- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062750073
作品紹介・あらすじ
究極の嗅覚の世界 愛と感動の大長編
手がかりは、犯人が現場に残したかすかな匂い。イヌの嗅覚をもつ片桐稔は、異次元の世界に少しずつ適応しながら犯人に迫るが……。手口が似た連続怪奇殺人事件が起きるなか、失踪したバンド仲間と犯人に意外な接点が!2001年度の「このミステリーがすごい!」第4位に撰ばれた愛と感動の超大作ミステリー。
感想・レビュー・書評
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すごくよかった。読んでてこんなにわくわくした小説は久しぶりかも。
最後も好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
犯人に辿り着いてからはスピード感があってハラハラドキドキでした。犯人に絶対負けない!って思いながらも手に汗握りました。主人公のミノルにとって発達した嗅覚を得たことは決してハッピーエンドでは無かったのかもしれないけど、幼い頃に亡くなった双子の兄弟トオルと同じ景色を見られたことが何かジーンときました。終わり方は未来のあるものだったけど、ちょっと切なくて可哀そうだったな。
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匂いが視覚化される世界、想像上の話なのに理屈が通っていて面白かった。最後はハラハラドキドキありで、事件が解決。ミノルとマミのラストは少しジーンときたし、ここ最近の本で一番良かった。
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進化と退化の本来なら何世代にも渡るゆるりとした変化を、1個の人間の短い時間で見た気がしたし、やはり適応能力が高いという事は不要な機能の取捨選択が早いという事なんだろうな。それがいいのか悪いのか何も分からないけれど。
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においが見える世界。
視覚に頼り切っている世界にかかっている足元のはしごを外されたような読書体験。
しかし、主人公は不幸そうに見えないな、悲壮感が漂ってないな、と感じる。
ほかの4感がより研ぎ澄まされるのか。
視覚優位の世界では生きにくいのに救いがあっておもしろい。 -
他の作家さんだったら読まなかっただろう題材だけど最後まで一気読み。
面白かったです。
最後に犯人追い詰める必殺技が、イヌ並み嗅覚がなかったらたどり着けなかった訳で。
毎回、嗅覚を信じてもらう説明だけは仕方ないとはいえ、またか…という感じ。 -
犬とか動物はこんな感じで毎日を生きてるのかなって
少しながら体感できた気がする。
人体の不思議がテーマなのにあんまりそんな感じがしない、SFと現実のミステリーがうまく重なってて良かった。
上巻下巻と長かったけどあっという間でした。 -
記録
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愛と感動…かは微妙だけど、嗅覚によって犯人の計画がどんどん崩れていくのが爽快。鼻のことを知らない故に、完璧なはずなのに追い詰められて焦る描写も面白い。あんなに楽勝とか言ってたのに…笑
大学でのことが活かされたラストでスカッとした。あんなことになったら殺人鬼でもトラウマになるわ。一つ言うとすれば、逮捕されたあと動機も特殊な殺害方法についても全く触れられなくて残念。