ウイスキーの科学―知るほどに飲みたくなる「熟成」の神秘 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062576581

作品紹介・あらすじ

ウイスキーはじつに不思議な酒だ。全工程のうち、人が関われる時間はわずか1%ほど。残りの99%は、「熟成」がもたらす劇的な変化をただひたすら「待つ」時間なのだ。その間に樽の中では何が起きているのか?科学がいまだ解き明かせない謎に、「新説」をまじえて迫る。

感想・レビュー・書評

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  • スコッチ・バーボン・アイリッシュ…この文字列を見るとどうしても「名探偵コナン」を彷彿させてしまいますが、これらはすべてウイスキーです!5大ウイスキーはご存じでしょうか。たくさん種類のあるお酒ですが、ウイスキーはなんとたった5つの地域で95パーセントを生産しています。その中になんと日本も入っています。では、その5大ウイスキーの違いは何でしょうか?ウイスキーが樽で熟成されているのはご存じでしょうか。では、熟成まではどのような工程を経るの?原料は何を使っているの?同じ原料や似たような工程の他のお酒とは違うの?これらを気になったらこの本が解決してくれます。
    ウイスキーを知ったらほかのお酒の違いも知りたくなる!お酒は飲めなくてもお酒の面白さに気付くはず!コナンを好きな方もぜひ!!

    【中央図書館2F 480/B94/1658】【OPAC:https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB00132614?hit=2&caller=xc-search

  • 前半はウイスキーの概要。歴史、作り方など。
    ウイスキーの現状についての記述は、ところどころ今(2020年)は違うところもあるので、注意が必要。

    後半は、ブルーバックスらしい、化学的な示唆に富んだ内容。ただでさえ反応が複雑な酒造りにあって、ウイスキーはさらに蒸留器や樽も絡めた複雑な反応系が加わることで、より奥深さが加わっている。
    ウイスキーの美味しさの虜になった人が、その奥にある化学の深遠さに思いを寄せるもよし。化学のバックグラウンドがある人が、身近な複雑系としてウイスキーに興味を深めるのにもオススメの一冊。


  • ウイスキーの薀蓄を学び語りたいなら読んでみよう.酒好きにオススメする一冊.

  • 面白いんだがなかなか難解…久々のブルーバックス…

  • 2017/05/26

  • いつだったかに購入し積読のままだった物を読了。
    前半でウイスキーの種類・製法・歴史を、後半で各成分の分析が述べられている。特にエタノール水溶液の状態変化をDSCで見たものが興味深かった。あと、スチルポットが銅製なのも触媒的な意味がある事を知り深く頷けた。

  • 由来や分類を紹介する部分読み終わったです。続きを読むのはどうでしょうくらい。とりあえずウィスキーをしばらくのむチャンスはないので、一時放棄することにしました。さけの入門は難しいと感じました。

  • ウィスキーの熟成に科学的メスを入れた本書。
    十数年もの長期熟成で出来上がるウィスキーを今日も味わいたい。

  • 最近のマイブームであるウイスキーですが、私の欲望を満たしてくださった一冊です。
    やはり、様々な不思議は科学的・論理的に理解したいというのが私の信条ですが、極めて詳細な解説でウイスキーの製造工程を論じて下さっております。
    さらにウイスキーの事を深く知りたいと感じた次第です。
    確かに、年数は様々ですが、製造完了までに12年以上もの歳月を有する製品などは、どれだけ思い返してもウイスキーくらいかと思います。
    それだけ奥深いものだということですね。

  • 20170201

  • ウイスキーの作り方や、味の秘密などについて科学的に解説した本。合わせてウイスキーの歴史や成り立ち、産地などにもふれていてウイスキーの基本的な知識も身につく。製法や、特に味についての解説では化学式や分子構造を用いていてとても科学的。
    なんだけど文章は全体的にポエミィでそのギャップは面白い。

  • bva 酒

  • ウイスキー造りの99%は「熟成」がもたらす変化をひたすら待つ時間である。その間に樽の中で何が起きているのか。科学がいまだ解けない謎に迫る。

  • 可愛いオンナノコとBARにいきたい。真理。

  • 名著だった。

    科学的考察を通して、ウィスキーの世界を深く知れる。
    うんちくを知らない全くの素人にも配慮した内容。

    読んでいる途中で、はじめて知ったこと、「なるほど!」と膝を打ったことが何度もあった。

    そして文章が良い。

    『何かを期待して待つことは、かなり知的な行為と言える。「何かを期待する」ためには、想像力を働かせなければならない。「待つ」ためには、動きたい衝動を抑えて、じっとしていなければならない』

