文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 622
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  • Amazon.co.jp ・本 (1376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062732475

感想・レビュー・書評

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  • それにしても坊主が多過ぎて。
    今回は、太平記の鉄鼠を予習して京極堂に備えつつ読み始めたのですが。
    禅宗の蘊蓄から、唯心論・唯識論、禅と科学にまで話が広がりなかなか読了できないでおりました。
    土瓶さんのアドバイスに従って、今回は通読に徹しました。
    そしてこのシリーズは図書館本では、返却期限が気になって没頭できないので、分冊版を徐々に入手していこうと思います。

    箱根山連続僧侶殺害事件。
    何人誰が殺されて、犯人は誰かは把握しました。
    久遠寺先生と菅野の再登場には、笑えました。
    そして、京極堂の人名辞典なるものがあることも知りました。
    匂わせBLも数ヶ所確認。
    何が面白いか、まだレビューできるまで読めていません。
    本離れなどと言われて久しいですが、新作の京極堂で盛り上がっている様子を見ますと、(読むのこんなに大変なのに!) なんかまだ世の中大丈夫かもなどと思う次第です。

    下の娘が高校の時、煎茶部でそこの先生が黄檗弘風流でした。その時は、深く考えなかったのですが、禅宗からの発祥だったのかな。いろいろ含めて、勉強になります。

    • 土瓶さん
      ちょうど今読んでいる「邪魅の雫」には、山下警部補が出てきます。

      【「あの人はほら、正月の、箱根山の事件の捜査主任だよ。ほら、坊さんが大...
      ちょうど今読んでいる「邪魅の雫」には、山下警部補が出てきます。

      【「あの人はほら、正月の、箱根山の事件の捜査主任だよ。ほら、坊さんが大勢死んだ奴」】

      なんか、バッサリだな(笑)
      2023/09/14
    • みんみんさん
      新作ほぼ立方体だったね(꒪⌓︎꒪)
      みんな何日かけて読むんだろ…
      新作ほぼ立方体だったね(꒪⌓︎꒪)
      みんな何日かけて読むんだろ…
      2023/09/14
    • おびのりさん
      さっきね、みんみんさんがフォロワーに増えたの。
      みんみんが再登録かと思ったら別人!
      さっきね、みんみんさんがフォロワーに増えたの。
      みんみんが再登録かと思ったら別人!
      2023/09/14
  • 心地よい疲労感の一冊。

    1370ページに怯んでいたけれど、子年だから挑戦。

    やっぱり一歩足を踏み入れたら戻れない、そんな世界観がたまらない。

    修行、禅なんて凡人の自分には到底理解できない世界なんだけれど、所々でふと柔らかな言葉というか心にするりと忍び込んでくるような言葉が現れる瞬間が良かったな。

    現状から出たい、出たくない、思い出したい、出したくないそんな人間心理もさりげなく表現されていた気がする。

    結局、自分もずっとこの物語の檻にまんまと囚われていた時間。
    無事に解き放たれた今、真っ先に包まれたのは心地よい疲労感。

    • まことさん
      くるたんさん♪こんばんは。

      凄ーい!!
      1370ページもあったのですね!!
      お疲れ様でした。
      私はこの本だけ、最初の数ページを読...
      くるたんさん♪こんばんは。

      凄ーい!!
      1370ページもあったのですね!!
      お疲れ様でした。
      私はこの本だけ、最初の数ページを読んで積んでいます。
      これ以前の京極堂シリーズは、図書館で借りたのでちゃんと読んだんだけど(^^;
      確かに、この本の出だししかわからないけれど、禅とか、難しそうだったのは覚えています。
      本当に凄いです!!パチパチ(手を叩く音)。
      2020/08/29
    • くるたんさん
      まことさん♪こんばんは♪

      ありがとうございます〜♪
      なんか読み始めたら止まらなくて…。
      今年はネズミ年だし挑戦してみましたよ。

      禅の世界...
      まことさん♪こんばんは♪

      ありがとうございます〜♪
      なんか読み始めたら止まらなくて…。
      今年はネズミ年だし挑戦してみましたよ。

      禅の世界は全くわからないけど、榎木津さん始めいつものメンバーが引っ張ってくれました♪
      まだまだ長いシリーズ、どこまで読めるかな〜ドキ(ᕯᐤ⌂︎ᐤᕯ)ドキ
      2020/08/29
  • 確かに世の中には「檻」が至る所に存在している。厳格に生きる人ほどあるのだと思う。
    自ら作ったものであるならまだしも、他人に囲われるのはごめんだなと思う。
    閉鎖的な田舎から上京した同級生を白い目で見るような、知らない世界を知らないから否定するような、人間の浅ましさを思い出してしまった。
    それでも良く生きようと努力する人達の道行に幸あれ、という気持ちで読了した。
    このシリーズは単純さと複雑さの絡み合いが最後までわからないのが魅力と感じている。
    早く次の作品が読みたくなる。

