ふりむく (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.83
  • (27)
  • (31)
  • (28)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 519
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765923

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 異色の経歴を持つイラストレーター松尾たいこさんと彼女の絵を見て思うままに詩に表現した江國香織さん
    の、コラボ作品。読むだけでいい女になれそうと思わせる、彼女の文章はさすがの一言。

  • 感性を大事にしたいな、と思う。
    絵を見たときふっと心がゆるんだり、文章を読んだとき胸がきしんだり。
    思ってもみなかった言葉の組み合わせに驚いたり感心したり。
    松尾さんの絵と江國さんのことばもそれが一心同体であるようにきれいに組み合わさっている。

    ドラマが数多くあるであろう空港の空に雲が鬱々とたれこめている。きっと幸福な旅立ちではないのだろう。そのことを江國さんはその観察眼でもってしっかりと言葉にしていた。

    絵だけで、イメージは無限大に広がる。そこに言葉が重なって、新たな発見がプラスされる。
    世界はちゃんと心躍るように出来ている。そのことにわたしは嬉しくなるのだ。
    (20110623)

  • 妄想誘う。
    1ヵ月後、1年後、10年後、また読み返してみたい。

  • 休憩時間の間に読めてしまう程の文量ですが
    内容はとても濃いものでした。
    絵を眺めて、文章を読んで、じっくり噛みしめるように味わうと
    読み終えてもまた改めて読みたくなるような1冊でした。
    私にとって、江國さんの本は宝物率が高いです。

  • 2005.12

  • 2008/12/08読了

    なんかほわーんって感じになった。

  • 江國香織という人物の感性にほれぼれしてしまう一冊だった。
    視点がいいのだ。後ろからばぁってされた心地。私は好意を寄せてるからばぁされたら余計好きになってしまう。ここで難しいのは好意を寄せていない場合。激しく嫌悪、いやむしろ憎悪かもしれない。とにかくウザイ。
    好意とは「ふりむく」こと。

  • 積読だったものを、ようやく読み終えました。

    絵から始まる、もしくは始まっているであろう物語。

    松尾たいこの絵が主体で江國香織の短い文章がスッと入ってきて、馴染む。

    絵を繰り返しみたくなる。それがこの本の魅力だ。

    また読もう。

  • 1枚の絵につけた1編のおはなし。

    この本を、

    毎晩1編ごとに空想をひろげ、

    目をつぶり、

    わくわくしながらページを繰る。

    なーんて余裕は、今わたしにはなくて、

    だからつい、ざくざくと読んでしまった。


    絵があまり、入っていけないのかもね。。

  • この本は、松尾たいこさんのイラストに、江國香織さんが文章をつけたものだそうです。つまり、絵は挿絵ではないのです。あくまでイラストが先にあって、文章は後から。このことによって〝この本のつかいかた〟にもあるように、いく通りもの楽しみ方ができます。まず、松尾さんが日常の暮らしの中で、ふと心に留めた一瞬を切り取ってイラストにしたものを、じっくり鑑賞して自分なりにイメージを広げてみる。次に江國さんの文章を読んで、あぁ、江國さんはこの絵をこんなふうにとらえるのかと感心する。そして、江國さんの詩のように美しい短い文章をもとに、さらに自分なりに物語を膨らませてみるというふうに。読むというより、観賞するっていう感じ。薄いけれど、とても贅沢な一冊でした。

全42件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江國香織の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×