- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062162487
感想・レビュー・書評
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11月-7。3.0点。
お金に関する、犯罪と恋愛の話。
帯では恋愛面を強く出していたが、女性刑事の描写が、
さらっとし過ぎていた気が。ページ数も少ない。
すべてが「さらっと」していた気が。
印象にあまり残らない物語かな。 -
出だしはどんなストーリーなるか期待される展開でした。が後半は少し手を抜いた感がありました。ラストはこの作者っぽいが、ちょっと収まりが悪い気がする。女刑事との絡みも少し淡白かな。でも一気に読ませます。
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偽札作りと中国の日本乗っ取りを組み合わせるのは面白いと思う。でも、人物造形がちょっと浅い気がしたな。物語の長さの割に沢山の登場人物が出て来るからかも知れない。あと、女刑事が黒幕(本当の黒幕ではないけど)に心を惹かれていく様子をもっと丹念に描いた方が良いと思う。でないとリアリティがない。
初期の島田作品と比べると、同じ作家の小説とは思えない。良くも悪くも変化する作家だと思う。島田雅彦というのは。 -
それは永眠だ。おまえは安眠と永眠を取り違えたんだ。
このセリフすき。
ヤツは疲れてる。安らかに眠らせてやれ。って、
主人公が中国人に指示した翌日、
中国人にこれからその男のホテルに行くというと、
なにいってるんですか、昨日あなたにいわれて殺したじゃないですか、
的なことを言うのね。
そんで、主人公が冒頭のセリフを言うの。
私も安眠と永眠をまちがえたいね。
ゆっくり休むつもりが永眠しちまった!
なんてね。 -
マネーロンダリングから端を発した日本経済を大混乱に陥らせた大型経済事件を描いたサスペンスもの。
サスペンスとは言っても、犯人当てではなく、登場する人物たちに進行している事件が絡んでいく構成。
経済事件を扱う捜査二課の女性捜査員の潜入捜査を軸にして、謎の富豪や市民団体等の描写は細やかでドラマにするなら見応えはあるだろう。
中国情勢や市民団体の成り立ちなどはよく描けているが、そもそもの陰謀を実現する件に無理があるような気がする。
まぁ、面白くは読めるがラストは救いようがない感じ。 -
新聞で紹介されてたから、図書館で予約して順番が回ってきた
小説として読むにはぐいぐい楽しめるが、
安定した(とりあえず?)日本経済を大混乱に陥れ、
巨万の富を思いのままにした主人公の末路が悲しい
(それで★一つ減・・・できれば私のブログで書き足したいくらい・・・(^_^;))
権力とか億万長者(今は言わないの?(^_^;))とか、
または日本を動かす人間とかには憧れはしても、
そういう人になってもあんまり幸せとは違う方向に行ってしまいがち
なのでは?と思ってしまう。
お金はなければ困るけど、使い切れないほどあっても困るで。
(使い切れなくて困るほど持ってみたいって?)
大勢の人からちやほやされなくても、ひっそりと生きて、
健康な体と、心許せる少しの人たちと語りあえる、ささやかな幸せがあれば十分。 -
現代で実際ありえそうな展開であり、引き込まれてしまう。オウム真理教ではないが、貨幣価値が新たな地域社会での価値になることは、住み良いしゃかいになるかも、、、
最期のロマンスは、人としてストーリーとして、ホッと安堵感がわき和む(^^;; -
こういう小説は何を書いてもネタバレになりそうで難しい。テーマはお金。それをマネーロンダリングとか資本主義社会に反発し理想の社会を作ろうとする人とかと絡み合わせて小説は進んで行く。この著者は、雑誌(SPAだったと思う)でのエッセーしか読んだことが無かったが、この本はかなり面白く一気に読んでしまった。