カソウスキの行方

著者 :
  • 講談社
3.55
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本棚登録 : 566
感想 : 117
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062145374

感想・レビュー・書評

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  • タイトル秀逸。なるほどね。ほどよいユーモアが心地よい。

  • 何作か読んでみて、
    この人の作品て、

    「おひとりさま」

    なんだな、結局、と思った。

  • 郊外の倉庫管理部門に左遷された独身女性・イリエ(28歳)は日々のやりきれなさから逃れるため、同僚の独身男性・森川を好きになったと仮想してみることに…。第138回芥川賞候補作。

  • カソウスキの行方・・・地方の倉庫に飛ばされたイリエは、冴えない森川を好きだと仮想し、なんとか日々を過ごそうとする。でも自分に良い事があると、森川に悪い事がある、、と気づく。

    Every day I write a book・・・ちょっと気に入っていた人の妻のブログを見続けるのが、やめられない。なんかわかるな~

    花婿のハムラビ法典・・・忙しくハルオは二の次の、サトミ。この話し正直よくわからない。でも、サトミが良いの・・・よね。

  • 2009/11/26購入
    2009/12/1購入

  • 著者の、この淡々とした感じが結構くせになる。
    3編収録ですが、「Everyday I Write a book」がけっこう好きです。「花婿のハムラビ法典」も好きだけど。

  • カソウスキ=仮想好きっていう感覚はわかる気がする。
    とりあえず、「好きな人」を作れば、その空間が楽しくなるような気がするもの。
    本当は好きと仮定する前に好きになれればいいんですけどね。
    3つお話があるけれど、どの主人公も癖があるけれど、共感できるところが多くて。
    おおざっぱに言ってしまえば、おそらく傷つきたくないんだと思うのです。
    でもその「癖」のせいで傷ついてしまうんだけど、癖なんてなくせないもの。
    やっかいだなぁと思うのです(なんか自分に置き換えている気がする)

  • 2006〜7年に書かれた3作が入った作品集。2008年2月発行。
    表題作は、頑張ってOLしてきたのに、後輩のセクハラを直訴したのがあだとなり、30を前に倉庫勤務に左遷された主人公イリエ。
    同僚の地味な独身男・森川を仮に好きなつもりになることで、やる気の起きない生活をやり過ごそうとする。
    テンポ良くリアルで、辛いこともあるけど、ちょっとおかしい〜けっこうありそうな。
    2作目の野枝は、一目で惹かれた男性・鹿戸がもうすぐ結婚すると知り、結婚相手がブログを公開しているために妙にはまってしまう。そんな話も出来る友人関係がけっこう楽しげ。
    3作目は、結婚を前にした男ハルオの回想で、だらしがないところのある花嫁サトミに遅刻やドタキャンされたら適度にやり返す、といったゲーム的な交際のありさま。

  • <b> 泣いていませんように、とだけ、イリエは願った。本当に、まじめなことはそんなにいいことじゃない。自分の言ったことを忘れられないようなたぐいの。簡単にそれを撤回することはできないような。</b><br>
    (P.71)

  • 言葉がうまい、油っぽい肌質をOPEC(石油輸出国機構)と称してたり
    ところどころひねりが効いていてニヤリとしてしまう。
    内容が好きとかではないのだけど、なんか気になる作品だった。
    特に表題の、「カソウスキの行方」のイリエはいいね。
    ラストのメールはアホだと思った。
    でもこんなメール打てるの羨ましい。
    なんとゆぅか、今の自分の状況だからこの作品に★4つけちゃうのかな。
    何年後かに読み返したらまったく同調できないかも。笑

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著者プロフィール

1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第21回太宰治賞。2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞など。他著作に『ミュージック・ブレス・ユー!!』『ワーカーズ・ダイジェスト』『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』『やりなおし世界文学』『水車小屋のネネ』などがある。

「2023年 『うどん陣営の受難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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