すべてがFになる (講談社文庫)

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著者 : 森博嗣
  • 講談社 (1998年12月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639248

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すべてがFになる (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • アニメで見たが、内容がよく分からなかったので小説を読んだ。何といっても、ヒロインの真賀田四季が魅力的だ。犀川と萌絵のコンビは、賢いのか世間知らずなのか、ユーモラスだ。16進法に代表される乾いた論理に、魅力的なキャラクターがからんで、爽快ともいえるミステリーに仕上がっている。

  • おもしろかった!
    これドラマっていうよりも、一本の映画にしちゃった方が良くないか!?っていうくらいの濃い内容と情報量。研究者しながら書いたなんて、天才は登場人物なんじゃなくて、作者じゃないかな?と感じる程に作り込まれていて、著者の頭の良さを存分に感じさせる。

    工学用語はわからなくても読める。わかったら、もっと面白いだろう。
    驚くのは、これが20年弱も前の小説であること。古くささも違和感もギャップも何もない。IT関連に関しては色々違いはあるんだろうけど、文系の私にとってはケータイとかスマホとかが出てこないだけ。声や指紋の認証システムで全部管理されているような施設での事件。むしろ今よりももう少し先の未来の建物のように感じるし、ポケベル(これくらいの世代だったよね??)なんて年代物も出てこないので、本当に違和感なく読める。
    最後まで全貌が見えないし(あいつ怪しいっていうのは直感で感じてたけど)、長いけど、飽きる事もなく読めた。自分で推理するのは難しい話だから、目から入って来る情報をただただ受取るのみなんだけど、中だるみしないから不思議。

    さて、ドラマ化と云う事で長らく積読されていた封を解いたが、何と後9作品もシリーズが続くということが今更ながら判明。なかなかエネルギーのいる本だったから、読破には時間がかかりそうだ。更にシリーズを越えて真賀田四季は見え隠れするそうなので、長く楽しめる作品となりそうで、楽しみ。急がずゆっくりと読んで行きたい。

  • 森博嗣を初めて読んだが、私にはあわなかった。
    トリックは子育て中の私には納得できないものだったし、なにより登場人物に全く共感できなかった。
    犀川先生にしても萌江にしても、私の常識や道徳からかけはなれていた。四季にいたっては完全に理解不能。恐らく作者も私とは相いれない人なんだろうと思った。
    でも何より不快だったのが、研究所に窓がないというところ。太陽の光が届かない場所なんて地獄のほかにない、と私は思ってしまう。
    こういう情緒的というか、感情的なものが欠けているところを「理系」と呼ぶのに私は抵抗がある。理系というのは新しい定理を発見したり、今までにない道具を創作することで、私たちの生活を豊かにするロマンあふれるものと私は思っている。
    そういう意味で本作は、なんとなく独りよがりで、理系ミステリーというより、理屈ミステリーという気がした。

  • 2017/11/16 21:34 読了。
    昔ドラマを見ただけだったので、やっとこ原作に手を出してみた。
    最終回すら覚えてないけど、調べたらいくつかの作品を2話完結でまとめてて、Fはその中の一つ。覚えてねー。
    真賀田四季が犯人って事位しか覚えてなくて、結末もネタバレも何も覚えてなかったので意外と新鮮に読めたのが良かった。
    21年前に書かれた小説を今更読むのもどうなんだと思ったけど、グイグイ読める。ネタ的に時代を感じる事はあるけど全然気にならない。
    最近は伊坂幸太郎や東野圭吾とか時間が行ったり来たりする話が多かったので、こんな風に時間軸が最初から進むのはある意味新鮮。読み進めた分だけ物語の時間が進むってこんなに楽なのね。忘れてたこの感覚。
    犀川さんの結構好きなキャラクターなので、S&Mシリーズが楽しみ。四季シリーズも読みたいんだけど、何やら結構なシリーズを読んでからの方が良いそうなので、しばらく先かな。
    とりあえず、年内は森博嗣漬けってことですね。嬉しい悲鳴。

  • 学生時代にこの本に出会い、正に人生を変えた一冊。
    このロジックが堪らない。

  • 森博嗣さんの作品は初読了。登場人物がみんな個性的で良かった。だけども、その個性を出そうとしてか少し文章がダラダラと続いて飽きる場面もあった。トリックに関しては、理数について学んでいない人には理解しきれないと思う。現に私も理解できなかった。結末は驚きというより、やっぱりそうだったのかという気持ちの方が大きかった。とにかく、犀川&萌絵コンビのやり取りが気に入ったので同シリーズの違う作品も読んでみたい。

  • いつか読みたい、読もうと思っていた森博嗣にとうとう手を出しました~ヤッタネ!

