということ。

    思い浮かぶばかりだよねぇ…



    さすが田辺源氏!

  • 田辺聖子さんはジョゼと虎・・・に続き2作目。恐らく結構年が離れているはずなのに(失礼)激しく共感できる。時代が変わっても、ある傾向にある女の人がある年齢でたどる気持ちの変化はきっとほぼおんなじなんだろう(つまりある程度この先を何パターンかを予想できるってこと。という意味で私は田辺さんの作品を早速図書館から借りてきている。何も知らない間に後悔したくないのです)。「少し、気になるかもしれない」という人に、言い寄るには、わりと、簡単。断られてもはいそうですかで終わるし、上手くいってみてからいろいろと考えてみればいいのだから。だけど、今更断られたら困るほど執着している人については、そうとうな勇気がいる。だから、なんでもないことを自分の良いように解釈し、いつまでも、核心をつけずにいるのです。愚かだって、半分思っているんだけど。

  • 心の動きや男女の掛け合いがひねりがあって面白い。
    古い本だが古さを感じさせない内容。(挙げるとすれば、携帯電話がないことくらい)それもまた味。

  • やわらかな日本語で読みやすい。
    清濁併せ呑むというか、いろんな人と恋しても、なんとなくゆるやかに統合されてく乃里子のパーソナリティが魅力的。
    自然体の美々に五郎を奪われて「哭」する場面は共感。
    でもそんな美々とも友情を切らないあたりが、また割り切れない感じでいい。

  • この本が、今から30年以上前に書かれた物ってのが信じられないくらい、恋愛は現代も昔も変わらないんだなぁ、と正直思った物語。
    私の好きな空気感とは違ったけど、
    結構一気に読める本。
    続きが楽しみ。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

田辺聖子の作品

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