カラ売り屋 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 331
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762984

感想・レビュー・書評

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  • 一話目が一番面白いかな。村の話は秘策が分からず。悪い人たちが出てくるかて思いきや…

  • 4作目の再生屋が良かったな!

  • カラ売り屋・村おこし屋・エマージング屋・再生屋の四編からなる短編集。どの話しにもリアリティがあり面白かったです。特に、「エマージング屋」は国際金融マンの葛藤が感じられ、金融業界を疑似体験できました。

  • 株の空売り専門の方がいるのを初めて知りました。
    株は上がるものに、投資すると思っていましたが、粉飾決済などする企業の株を空売りし、粉飾決済の実態を公開するプロの技。 必見です。

  • 短編集で全体的に淡々としている。

    ■カラ売り屋
    パンゲア北川の初期の戦い。西アフリカでの開発が大きく遅延している昭和土木の不正会計を暴こうとするが、様々な妨害に会う。
    最後は急にさらっと終わるのでちょっと物足りない。

    ■村おこし屋
    銀行に身をおき、米系証券会社、地元の村議員となる主人公井上。それに対して学生時代からねじれた性格、考え方を持つようになった井上の高校の同級生で友人の堀井はほとんど詐欺と言える仕事を渡り歩く。
    その二人の人生をコンストラストに描く。
    これまたあっさりしたもの。

    ■エマージング屋
    都銀のロンドン支店に勤める西が、国際金融について自力で学び、成功するサクセスストーリー。
    ただひたすらに淡々と。

    ■再生屋
    バブルのつけで傾いた和歌山のホテルの民事再生に携わることになった弁護士が主人公。いろんなスポンサーが出てきたり、債権者とのやりとりなど、短いが一通り描かれている。
    本書で唯一マシな話。

  • 大好きな金融もの。現代の錬金術師たちの手口が興味深い。

  • 国際金融の舞台で活躍した著者の体験などをもとにした4つの短編小説。カラ売り屋はヘッジファンドの内情、村おこし屋は地方の交付金に群がる人々を上手く描いている。再生屋は実在の例を参考にしていると思われる。エマージング屋はロンドンを拠点に融資ビジネスを展開した著者の実体験がベースと思われ、細部の模写が具体的。金融街シティの爆破事件に巻き込まれるが、自分自身も当時の事を思い出してしまった。  

  • 表題作を含む四篇の中編小説が入った一冊。どれも八割がたはノンフィクションなんじゃないかと思える内容。特に、『エマージング屋』の主人公の西のモデルは邦銀に勤めていたころの筆者なんじゃないかと思える。故に、かなり臨場感があって楽しめた。(実際に金融で働いてる人から見てどうかはわからないけど。)
    全てに共通するのは、己の目先の利益しか考えていない人物や、頭で考えずに上にへつらうだけの人物は、結局うまく行かないっていうこと。
    また、信念のある悪党は存外しぶとく生きていくというのも。

    私って、信念持って仕事してたかなぁ、目先のことしかみてなかったんじゃないかなぁ、とか反省した。

  • 過疎債・合併債、一晩で一気に読める。証券マンの休日に読むには最適な一冊。偏狭的な職業を面白おかしく楽しめる。図書館で借りました。

  • 個人的には4つ目の『再生屋』が気に入った。けど、どの短篇も面白い。さすがです。

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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