    メフィストのあのダサい(?)表紙と変なサイズなら読まなかったかもしれないけど、文庫サイズだし、表紙もスタイリッシュなので、読もうという気になりました。
    見開きに文章が4分割にされてないし。

    作者は理系の工学博士というから、もっと小難しい文体を想像していましたが、読みやすくて安心しました。
    数学に弱いので、もちろん謎解き部分の10進法だの2進法だのは文章として文法的に読解しただけで、意味は理解していません…。

    わたしが読んだことのあるメフィスト作家は西尾維新、清涼院流水、舞城王太郎あたりですが、この中で比較すると、クセがなく読みやすいです。
    でも真賀田四季なんてヘンな名前が出てくるところがさすがメフィストって感じです。

    真賀田博士の経歴、その生活に惹かれて読みましたが、過去の事件の真相はなかなかえぐ味があって後味が悪くよかったです。
    それ以上に十五年も前からこの計画を練り、そのため(だけ)に娘を育てたこと、それも人に会わさない、テレビも見せない、自身の計画している内容を洗脳するなどの異常な教育の方に興味をそそられました。

    なぜ、博士の娘は計画通り、博士を殺すことができなかったか、を考えています。
    犀川は「天才ではなかったから」の一言で片づけていました。
    これには納得できません。
    娘が天才であれば、天才である母の考えを理解できたということでしょうか。
    同じ天才であっても考えに賛同しないことも考えられるから、天才かどうかは関係なく、単に博士の洗脳が甘かったというほうが説得力があるのでは?
    しかし、外界との接触が一切遮断され、価値観が母親のそれ一つしかない、
    それなのにどうして母親の(異常な)教育に疑問を持つのだろうか…とか。
    文学全集を置いていたからでしょうか。
    「イソップ物語」とか「幸福の王子」とか「こころ」なんかを読んで、自分の価値観を構成したのでしょうか。

    物を得るときお金を使いますが、目に見えない、脳に入るものを得るとき、人は知識を使うのだと思います。
    言葉も数字も景色も音もすべて知識によって得、知識によってアウトプットする。
    つまり知識、情報と言ってもよいですが、を持たない人間はインプットもアウトプットもできない。
    英語ができない人が、いま見ている景色を英語で表すのは不可能です。
    知識、情報量が多いほど得られるものは多く、表現できるものも広がる。
    世界というものを知らなさすぎる娘が、それを知っている母を上回ることがあるのでしょうか。
    他の部分はするする納得できたのですが、ここだけ、トリックの成功と博士を存在させておきたかった作者の意図が透けているように思いました。
    (今後シリーズの中で博士が出てこなかったらがっくりする)

    FFFFにあと2つFFを足すと#FFFFFF=白色になるけど、各章のタイトルに色の名前がついていることと関係…なさそうですね。

    読んでいてあんまりわくわくしていなかったのですが、たくさんどうでもいいことを書いてしまったので、面白かったみたいです。

  • 再読。ドラマ化されて、「こんなんじゃない」感に滅茶苦茶読みたくなって(苦笑)
    タイトルも英語タイトルも中身もやっぱ秀逸だわ。凄い好き。初めて読んだ時の衝撃がちゃんと思い出された。
    元プログラマなのに、Fに、犀川先生に説明されるまで気がつけなくて凄い悔しかったのを覚えてる(^^;

    で、改めて、真賀田四季は実写は無理だよ…。どうしてもやるなら栗山千明にやってほしかったなぁ。
    <本の感想じゃなくてドラマの感想だよね、これ(-_-;)

