風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
- 講談社 (1993年3月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062551144
作品紹介・あらすじ
麒麟は王を選び、王にお仕えする神獣。金の果実として蓬山の木に実り、親はいない。かわりに、女怪はその実が孵る日までの十月を、かたときも離れず、守りつづけるはずだった。しかし、大地が鳴り、大気が歪む蝕が起きたとき、金の実は流されてしまった。それから十年。探しあてた実は、蓬莱で"人"として生まれ育っていた。戴国の王を選ぶため連れ戻されたが、麒麟に姿を変える術さえ持たぬ泰麒-。幼ない少年の葛藤が始まる。
感想・レビュー・書評
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泰麒の物語。前半。
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4.4
一気読みでした。
下巻に続きます。 -
読み返し、月影を飛ばして十二国記の2話目、泰麒一度目の渡航編。魔性の子よりも前の話ですね。
陽子が散々な目にあった月影から平和でおねショタラブラブな蓬山のほんわか生活へ。
落差が大きい、というか陽子が不憫になる続編です。
十二国記っていう舞台で他の国じゃなくて蓬山と麒麟が選ばれるの凄いよね。
しかしこれで世界の広さと深さが一気に広がったと思います。
泰麒かわいい。-
palebluedotさん、こんにちは。
泰麒かわいい。
同感です♪
10月新刊楽しみですね!
palebluedotさん、こんにちは。
泰麒かわいい。
同感です♪
10月新刊楽しみですね!
2019/09/29 -
地球っこさんこんにちは。
新刊楽しみですね!!!
18年も待ったので期待値上がりすぎて怖いです…!地球っこさんこんにちは。
新刊楽しみですね!!!
18年も待ったので期待値上がりすぎて怖いです…!2019/09/30
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十二国の世界観がよくわかる1冊。
麒麟とは、使令とは・・・?
突然異界に引っ張り込まれて「麒麟」と
呼ばれる泰麒の困惑ぶりに同調してしまう。 -
前作に引き続き、蓬莱(日本)出身の主人公。
前作は国王だったが、今作は戴国の麒麟、泰麒。
往々にして金色の鬣を持つ麒麟にしては珍しく、彼は鋼色の鬣を持つ黒麒麟だった。
本来、麒麟は蓬山に育つ。
必要な素養はその時期に自然と身に着くものだけれど、泰麒は蓬莱で人として育てられたため、自覚が一切ない。
幼いながら聡い泰麒は、蓬山に住む女仙たちが惜しみない愛情を注いでくれていることに後ろめたさすら感じてしまう。
そんな健気な泰麒がいじらしくて、女仙たちが可愛がる気持ちがすごく解る。
これも何度目の再読かわからないぐらい読み込んでいて、先行きもわかっているけれど、読み終わるとすぐに下巻に手を伸ばしてしまう不思議。 -
何年ぶりかで再読。新作(白銀の墟 玄の月)を読んでまた思い出した。
「白銀の墟 玄の月」での「類稀なる麒麟(色々な意味で)」としてのベースはこのときすでにしっかりと描かれていた。改めて読み直すと感慨深いものが…。
どこまでも苦労人。
幸せになってほしいなあ。 -
十二国記シリーズ2作目は前作の『月の影 影の海』から少し前の時代の物語。前作の主人公・陽子と同じく、十二国の世界で生まれるはずが日本で生を受けてしまった戴国の麒麟・泰麒が主人公となる。
無事連れ戻された泰麒であったが本人に麒麟であるという自覚はなく、姿を変化させたり、使い魔(使令)を従えるといった、麒麟なら当たり前にできることができない。女怪や女仙に世話をされながら何不自由なく暮らす泰麒だが、戴国の王を選ぶという運命を前にして、果たして正しく選ぶことができるのかと大きな不安を抱えていた。そんななか泰麒は、彼こそ次代の王と目される男、驍宋に出会うのだった。
前作の陽子よりもさらに幼い泰麒が自らの責任に向かい合う様は、読んでいてつらくもあり同時に勇気づけられる。
先日発表された最新作『白銀の墟 玄の月』の表紙には成長した泰麒の姿が描かれていた。ここから長く続くであろう泰麒の物語の始まりとして心躍るものだった。 -
再読。
圧倒的な世界観。
12国記の世界を魅力的にするもう一つの主要素は誰もがもつ「帰りたい」という得体の知れない望郷感ではないかと思う。