- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062630863
感想・レビュー・書評
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感銘を受けた本。
社会人になって結婚して、読み返したら、学生の頃よりも易しくて馴染めるものに感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誰かがやってきて、背中にそっと手を置くまで、僕はずっとそんな海のことを考えていた。
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初めての村上春樹の長編。
砂漠の話が哲学的て好き。
でもいろいろあんまり理解できなかった…
結局なぜ島本だろう?同じように一人っ子で音楽が好き、本が好きということだけじゃないはずだと思うけれど…
言葉にできない何か大切なものを読者に伝いたいと感じているが、それが何かははっきり分からなかった。
ハジメの苦悩というか欠落は何だろう。性欲?優しさを求めたいこと?自分の全てを受け入れる人を求めたいことだろうか…
島本のことも理解できなかった…彼女は読者にもハジメにも打ち明けなかった…
短編集を読んでいたときに感じた村上春樹凄い!という気持ちになれなかったけれど。でも読み心地はよかった。ほかのも読んでみたい。
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たくさんの方のレビューを読んで、自分が上に疑問に思っていることが全く重要なことではないと思ってきた…少し恥ずかしい。 -
1992年12月18日 第六刷 再読
最後まで再読し終わっても、当時読んだ時の印象が思い出せなかった。
JKの頃ドキドキしながら読んだコバルトブックスの富島健夫は思い出した。 -
タイトルからなんとなく想像していたのとはぜんぜん違った。まあ、他の作品もそうだけど。
自分の居場所ではない感覚、夫婦なんだけれど、実は何も分かっていない、何も尋ねようとしない。
もう一度読み返してから整理しよう。 -
『国境の南、太陽の西』という洗練されたタイトル、軽やかな文章、現代的でありながら哲学的なテーマ性、いずれを採っても非常に面白かった。
本作品は「作者 村上春樹」ということが極めて重要である。仮に「作者 村上春樹」でなければ、不倫をテーマとした単なる恋愛小説と言えなくもない。他作品、例えば羊三部作などを反芻したうえで村上作品に佇む「喪失的」との対比が浮かび上がる。であるから「作者 村上春樹」であることが重要である。
誰もが持つ過ぎ去った日の追憶。過去に得られなかったもしくは失ったものへの渇望。それに対する喪失感は、ある時点で取り戻そうとしても、別の喪失感をもたらすだけなのかもしれない。ハジメにとって「島本さん」は幻想が具象化した存在であり、喪失を取り戻すため全てを投げ打つ価値があると錯覚を与える存在であったのだろう。
「国境の南」「太陽の西」、存在しないその先を渇望する喪失感、恋愛小説と春樹イズムが融合した非常に良い作品であった。 -
2日で一気に読んでしまった。大好きな本に追加。
切ないー
すべてを捨ててしまってもいいと思える恋。心が震える恋。その後の絶望感。
すごく共感できた。