  • 博士号を11歳で取得した天才少女、真賀田四季。
    彼女は14歳のとき、両親を殺した疑いで逮捕され、それ以降は孤島のハイテク研究所で完全に隔離された生活を送ってきた。
    キャンプで島を訪れた助教授の犀川と女子学生の萌絵は、四季の部屋からウェディングドレスをまとった死体が現れるのを目撃する。
    ンピューターで制御された施設内の完全な密室殺人。
    そして続いて殺人が起こる…。

    初の森博嗣さん。
    ガリレオシリーズみたいな、科学を使った理系ミステリー。
    この手のミステリーは、例のごとくトリックを理解するのに精一杯で、驚きや衝撃は軽減されてしまいます。
    キーワードは、「すべてがFになる」、「トロイの木馬」。でもまぁ、1万年考えても思いつかないけどね?(笑)

    犯人は何でそんなことしたのだろう?
    というところが、根本的に理解し難かった。
    奇妙な施設の、奇妙な人たちの、奇妙な事件なので、些細なことなのかもしれないけれど、50人もの研究者がいるというのに、殺人が起こってなお数人しか登場しないというのもなんだか不自然でした。

    つかみどころのない工学部助教授の犀川と、直観力に優れたお嬢様の萌絵のシリーズである「S&Mシリーズ」は、このほかにもたくさんあるらしい。
    ついていけるかわからないけれど、機会があれば読んでみたい。

  • 白いフラットな空間
    空気清浄機をかけたようなクリーンさ
    無味無臭
    無表情

    文章のイメージ。
    読みやすいが、滋味がない。

    おまけに、主要人物ふたりにも共感しにくい(Gシリーズで萌絵に好印象を抱いてるにも関わらず)。
    おかげで読み終わるまで長いことかかってしまった。

    巷では「理系ミステリ」と呼ばれているようだ。
    うーん、どういうことなんだ?

    科学の知識や合理的精神で謎解決!ってことならホームズ時代からの伝統じゃないのか。
    登場人物や舞台が工学系だから?
    コンピュータ用語がいろいろ登場して、その機能がトリックに使われてるからそう言われるのか。

    でもこれ、森さんの作品だけに言われるものでもないんだよなー。
    理系ミステリってカテゴリが今になってもてはやされてるのはなぜなんだろ。


    どうも自分は理系/文系に関するレッテル貼りが嫌いで、
    この「理系ミステリ」という言葉にもその匂いを感じ、
    作品に対するイメージが振り回されてしまった。

    たとえば、感情の起伏が少なく自分の理屈だけで物事を断定する犀川について、
    私はほぼ全篇を通して「鼻につく」「共感できない」印象をもった。
    しかもその犀川が、「正解」であるかのような物語の書かれ方だ。

    これはまったく受け入れられない。

    だが最後の西之園先生の話と儀同さんのオチが面白くて、思い返してみると、
    犀川は「他なんて知ったこっちゃねー」とばかりに自分に真っ正直、
    合理的にものを考える癖があってそういう社会に憧れをもち、
    しかしそうはできない/ならない事に鬱憤をかかえている男だ。

    私が思ってるよりずっと、人間らしいんじゃないか?

    そうやって捉え直してみると、次読むときはきっと、今回よりは彼に歩み寄れるだろうという気がした。
    最後にようやく、共感を通してレッテル貼りを振り払うことができたのだった。

    犀川のように嫌いなものには興味が失せる・執着も消える、
    またはそういうポーズが取れる性格だともっと楽だったのだが。

    1996年の作品とのことで、あの頃ってMac関連のいろんな月刊誌が平積みになってて、毎号買ってたっけな。
    その時代に読んでたら相当面白かったろうなあ。

    トリックの腹の中を入れ子として使う話は京極さんを思い出す。

    白から始まる第一章、研究所の白壁、白が印象的に使われてるが、
    そういや白のカラーコードって#FFFFFFだね。


    http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2013/01/f.html

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すべてがFになる (講談社文庫)の作品紹介

2014年にドラマにもなったサスペンス小説です。天才的頭脳を持った主人公が難解な密室殺人のトリックを暴いて行きます。すべてがFになる。のFとは何か?様々な伏線が最後にひとつの答えにつながる。森博嗣さんの描く世界観が普通のサスペンスとは違った魅力を引き出しています。個性的なキャラクター、難解な密室トリック、謎解きに引き込まれてしまう作品です。

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