「最強のサービス」の教科書 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.25
  • (4)
  • (17)
  • (26)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 166
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880664

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 95
    加賀屋の顧客データベースは、参考情報として大きな力を持つが、宿泊客が真に何を求めているのかを知ることが出来るのは、客室係が宿泊客と接している時だけであると考えている。つまり、加賀屋にとっては、おもてなしのサービスが最大の商品であるだけでなく、宿泊客が求めていることを理解するためのツールでもある。

    接客時間がサービスの提供作業が的確であるかを判断するための経営指標

    人時生産性>粗利益を、投入した従業員の総労働時間で割った数字

    本書で紹介してきたサービス企業では、客観的な根拠に基づいてサービスの提供が行われていると言うことである。

    最初はお金をかけないでできる現場の小さな改善努力を徹底的に進め、その過程で理解した顧客の要望と生まれた資金的、人員的余力を合わせ、最後に新しい投資を行うことが肝要だ。
    また、何か改善しようとしたときに、しばしば散見されるのが、できない理由を多く並べる経営者の存在である。できない理由をリストアップするのではなく、お金をかけないで出来ることのリストを一生懸命作ることが重要で、多くの企業の現場を訪問してきた経験から、この点がサービス企業としての成功に向けた分岐点になると、いまは強く確信している。

著者プロフィール

東海大学文学部教授
1985年信州大学経済学部卒業、1987年慶應義塾大学法学研究科政治学専攻修士課程修了、1991年同後期博士課程単位取得退学。1991-93年外務省専門調査員(在ジャカルタ日本大使館)、1994年静岡英和女学院短期大学国際教養学科専任講師、1995年同助教授、2001年東海大学文学部アジア文明学科助教授、(2007年より准教授)、2010年より現職。専門はインドネシア都市研究、国際コミュニケーション論。
業績:『叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態14 ニュースの国際流通と市民意識』(共著、慶應義塾大学出版会、2005年)、『開発途上国の政治的リーダーたち――祖国の建設と再建に挑んだ14人』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『都市下層の生活構造と移動ネットワーク』(共著、明石書店、2007年)、『変わるパリ、変わらないパリ』(共著、勉誠出版、2009年)、「ジャカルタ・コタ、華人街の情景――パンチョラン通りの調査から」『東海大学文学部紀要』第93輯(2010年9月)ほか。

「2013年 『消費するインドネシア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内藤耕の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×