音楽の海岸 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634816

感想・レビュー・書評

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  • 薦められて読んだけど、理解できなかった…
    私にはエグすぎて久々に読むのがツラかった1冊。
    朝通勤電車で読むと気分わるくなるシーンも多かったしなぁ。
    誰にも感情移入できなかったしなぁ…
    頑張って耐えて読んだわりに最後にもうちょい何かあるかと思ったら、特に衝撃の展開もなかったしなぁ。
    これがブンガクなのかも、真の音楽がなんだったのかも、素直に、わからん。

  • 私の中の究極のエロ本。小説を読むきっかけとなった一冊。人の心理なんて読めるはずもなくて、職場、プライベート、家族の前でも本当の自分を本当に知ってる人なんかいない。自分の心の中、妄想っていうのはデリカシーについて考える必要がない唯一の場所。皆本当は変態なんだよとかそんなことじゃなくて、なんか自分の変態っぷりを超上から目線でクールに描いている。ある種の男らしさを感じる一冊。トマトの芯までつぶし切れてないドロドロで濃厚なブラッディマリーを飲む女がいたら時間をかけて視姦したい。

  • 最低の状況がどんなもので、どうやって脱出したかがそいつをつくるのだとわかった、最低の状況はシリアスであればあるほどそいつにプレッシャーをかけ、そこから出て行くのは早ければ早いほどいい、経験値と情報量に対して体力は反比例して落ちていくからだ。


    誰が何と言っても生きていく希望っていうのは、他の誰かへの働きかけと、その誰かからの反応だからね。誰かが自分のことを気にかけてくれているのいうのは、生きていく希望にならないわけでしょ?他の誰かへの働きかけなんだからね、音楽はそうでしょう?音楽のすべての要素は、他のだけかへの働きかけと、その誰かの反応だから、どういうことかわかる?

  • 100506(m 100529)

  • その、最低の状況がどんなもので、どうやって脱出したかがそいつをつくるのだとわかった、最低の状況はシリアスであればあるほどそいつにプレッシャーをかけ、そこから出て行くのは早ければ早いほどいい、経験値と情報量に対して体力は反比例して落ちていくからだ。
    p.57

    昔も今も母のことを憎んだりしていないが、楽しい仕事がないというのは間違っている。あの時母は、楽な仕事はない、と言うべきだったのだ。
    p.71

    女は、最初ものすごく大人しくて親しさが増すごとに甘えてくるといったダメな女の典型で、怒りだすと紙屑に火をつけたり窓からものを投げたり手がつけられなくなった。女子大生で、恐ろしいファーザーコンプレックスの持ち主で、自分が犠牲になったり、他人が犠牲になってくれたりするのが大好きだった。というより、犠牲の大きさでしか自分を確認できないタイプだったのだ。
    p.72

    力を持つのは言葉そのもので、その言葉を発する人間の気持ちなど、何の役にも立たない。
    p.334

    まだ若いのにお風呂上がりだけが好きになっても困ると思って、徹底的にバスローブを嫌うことにしたの、本当に努力したから、成功したのよ
    p.338

    誰が何と言っても生きていく希望っていうのは、他の誰かへの働きかけと、その誰かからの反応だからね。
    p.372

    誰かが自分のことを気にかけてくれているのいうのは、生きていく希望にならないわけでしょ?他の誰かへの働きかけなんだからね、音楽はそうでしょう?音楽のすべての要素は、他のだけかへの働きかけと、その誰かの反応だから、どういうことかわかる?
    p.373

  • ~内容(「BOOK」データベースより)~
    情報も知識も、コードも必要がない。何かがからだの中で開く、物質としての音楽がある―。きれいな女たちを提供して快楽ビジネスに生きるケンジは「死」を写す映像作家の抹殺を依頼される。巧妙に仕組まれた陰謀の末、彼の裡に真の音楽が聞こえてくる。官能と覚醒の果てに描き上げた神無き世代の聖書。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 09120

    08/08




    ※再読
    映画を見ればわかること/川本三郎

    09121

    08/14

  • -031017

  • 音楽の要素はほかの誰かへの働きかけと、その誰かの反応だ。


    共鳴しあい、反発しあう。




    自分の存在意義とは一体なんなんでしょうね、そんな事を考えてしまった。



  • ケンジの論理的なセリフは、読む価値があった。
    でも景色が印象に残らない本だった。

    わたしはサイトウになってないか?

    「悪いこと」なんてない。ただ、事実が起こっただけ。
    自己嫌悪はしない。


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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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