刑事のはらわた (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 124
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165891

感想・レビュー・書評

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  • 淡々としたストーリー。伏線がありそうでなかった。盗犯課から鑑識に移動になったのに、盗犯課に未練がある様な行動。更に独自の検証・実践では明らかに常軌を逸している。でも淡々と描かれている。

  • 首藤爪於氏の刑事物のサスペンス『刑事のはらわた』を読了。今まで現場の刑事として犯罪者を追いつめる立場にいた刑事が、一転地味に思えるが実は正確に犯罪のありようを見極める鑑識担当として配置換えになり、その主人公が十二指腸潰瘍になり入院するまでになるよう状態に追い込まれながらも、この小説の物語のオチともいえる犯罪ではない犯罪ともいえる複雑な犯罪の根源にやっとたどり着くまでのストーリーが描かれた小説だ。タイトルが『刑事のはらわた』だからまずもってえぐい先行きを予感させるが、ストーリー自体はそこまでスプラッター要素は無くまっとうな正統派サスペンスになっている。ネタばれするのでストーリーは書かないが、ストイックな主人公がいきつくエンディングがなかなか面白い。凄い作品ではないけれどなかなか面白い作品であるのは間違いない。

  • ▼死体の状態とか解剖の様子とか気持ち悪くなるくらい詳しく書かれすぎていて、ちょっとドン引きでした。液化した脳のことまで知りたくなかった〜。鑑識さんや解剖医のお仕事は大変ですね。世の中には必要なお仕事ではありますが、私にはちょっと無理です。しばらく食欲が全然わかなかったですもん。

    ▼八神さん、マジメで一途なのかもしれないけど、自分の仕事の範囲越えちゃって・・・。一生懸命その事件を考えすぎて、一人で追いすぎておかしくなっていってしまったのかしら?

    ▼まさかそんな結末になるなんて。予想と大きく違っていたので、少々ショックを受けております。

    ▼保護司の一枝、
    金物工場社長の二瓶、
    下富署盗犯係のベテラン三宅、被害者の三島、中央署刑事の三田、捜査一課の四谷理事官、指ヶ谷署の四方、
    ホームレス殺し犯人の五十嵐、窃盗の常習犯の五ノ井、
    法医学教授の六合光、
    鑑識係の八神・・・。
    あぁ残念!あとは「七」と「九」がついた名字があれば、一から十まで揃ったのに・・・。とても中途半端な気分です。
    他に漢数字のついた名字ありました?私、見落としてる?途中からストーリーよりも、こっちの方が気になってしまって。
    これは漢数字の名字のこだわり、著者のお遊びなのでしょうか?その辺も知りかったです。

    ▼ところで八神さんのお父さんは何故自殺したんでしたっけ? 自殺の理由を読み飛ばしてしまったかもしれない。もう一度読み直してみないといけないかな、と思っています。

  • 所轄の盗犯刑事から県警本部に引き上げられた若き警部・八神は、畑違いの鑑識課で結果を残していく。ミスさえ犯さなければ昇進を約束されていた八神だったが、ある現場に臨場したことでその歯車が狂いはじめ…。。

    あの「脳男」の作者だからと期待して読み始めたが、何だかズルズルと読まされてしまった。最後はこんな感じでは?と思ったオチも期待を裏切らず、登場人物にも魅力を感じなかった。では読んで後悔したかと言うと「そこまでではないのだけれど…」という微妙な感じだった。
    (C)

  • #読了。盗犯係の刑事だった八神は、若くして警部となりし本庁の鑑識へ。伏線のようなものが次から次に出てくるような展開なのだが。。。詰め込みすぎというよりは、話にまとまりがなく感じてしまった。

  • 鑑識の八神を主人公にした作品。脳男と繋がりがあるような、ないような…
    最初は連作短編集なのかと思っていたが、窃盗常習犯の水死体が上がってから、物語の質が変わる。ラストはどんでん返しとも言えるけど、私には納得出来ず…

  • 作家さんも途中で設定を忘れたのか?

    あれ?ん?というスッキリしない終わり方でした。

  • 県警本部の鑑識に大抜擢された警部の話。話の展開に無理がありすぎて、それぞれの登場人物がその行為に至った理由も不明で、何が何だかわからないままエンディングに突入、何が何だかわからないまま着地します。全く持って何が何やら…。

  • 面白くなかったんだけど・・。がっかりしちゃいました。新聞の書評を見て読んだのに残念。

    まず、会話に魅力がゼロ。つまり人物にも魅力がゼロ。全く感情移入できず。プロットも、別にー、という感じでまあ、刑事モノでありながら結局主人公も悪に走るという意外性だけはあったかもしれないが、それでも人物描写が疎かだったので納得感はゼロで唐突感のみが残った。沢山死体が出てくるけど、殆どがストーリーに関係ないという事に後から気づいてなんか損した気分にすらさせられた。

    作者は何を描きたいんだろう・・と思いながら読み進めていくうちに、登場人物の苗字に漢数字が含まれているのが多い事に気づき「お、これは何かの暗示?」と思ったが全く関係なし。

    すると、作者は一体何を書きたかったんだろう・・。刑事も結局は「性悪説」に基づいた人間である、という事だけ??

    残念な一冊でした。

  • どこへ向かうのか、どんなサイコ野郎が現れるのか?と思いながら、序盤から中盤を読み進めました。なので、個人的にはこのヤマ場はちょっと意外な感じ。読みやすいし、巧いし、コテコテB級だし。楽しめました。読後振り返ると一抹の物足りなさを感じるような、、、名前で意図的に入れられる漢数字はいったい何だろう??

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著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係 生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔 脳男2』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー 脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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