すべてがFになる (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639248

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物のキャラが立っている。久し振りに爽快な小説を読んだ感。一気に通読。

    森先生の小説初めてですが、どうやらお初にこの小説を選択したのは間違いではなさそう。

    色々衝撃でした。だってこの小説90年代半ばに書かれてるんだけど、当時は携帯の普及もままない頃なのに近未来的中してるのが凄い。VRとか、無人ロボットとか、デボラだってsiriじゃん、森先生が凄い。天才か。

    小説自体も実にシャープな進行です。圧倒的天才の衝撃的な行動を、たまたま(ではないんだけど)遊びにきていた大学の准教授がこれまた秀才的能力にてその謎を解くという。こういうのがミステリーの面白さだよね。普通のミステリーなら、犯人の思考やら感情を解くのだろうが、こちらは感情をサイエンスに置換して解く形でピリッとしてて実にスマートだよ。プラスして登場する知的女子学生お嬢様が差し色としてよい塩梅ですし。

    印象的だったのは、四季博士もそうだけど、犀川先生の中にも色んなキャラの人物が潜んでいてその時々で違うキャラが現れるような事が書いてあったところ。ちょっと読後にその箇所が探しきれず再読する必要があるんだけど、多重人格的なものは誰しもあるのかなぁと。犀川先生も暴力的なキャラが中にいるんだけど、それは今後のシリーズでもでてくるのかな?そしてその理由などもおいおい明らかにされるのかしら?その辺りもシリーズを読む楽しみになるかも!?





  • ミステリーとして読むには、あまりにも不親切な作品だと思った。
    以下気になった点。(上位ほど納得がいかないです…)

    1.ヘリポートに到着した所長が既に瀕死の重症だったにも関わらずそれに気付かない登場人物達。

    2.全てが犯人の計画通りというわりには、ヘリポートで所長が少しボロを出しただけで完全に瓦解する計画。

    3.所長夫人は、密室で生まれ育ったはずの「真賀田未来」と小さい時にニ、三度会ったと証言。これは嘘?(p192)

    4.娘殺害に至った動機と、所長が共犯に加担した動機がストーリー内では語られない、若しくは弱すぎる。

    5.船で犀川ゼミ生と一緒に島を離れた犯人だが、ゼミ生は不審者(犯人)がいたことに何も疑問に感じなかったのか?

    続編もあるということで、そこで動機などは補完されるのかも知れないが、本書を読んだ限りではそこまで追求する気にはなれなかった。
    言葉回しなどには面白い部分もあったので星二つとしました。

  • 正直、難し過ぎて途中から考えるのをやめました。でも面白い。

  • 小説読み始めるきっかけになった一冊

    死体登場の不気味さと異様さは個人的に未だNo.1
    キャラも好きだったからシリーズ読みたいなぁ
    読みたい本が多すぎて追い付かない(泣)

  • 難解そうで読み切る自信がなかったが、読みやすく登場人物も魅力的で、特に終盤は展開が気になり一気読み。
    トリックは全く予測できず。理系の方なら気づくのかも?!事件の真相には驚愕すると同時にこれまでのすべてが繋がり…天才は凡人の理解の範囲を超えている。

  • 伏線回収が素晴らしく、爽快感がありました!
    建物の構図や設備等をしっかり把握する必要があるので、流し読みには向かないかなと思います。

  • 中盤までは展開が遅く退屈な部分もあったが、終盤は一気に読んでしまった。オチは少々強引なところもあったが(所長のところなど)、複雑な仕掛けで面白かった。
    シリーズの他作品も読んでみよう。

    覚醒は本能的に不快という話は興味深い。

  • 96年くらいの作品。メフィスト賞はこの作品のために創設された!?第1回メフィスト賞受賞作。
    有名な作品だったが分厚かったので積読してた。天才、理系の話は好きなので楽しく読んだが、やはり時代が古臭く感じてしまった。結局、真賀田博士はどうなったんだろう。続編あるのかな。S&Mシリーズはあと9冊あるのか…読もうか悩みどころ。個人的にはこの2人より博士が出てくる作品があれば読みたい。

  • 登場人物達が魅力的だったことや、章ごとに動きがあって飽きずに読み終えることが出来た。

    内容としては難しい事を言ってるように見えて、意外に状況を想像しやすく、ミステリーなのに読み返すことが少なくて本当に読みやすかった。

    コンピュータ等理系の話(タイトル回収)はピンと来ないこともあったが本筋にはあまり関係がなく雰囲気で楽しめたのでよかった。理系が強い方はさらに楽しめたと思う。

    事件の真相は勿論衝撃的ではあったが、私は衝撃というよりも「凄い」とただただ感心してしまった。

    この作品が名作と言われるのも納得である。

  • ウェディングドレス姿の遺体が登場するシーンはドキドキします!そして密室殺人。一連の展開はテンポか良くて面白過ぎます。
    「自分の人生を他人に干渉してもらいたい、それが、愛されたい」。うーん深い言葉。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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