    哲学的とも言えるフレーズが流れるように湧いてくる。ウィスキー好きに作家が多く、蓄積されてきた文化が高いからかな、と思った。

    オススメ。

  • 意外にひょんなところからできているおいしいものはたくさんある。

  • 大変興味深く読んだ。ウィスキーの文化歴史的な側面ももっと知りたいと思ったが、そちらは別の書物に譲るべきであろう。とはいえ日本のウィスキーを語る上で外せない竹鶴政孝とニッカの話も紹介されている。タイトルに科学とあるとおり、後半のラマンスペクトルやクラスレートの話は大変おもしろかった。改めて水という物質の不思議さに感服されられた。

  • ブルーバックスのお酒シリーズ、買う気はなかったんだが、AA小説の竹鶴伝が面白いので買ってみた。製法や美味しさの秘密を丁寧に書いているように見えるが、微妙に所属していたサントリーびいきな感じも受ける。ま、暇なときにじっくり読みたい本。

  • 最近ウイスキーにはまっているので買ってみた 帰りの電車とかで読むとその足で買いにいったりしちゃうのでトイレで読むことにした笑 読むたびうんちくが増えていく感覚が非常に楽しいです

  • ウィスキー、奥が深い!

  • 発酵の科学式がこむづかしいですが、読むと飲みたくなります。

  • サントリーでウイスキーの醸造にも関わった技術者がウイスキー全般を解説する本。ブルーバックスシリーズらしく、化学式なども登場するが、筆者の軽妙な説明のおかげですらすらと読み進めることができる。
    樽でウイスキーを寝かす際にどのような化学反応がおきているのか?、樽を焼くことによってどのような変化が起きるのか?突き詰めていくとウイスキー作りの工程には未だ明らかになっていない部分が沢山あるということに驚かされた。

  • ウイスキーの科学、もといウイスキーの化学。ウイスキーの製法を分子レベルまで解説していることには驚かされた。また、ウイスキーを熟成させると、何故味がよくなるかという理由が、現代でも明確に説明できない点も興味深い。

    著者が時折見せる、ウイスキーを擬人化して語りかける節には愛を感じる。僕もバーで、ウイスキーをロックでやるダンディーな中年になりたいと思わせてくれた。

  • ウィスキーが出来るまでを科学的に説明している。
    ウィスキーが好きで、蘊蓄が好きな人なら楽しめるだろう。

    全てが科学的に解明されているわけでもないので、全行程の殆どを占める熟成においてはっきりわかっていないこともあるが、それも又ウィスキーの魅力として捉えられる人であれば、読後ウィスキーを更に楽しめるようになるのかもしれない

  • ウィスキーについて、歴史・製法・実際に起こっている化学変化を丁寧に書いてくれていてとても勉強になりました。
    しかし、最後の化学のとこは難し過ぎて全く分からず。。。

  • ウイスキーの蒸留から熟成まで、そのなかで何が行われているかを分かる範囲で解説してる。

    序盤の、著者のウイスキーに対する見方や、世間での評価などはあまりに主観的でくどかった。
    中盤は、蒸留の過程や、ウイスキーの種類の違いなどの解説で楽しく読めた。
    後半の、熟成の各種物質の反応の仕組みの、化学にまで踏み込んだ解説は正直難しかった。

    ただ、エタノールの疎水性と親水性両方がまろやかさを出す過程で役立っていることや、エタノール濃度60%において、特異な振る舞いは興味深かった。

  • 化学式などの専門的なことは理解できなかったが、ウイスキーに対する理解が深まった。製造工程のうち99%が熟成であり、樽の中で小宇宙のドラマが繰り広げられているのかと思うと感慨深い。これからはウイスキーを楽しめるといいな。

  • ウイスキーの製造過程を科学的アプローチで検証した本。
    著者はサントリーでウィスキー研究に従事した経験を持ち内容に説得力がある。
    ウィスキーの貯蔵による味の変化の原因が科学的には良くわかっていないなど、ウィスキーの不思議さが良くわかった。

  • </span>&rdquo;</div><div class="quantityDisplay black textSquash" style="display:none;padding-bottom:3px;"><nobr><span class="strong black">欲しい数量&nbsp;

  • ウイスキー製造企業の研究者であった筆者が、始めにウイスキーの歴史から製造法・工程などを分かりやすく示し、最重要行程の「熟成」に関しては(判明している段階までではあるが)化学的な考察を加えながら説明している本。
    筆者の意図を理解しながら最後まで読むには、高校卒業レベルの化学的知識を有していないと難しいかも。

    熟成によって得られる「香り」に関しては、化学的な成分をある程度具体的に上げている。また、「味」に関する「甘み」・「刺激」の表現の豊かさ、すなわち「味」の多様性は、水和シェルの厚さや安定性に由来しているからではないかと筆者は考察している。

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