  • 本日、ようやく読了!
    いや〜時間かかった!!
    かれこれ4ヶ月ぐらい前から読み始めた気がするのですが…

    前作「狂骨の夢」の時もそうでしたが、どんなに時間が掛かっても途中で止めさせない、本を開いて数ページ読めば物語の世界観に否応なく引きずり戻される感じがこのシリーズのすごいところだなと改めて感じました。
    伏線の回収が見事なのも毎度ではありますが、今回も最後の数十ページで怒涛の回収が圧巻。

    今回の作品は仏教、特に禅宗の知識があるとより楽しめると思います。
    私はそっち方面には疎くほぼ何も知らない状態でしたが、京極堂をはじめとした登場人物達が分かりやすく解説しながら物語が進むため、知識0からのスタートでも十分に楽しめました。
    また、今回は物語に最初の方からちょくちょく京極堂が登場していたのが個人的には嬉しいポイントでした 笑

  • 京極堂シリーズ第4弾

    舞台は箱根山中の誰にも知られていないお寺というのがなんとも不気味さを増している。
    しかも殺されるのが皆僧侶で殺され方も不気味。

    姑獲鳥の夏に登場した久遠寺医院の院長が再登場。

    いつも不安定な関口くんが意外としっかりしていたこと。
    いつも座敷からは一歩も出ない京極堂が箱根に出張ってくるという今までにない展開も愉快。
    榎木津は相変わらずの大活躍。

    いやいや楽しかったな。

  • 面白かった。10時間ちょいくらいかな、今日はもう展開がどんどん面白くなりすぎて5時間半ほとんど張りつき続けて読み終えた。愛。

    男だらけの三角関係とかやたら美形の僧侶とか兄妹近親相姦とかまさかの再登場ロリコンとか性癖百鬼夜行みたいな面々ばかり出てきて面白かった。
    マジでこれ本気で気になるんだけど京極夏彦さんって男色とか書くの好きなのかな?妙に濃厚だったよね、今作。
    前々から父と娘とか、なんか……刺激的なラブが好きなのかと思ってたけど。そういう世間の普通からは外れた性や愛を書くのが好きなんですかね。

    序盤の山下といい慈行さまといい割と昂りやすいようなキャラ出してくれるの助かる。好みなので。
    特に慈行さまがめちゃくちゃ可愛い。可愛いけど、どこまでいっても慈行さまが空っぽすぎたの悲しいな。けどそこが好き。最後、はっきり死を決断したのも良かった。潔いキャラは好きだ。
    山下も可愛い。キツい態度に反して口調が柔らかいのも可愛い。なんかもう山下の成長ストーリーだよなこれ。山下がんばれ。山下できる子。山下なら大丈夫。
    あと常信さんが祐賢さんを諭して悟りに導いたのがよかった。自分がやってもらったように「あなたのこと尊敬してるよ!」って伝えることでまた修行の道に戻すのがなんだか仲間同士の情という感じで好きだ。とか思ってたら殺された。ウケる。
    慈行さま推しです。

  • 百鬼夜行の檻から当分出られそうにない。私に少しでも禅や宗教の知識があれば、また違った感動があるのかもしれないと思うと読後やや悔しさが残る

  • 箱根の宿、仙石楼の庭の柏の木に座ったお坊さんの屍体が落ちて来たのが始まりで、お坊さんが次々に殺される連続殺人に…

    エノさんの言うように「坊主が多すぎる」お話で、仏教の宗派や歴史、禅についての本当にまったく知識のない世界の蘊蓄多めだったにも関わらず、極メンのおかげでとても楽しく読めました。極メンはどんどんそれぞれのキャラが濃くなってきている気がしています。

    事件の動機は最後まできちんと読んでいかないととても理解できるものではなかったけれど、この頃には私もすっかり檻の中でした。
    そしてちょっとだけ坐禅や悟りを体験してみたいと思いました。

    とてもおもしろかったです。久遠寺翁が出てきたので姑獲鳥を読み返したくなっています。

  • 百鬼夜行シリーズ4作目。今回は禅のお話。山奥の謎寺、明慧寺で起こる連続殺人。檻の中で繰り広げられる問答。明らかに嫌がる京極堂と「犯人はいない」と明言する榎木津。果たして檻は壊せるのか……。
    姑獲鳥の夏とのつながりがすごい!姑獲鳥好きは必読!!→

    今回も私推しキャラ榎木津は元気(笑)あと、前作で好きになった鳥口もまぁまぁ活躍していて嬉しい。
    禅の話がとにかく難しく、何度も読み返したりしていたら時間がかかった。宗教難しい。あと漢字も難しい。
    殺人のオチはアレだけど、あっちのアレがうわーって感じ(相変わらず感想下手)面白かった!

  • 鉄鼠の檻
    200831読了。
    今年69冊め今月1冊め
    #読了
    #鉄鼠の檻
    #京極夏彦
    分冊で読んだけど、ひと作品としてカウント
    再々再々読くらい。
    2日で読了。
    読む度に面白さ、気付きが深まる。

    姑獲鳥や狂骨は酩酊具合が酷くて苦手だけど、魍魎、鉄鼠、絡新婦は読みやすい。

    京極は至極真面目な本屋さんでした。
    榎さんの活躍は少なめ。
    益田くんが目立ちますな。

    見事な領解である!
    傑作だ。

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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